「八海山(はっかいさん)」は質、量ともに高みをめざす新潟県南魚沼発の日本酒ブランド

「八海山(はっかいさん)」は質、量ともに高みをめざす新潟県南魚沼発の日本酒ブランド
出典 : 八海醸造株式会社サイト

「八海山」は新潟県の八海醸造(はっかいじょうぞう)が造る人気の高い日本酒銘柄です。今回は、日本酒「八海山」のプロフィール、蔵元・八海醸造の酒造りや「質と量の両立」への挑戦、味わいの特徴とおすすめの飲み方、「八海山」の定番4酒の魅力や金額などを紹介します。

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日本酒「八海山」はどんなお酒なのか、そのプロフィールからみていきましょう。

「八海山」は全国で広く知られる新潟のお酒

八海山のプロフィール

出典:HAKKAISAN ONLINE STORE

「八海山」は、新潟県の蔵元・八海醸造の日本酒銘柄です。

「よい酒を、多くの人に」という理念のもと、「酒としての旨味は十分にありながら、食事を邪魔せず、いつまでも飲み飽きない酒」をめざして造られるこのお酒は、スーパーやコンビニでも手軽に購入できる高品質ブランドとして、全国の日本酒ファンに広く知られています。

辛口なのに尖ったところがなく、淡麗なのに深みがある、「八海山」ならではの味わいを存分にたのしみましょう。

「八海山」を造る八海醸造とは

八海山の蔵元・八海醸造

出典:八海醸造株式会社サイト

日本酒「八海山」の蔵元・八海醸造を紹介します。

「八海山」は水に恵まれた蔵元の、こだわりの酒造りから生まれる

日本酒「八海山」を造る八海醸造は、大正11年(1922年)に創業した新潟県南魚沼市の酒蔵です。「八海山」という銘柄名は、古くから山伏(やまぶし)の修行の場だった地元の霊峰・八海山に由来しています。

南魚沼は水に恵まれた地で、八海醸造では八海山を源とする名水「雷電様(らいでんさま)の清水」を、仕込み水だけでなく酒造りの全工程で使用。米は「五百万石」や「山田錦」といった酒造好適米などを使っています。

このような厳選された素材は、伝統的な手法で醸されます。

機械が人の手と同じようにすることが可能な精米や吸水などは機械に任せる一方、麹(こうじ)造りは、大吟醸酒、純米大吟醸酒から普通酒まですべて手造り。八海醸造としての基準を満たす麹は人の手でしか造ることができないためです。

醪(もろみ)をかき混ぜる櫂入れ(かいいれ)や、品質管理も機械任せにはできません。

工夫を重ね、手間を惜しまず、技術を磨き、人間の感応力や直観力をフルに活かしたこだわりの酒造りから、銘酒「八海山」は生まれるのです。

八海山の蔵元が挑戦してきた質と量の両立

出典:八海醸造株式会社サイト

八海醸造が挑戦してきた「質と量の両立」

八海醸造では毎年、もっとも酒造りに適した厳冬期の1月に、最高の素材を使って、最良の人材である蔵人全員が持てる力のすべてを注ぎ、けっして販売されることのない「特別な酒」を造ります。

このお酒こそ「八海山」の志の象徴。「八海山」ブランドのすべての日本酒がめざすべき品質目標を蔵人ひとりひとりが心に刻むために、市場に出回らない特別な酒を造るのです。

普通酒も妥協せず、精米歩合60パーセントの米を低温でゆっくり発酵させるという、一般的には吟醸酒に相当する基準で造っています。

日本酒全体の出荷量が減少しているなか、普通酒のスタンダードを向上させることが、日本酒離れをくい止め、日本酒文化を広めることにつながるという思いがあるからです。

一方、高品質な日本酒は大量生産には向かず、高価になりがちです。品質が高くても入手しづらい高いお酒ばかりでは、日本酒人気は広がっていきません。

そうしたことから八海醸造では「よい酒を、多くの人に」という理念を掲げ、「質と量の両立」に挑戦。1回の仕込み量を限定し品質を保ちつつ、何度も仕込むことで市場への供給責任を果たしています。

「八海山」の味わいの特徴とおすすめの飲み方

八海山の味わいとおすすめの飲み方

出典:HAKKAISAN ONLINE STORE

「八海山」の味わいの特徴と、おいしく飲めるおすすめの飲み方をみていきましょう。

「八海山」の味わいは?

「八海山」は、雑味の少ないすっきりとした淡麗な味わいのお酒。料理の味を引き立てるため、食中酒にぴったりです。

淡麗な味わいは、極軟水ともいえるミネラル分があまり含まれていない「雷電様の清水」で仕込むことから生まれるものですが、「八海山」はただ淡麗であるばかりではありません。その味わいには深みや飲み飽きしない旨味があるのです。

この深みや旨味は、米を2種類以上組み合わせることなどから生み出されるもの。酒造好適米に一般米を組み合わせることで米の旨味をより引き出し、酒米の王様「山田錦」を使うことでやわらかみや香りを持たせるといった試行錯誤が繰り広げられてきた結果といえるでしょう。

八海山は冷酒からお燗までたのしめるお酒

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「八海山」は冷酒からお燗までいろいろな飲み方がたのしめるお酒

