山梨の日本酒【青煌(せいこう)】花酵母で日本酒業界に煌めきを

山梨の日本酒【青煌(せいこう)】花酵母で日本酒業界に煌めきを
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「青煌」は、年間生産量がわずか80石という小さな蔵元、武の井酒造が醸す日本酒です。花を原料とした「花酵母」ならではの華やかな味わいをもつ「青煌」。そこに込められた蔵元の想いを探ってみました。

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「青煌」は、年間80石しか造られない貴重な酒

「青煌」は、年間80石しか造られない貴重な酒

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「青煌」は、慶応元年(1865年)創業の蔵元、武の井酒造が醸す日本酒です。武の井酒造という蔵の名は、創業者である清水武左衛門の「武」に、水が湧き出る井戸の「井」を添えて命名されました。

武の井酒造が蔵を構えるのは、八ヶ岳高原にある北杜市高根町。恵まれた自然のもと、八ヶ岳山麓から湧き出る、名水百選にも選ばれた名水「三分一湧水(さんぶいちゆうすい)」を仕込み水に、ていねいな酒造りを続けてきました。
その生産量は、年間でわずか80石。1石は100升ですから、一升瓶にして8,000本しか造れないことになりますが、それだけ少量だからこそ、蔵元の目が細かいところまで届き、納得のいく酒造りができるともいえます。

武の井酒造では、もともとは蔵の名を冠した「武の井」という銘柄を主力としていましたが、2007年に新たな主要銘柄として生み出したのが「青煌」です。
「青煌」は、東京農大醸造学科で酒造りを学び、この蔵の杜氏に就任した若き醸造家、清水紘一郎氏が生み出した、まさに“青く煌めく酒”。そのシャープな旨味で全国的な注目を集めています。

「青煌」のやさしい香りは花酵母に由来する

「青煌」のやさしい香りは花酵母に由来する

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「青煌」のさわやかでフルーティな香りは、八ケ岳南麓の伏流水と、「花酵母」とのコラボレーションにより生まれたもの。シャープでしっかりとした強い旨味と、口に含んだときのやさしく華やかな香りが特徴的です。

酒造りに欠かせない「酵母」は、元来、米から造られるもの。近年では、自然界のさまざまな環境から酵母を生み出す試みが、東京農大を中心として行われています。その成果のひとつが、さまざまな花の香りを醸し出す「花酵母」です。
東京農大に学んだ清水杜氏は、この花酵母を用いた酒造りに挑戦し、試行錯誤の末に「青煌」を完成させました。

花酵母は、さまざまな花が原料。「青煌」がメインで使用するのは「つるばら酵母」ですが、限定品として「ひまわり酵母」「さくら酵母」で仕込んだ日本酒も開発されており、まさに“百花繚乱”の味わいがたのしめます。

「青煌」の全国の酒造好適米を用いたラインナップ

「青煌」の全国の酒造好適米を用いたラインナップ

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「青煌」には、「三分一湧水」「花酵母」に加えて、第三の特徴があります。それは、原料米に全国各地で栽培された酒造好適米を使い分け、それぞれの米の旨味を活かした多彩な日本酒をラインナップしていること。

たとえば「青煌 純米 美山錦」は、長野県産の美山錦を精米歩合65%まで磨いた軽快な1本。また、「青煌 特別純米 五百万石」は、新潟県産の五百万石を60%まで磨くことで、酸味と旨味の絶妙なバランスを実現しています。
さらに「青煌 純米吟醸 雄町」は、岡山県産の雄町を50%まで磨き抜いたフルーティな味わいが魅力。「青煌 純米大吟醸 愛山」は、愛知県産の愛山を、なんと40%まで磨いた「青煌」の最上級品です。

このように、各産地ならではの良質な酒造好適米を厳選し、それぞれの特徴を活かした日本酒に仕上げているのも、「青煌」の魅力。ほかにも「ひやおろし」「初しぼり生原酒」「しぼりたて生原酒」など、豊富なバリエーションがたのしめます。

「青煌」は、酒造りの伝統を大切にしながらも、「花酵母」をはじめとした、先進的な技術とアイディアを駆使して生まれた、まさに新時代の日本酒。生産量は少ないですが、一度はたのしんでみたいお酒です。

製造元:武の井酒造株式会社
公式サイトなし

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