奈良の日本酒【梅乃宿(うめのやど)】女性当主が世界に広げる酒
「梅乃宿」は、歴史ある万葉の地・奈良で醸される大和の地酒。5代目となる女性当主のもと、“新しい酒文化の創造”を柱に、国内はもとより世界に向けて躍進し続けています。伝統的手法で醸される日本酒はもちろん、日本酒をベースに開発されたリキュールなど、新感覚の酒造りを紹介します。
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「梅乃宿」の歴史を受け継ぐ女性当主
出典:梅乃宿酒造公式通販サイト
「梅乃宿」に宿る、万葉の地・奈良の酒文化
「梅乃宿」の造り手、梅乃宿酒造が蔵を構えるのは、“清酒発祥の地”と伝えられる万葉の地・奈良県の中西部にある葛城市。葛城山と二上山の麓、豊かな自然に囲まれたこの地で、葛城山系に育まれた清澄な伏流水を仕込み水に、代々、こだわりの地酒を造ってきました。
1893年(明治26年)の創業以来、今も120年余にわたる歴史と伝統を守りながら、ていねいな酒造りで数多くの賞を獲得しています。
梅乃宿酒造、5代目を継いだ女性当主の想い
現在、「梅乃宿」の酒造りを指揮するのは、5代目当主となる吉田佳代氏です。
4代目当主の娘として産まれた吉田氏は、幼い頃から酒蔵の空気を吸って育ち、大学卒業後、OL生活を経て梅乃宿酒造に入社。3年後には父親に「後を継ぎたい」との決意を示したものの、実現したのは、それから7年目のこと。「親子の情より、会社や従業員の将来を第一に考える父親の姿勢を感じた」と吉田氏は振り返ります。
そんな先代の想いを受け継ぎ、吉田氏がめざすのは“新しい酒文化の創造”。梅乃宿酒造が、そして奈良の酒造業が培ってきた伝統を守りながら、新たな商品開発や海外販路の拡大など、固定観念にとらわれることなく果敢な挑戦を続けています。
「梅乃宿」は少量高品質にこだわる酒
出典:梅乃宿酒造公式サイト
「梅乃宿」は米の品質と高精白にこだわって醸す酒
「梅乃宿」は、何事にも妥協しない酒造りをモットーに、手間ひまのかかる伝統的な手法で、ていねいな酒造りを行っています。
「雄町」や「山田錦」など厳選した酒造好適米を使用し、精米歩合の蔵平均は55%に達します。こうした高精白へのこだわりが、「梅乃宿」の魅力である、やわらかくてきめ細かな味わいを支えているのです。
「梅乃宿」の酒造りを体感できる「酒蔵体験」
「梅乃宿」の酒造りへのこだわりを実感するには、実際に酒蔵を訪れて見学してみることをオススメします。
注目なのは、一般的な酒蔵見学に加えて、体験内容が異なる2つのコースが用意されていること。「五感で感じる梅乃宿酒造体験(初級コース)」では、日本酒を作る工程から、おいしい飲み方まで、しっかりと学ぶことができます。さらに「蔵人になれる蔵体験(中級コース)」では、蔵人からレクチャーを受けながら、実際に日本酒造りを体験できます。
「梅乃宿」がめざすのは日本酒文化のエバンジェリスト(伝道師)
出典:梅乃宿酒造公式通販サイト
「梅乃宿」がめざす、新しい酒文化の創造
「梅乃宿」がめざす“新しい酒文化の創造”とは、日本酒造りの伝統を大切にしながら、日本酒の新たなたのしみ方を探っていくこと。時代とともに変化する環境に合わせて、日本酒の新たな可能性を引き出すことで、日本酒のファン拡大を図っています。
その代表的な取り組みが、日本酒をベースにしたリキュール「あらごしシリーズ」の開発です。日本酒蔵がリキュールを造ることに、当初は同業者から批判の声も上がったそうですが、その取り組みは今や多くの蔵元に広がっています。
日本酒造りの確かな技術をもとに造られる「あらごしシリーズ」は、日本酒を飲み慣れていない若者や女性からも人気を集め「梅乃宿」の大ヒット商品となっています。
「梅乃宿」を通じて日本酒文化を世界へ
「梅乃宿」の新たな日本酒ファン創出の取り組みは、国境を越えて海外にも広がっています。
2002年のアメリカ進出を皮切りに、香港、台湾、中国をはじめとしたアジア各地、さらにはヨーロッパやオーストラリア、南米や中東まで、「梅乃宿」を愛飲する人々は世界中に広がりつつあります。「梅乃宿」は、これからも日本酒の魅力を世界中に広めるエバンジェリスト(伝道師)として、グローバルな挑戦を続けていきます。
梅乃宿酒造は、伝統を重んじながら、社員が一丸となって新たな酒文化創りに挑戦し続けています。国内はもとより海外へと羽ばたく「梅乃宿」の味わいを、ぜひ一度試してみてはいかかでしょうか。
製造元:梅乃宿酒造株式会社
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