「八海山」は、基本的に温度帯を問わずおいしく飲めるお酒です。大吟醸酒や吟醸酒は、燗酒に向かないといわれることもありますが、「八海山」の場合、温めすぎに気をつければ冷酒や常温では感じなかった香味がたのしめます。

食中酒として飲むなら、冷たい料理や常温の料理には冷酒からぬる燗、温かい料理には常温から熱燗といったように、料理に合わせた温度帯で味わうのもよいでしょう。

ただし、要冷蔵の生酒タイプのお酒は、冷酒または常温で飲むのがおすすめです。

また、夏季限定の「特別純米原酒 八海山」は、氷温で飲むことを想定した商品。飲む1時間ほど前に冷凍庫へ入れ、冷やしてからいただきましょう(家庭用冷凍庫に長時間入れたままにすると、容器が破裂する恐れがあります)。

「八海山」のラインナップ紹介

「八海山」で定番人気の4酒を紹介します。

清酒 八海山

新潟県の八海醸造が造る「清酒 八海山」

出典:八海醸造株式会社サイト

「よりよい酒を、より多くの人に」という理念を形にしたお酒。普通酒でありながら、酒造好適米「五百万石」を一般米と合わせて使用。60パーセントまで磨き、低温でゆっくり発酵させています。すっきり淡麗な飲み口は、料理との相性も抜群です。

1,800ml:2,233円(税込)/720ml:1,067円(税込)/300ml:451円(税込)

特別本醸造 八海山

新潟県の八海醸造が造る「特別本醸造 八海山」

出典:八海醸造株式会社サイト

酒造好適米「五百万石」と一般米「トドロキワセ」などを精米歩合55パーセントで使用。やわらかな口当たりと淡麗な味わいが特長で、冷酒でも燗酒でもたのしめる「八海山」の代表酒です。とりわけ燗をつけたときのほのかな麹の香りがたまらない1本。

1,800ml:2,745円(税込)/720ml:1,320円(税込)/300ml:600円(税込)

大吟醸 八海山

新潟県の八海醸造が造る「大吟醸 八海山」

出典:八海醸造株式会社サイト

よりすぐりの「山田錦」と「五百万石」を精米歩合45パーセントで使用。「雷電様の清水」で醸した大吟醸酒。磨き抜かれた職人の技が、細やかかつまろやかできれいな味わいを生み出します。ほのかに感じる品のよい甘味が料理を引き立てる極上の食中酒。

1,800ml:4,070円(税込)/720ml:2,035円(税込)/300ml:946円(税込)

純米大吟醸 八海山

新潟県の八海醸造が造る「純米大吟醸 八海山」

出典:八海醸造株式会社サイト

45パーセントまで磨いた「山田錦」と「五百万石」に「美山錦」を組み合わせ、「八海山」らしいキレを生み出した逸品。透明感のあるきれいな味わいと、料理の味を邪魔しないふわっと広がる上品な甘味が特長です。飲み飽きしない純米大吟醸酒。

1,800ml:4,472円(税込)/720ml:2,244円(税込)/300ml:1,067円(税込) 

日本酒「八海山」は全国に広く流通しているブランドです。購入方法はさまざま。スーパーやコンビニエンスストアのほか、八海醸造が運営するHAKKAISAN ONLINE STOREでも販売しているので、気軽に手に取ることができます。

ここで紹介した商品のほかにも、一部工程で仕込み水の代わりに日本酒を使用した品のよい甘口酒「八海山 貴醸酒(きじょうしゅ)」や、フルーティーな香りと上品な甘味、さわやかな口当たりが特長の「瓶内二次発酵酒 あわ 八海山」などもラインナップされているので、いろいろ飲み比べてみてください。

「八海山」と食のペアリングをたのしめる飲食店なども展開

八海山ブランドには貴醸酒や瓶内二次発酵酒もラインナップ

NORi / PIXTA(ピクスタ)

八海醸造グループでは、日本酒「八海山」の全ラインナップをそろえる東京・日本橋の「八海山 千年こうじや」をはじめ、麻布十番や地元・南魚沼にも店舗を展開する魚沼食文化の発信基地「千年こうじや」のほか、「清酒 八海山」などを製造する「第二浩和蔵(こうわぐら)」や雪の冷気で酒を熟成させる貯蔵庫がある「八海山雪室」、そして一般の人も利用できる社員食堂などが点在する「魚沼の里」といった複合施設も運営。

培ってきた酒造技術や麹技術を活かす、米・麹・発酵をテーマにした地域貢献につながる取り組みを精力的に行っています。
機会があれば足を運んでみるのもおすすめです。

八海醸造では日本酒のほか、焼酎や梅酒、あまさけや本みりん、さらにはさまざまなビールや発泡酒がたのしめるクラフトビールブランド「ライディーンビール」も手掛けています。「八海山」ブランドの日本酒とともにぜひ味わってみてくださいね。

※金額は2022年11月時点のものです。最新の情報は各ホームページなどでご確認ください。

製造元:八海醸造株式会社
公式サイトはこちら
公式オンラインストHAKKAISAN ONLINE STOREはこちら

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