山梨の日本酒【養老(ようろう)】山梨で一番小さい蔵が醸す酒
「養老」は山梨県の蔵元のなかでも、もっとも生産量の少ない蔵元、養老酒造が手掛ける日本酒です。昔ながらの製法で、家族経営の小さな蔵元だからこそできる酒造りによって生まれる「養老」の魅力を紹介します。
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「養老」は蔵元家族が一体となって造る酒
出典:養老酒造サイト
「養老」は、山梨市内で唯一の蔵元、養老酒造が心を込めて醸した日本酒です。
養老酒造では、酒造りに携わるのは蔵元家族とわずかなスタッフのみという、少人数ならではの強みを活かした小回りの利く酒造りを行っています。
原料の仕入れから仕込み、搾り、ビン詰め、ラベル貼りに至るまで、すべてを家族の手作業で行います。こうしてできた日本酒は、蔵元にとって我が子のような存在でしょう。
「養老」の魅力は、単に少人数で手造りしたというだけではありません。富士川水系の一級河川、苗吹川の伏流水を仕込み水に使用し、昔ながらの手法でていねいに醸すことで、力強いパンチのある味わいと同時に、繊細な香りが広がる1本に仕上がっています。
「養老」を醸す昔ながらの槽搾り
出典:養老酒造サイト
「養老」がどこか懐かしみのある味わいに仕上がっているのには秘密があります。養老を醸す養老酒造では、すべての工程を昔ながらの製法で行っているからです。
たとえば、発酵した「もろみ」から原酒を搾る工程は、近年では、自動圧搾機や遠心分離機など、機械化するのが一般的です。養老酒造では、酒袋にもろみを入れて、ゆっくりと圧力をかけて搾る、昔ながらの「槽搾り(ふなしぼり)」で、手間と時間をかけて造ります。丸2日かけて、ていねいに搾られた酒は雑味がなく、米本来のもつ透明感のある贅沢な味わいになるのだとか。
「養老」は、現代人が忘れかけている“手仕事のよさ”を感じさせてくれる日本酒です。懐かしさとともに、ある意味、斬新にさえ感じられる手搾りの日本酒ならではの味わいをたのしんでみませんか?
「養老」をたのしむなら蔵に併設のカフェ「酒蔵 櫂」へ
出典:養老酒造サイト
「養老」は、その確かな品質で、全国の地酒ファンの注目を集めていますが、年間の石高(お酒の生産量のことで「こくだか」と読みます)が少ないため、地元消費されてしまうことが多い希少な地酒です。
そんな「養老」を味わいたいという人には、小さな蔵に併設されたオシャレなカフェ「酒蔵 櫂」を訪れることをおすすめします。築200年の古民家を改装した「酒蔵 櫂」では、「養老」だけでなく、山梨の郷土料理や、「養老」の酒粕を使った料理もたのしめます。また、食事だけでなくコンサートやワークショップなども開催され、イベントの開催日は毎回多くの人でにぎわいます。
日本酒がある風景は、昔から人が集まり、話したり、笑ったり、歌ったりと、にぎやかな時間が流れることがあたり前でした。
そんな日本酒を中心として人が集まるという光景が「養老」や「酒蔵 櫂」にはあります。人を呼ぶ不思議な力がある「養老」。素晴らしい日本酒文化が感じられる酒です。
古来、日本酒は人と人とをつなぐ役割を果たしてきました。「養老」を飲んでいると、そんな日本酒の魅力を改めて感じることができるでしょう。心のこもった酒「養老」で、日本酒のある素敵な時間を過ごしてみませんか?
製造元:養老酒造株式会社
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