青森に行って飲んでみたい!おすすめの日本酒(地酒)【東北編】

青森に行って飲んでみたい!おすすめの日本酒(地酒)【東北編】
出典 : Prokhorova Tatiana /Shutterstock.com

青森県では、高品質な酒造りをめざして、吟醸向けの「華想い」など、青森県独自の酒造好適米の開発に取り組んでいます。そんな米作りの情熱から生まれた、青森の日本酒の魅力を紹介します。

  • 更新日:

青森の酒造りを支える、津軽藩の時代から受け継がれてきた伝統

青森の酒造りを支える、津軽藩の時代から受け継がれてきた伝統

mTaira /shutterstock.com

青森県の蔵元は、津軽藩の時代から続く老舗ある蔵元が多く、ながきにわたって培われてきた北国ならではの酒造りの技術が現在に受け継がれています。

津軽人の性質は、よく「じょっぱり(頑固、意地っ張り)」と表現されますが、青森の酒にも、この「じょっぱり気質」が強く息づいています。
「容易に妥協しない」「ほかにはない味わいを追求する」といった精神のもと、手間暇を惜しまずに造られた酒。それが青森の日本酒の大きな特徴といえるでしょう。

青森の豊かな自然に育まれた、米と酵母と水の「三拍子」

青森の豊かな自然に育まれた、米と酵母と水の「三拍子」

yspbqh14 /shutterstock.com

青森県は、米、酵母、水の3拍子がそろった酒造りに最適な環境です。酒造りに不可欠な3つの要素が、いずれも高いレベルで保たれるからこそ、独自の味わいを追求した高品質な日本酒が生まれているのです。

まずは、なんといっても米。青森の酒造好適米としては「華吹雪」「華想い」などが有名ですが、ほかにも「つがるロマン」「むつほまれ」「まっしぐら」など、飯米としても酒米としても優れた県産米が豊富です。

次に、風味や味の決め手ともなる酵母も、青森県内で開発されたものが数多くあります。なかでも「まほろば酵母」は、香りとアルコールのバランスが取れた良質な酵母。そこからさらに優れた酵母を取り出して生成した「県酵母イ号」「ロ号」も、数々の名酒造りに用いられています。

そして、青森の豊かな自然に恵まれた水は、青森の日本酒の多彩な味わいのベースとなっています。青森県はその67%を森林が占める自然に恵まれた地域であり、国立公園十和田湖をはじめ、八甲田山、岩木山、世界遺産白神山地など、豊かな自然の宝庫。そこから湧き出すミネラル豊富な伏流水が、おいしい日本酒造りを支えているのです。

青森の人気銘柄

青森の人気銘柄

Light7X8/shutterstock.com

すっきりとした淡麗の味わいの酒が多い青森。全国的にも有名になっている人気の銘柄を紹介します。

地元で愛される銘酒【菊駒(きくこま)】

「菊駒」を醸造する菊駒酒造がある五戸町は、冬にはマイナス10度を下回るという厳寒の地域。現在も江戸時代から続く、冬の寒さを利用して造る「寒造り」を大切にしています。寒造りは低温でじっくり醸造するため、豊かな旨味と引き締まった味わいの酒ができるといわれています。
青森産の酒造好適米、華吹雪で仕込んだ純米酒は、まろやかなコクと旨味、やさしい吟醸香によって、飲み飽きることのない味わいです。常温からお燗まで、幅広い温度帯で楽しむことができます。

製造元:菊駒酒造
公式サイトはこちら

老舗が生んだ新しい魅力【陸奥八仙(むつはっせん)】

安永4年(1775年)創業の八戸酒造は、地元で愛され続けている辛口酒「陸奥男山」で知られる老舗の蔵元。その9代目にあたる長男の駒井秀介氏と、弟の伸介氏が中心となって生み出した銘柄が「陸奥八仙」です。
「特別純米 赤ラベル」は、陸奥八仙シリーズのなかでも人気の一本。甘い香りと旨味が広がり、ほどよく酸味があるフレッシュな味わいは、米、水、酵母、造り手すべてが青森産。高品質ながら日本酒ファンの目線に立ったリーズナブルな価格設定で、日本酒初心者にもおすすめです。

製造元:八戸酒造株式会社
公式サイトはこちら

日本酒界のホープ【豊盃(ほうはい)】

若き5代目三浦剛史氏と弟の文仁氏の活躍により、注目されている銘柄が「豊盃」です。造り手の三浦酒造は、小規模ながら、契約栽培による良質な酒造好適米を、すべて自家精米するという、ていねいな酒造りに定評があります。
「純米吟醸 豊盃米55」は、人気の「豊盃」シリーズのなかでも屈指の人気を誇る、55%精米の純米吟醸酒。青森産の酒造好適米「豊盃米」の特徴が存分に引き出されており、穏やかな香りが食事との相性も抜群。少量生産のため、見かけたらぜひ手に入れたい逸品です。

製造元:三浦酒造株式会社
公式サイトはありません

米の旨味を感じる風格ある酒【田酒(でんしゅ)】

「田酒」は「酒は田んぼからなる」という原点に立ち返り、醸造アルコールなどの添加物を使用せず、田で育つ米だけで造りあげた日本酒。米の旨味を最大限に引き出したしっかりした味わいで、多く人に愛されています。
「田酒」の蔵元、西田酒造店の米に対するこだわりは並々ならぬものがあり、近年では幻の米といわれた青森県の初代酒造好適米「古城錦」を復活させ、これを原料とした「田酒 古城乃錦」を発売しています。

製造元:株式会社西田酒造店
公式サイトはこちら

手仕事で守る伝統の味【桃川(ももかわ)】

奥入瀬川の名水で醸す「桃川」は、その通称である「百石川」に由来していますが、「百(もも)」を果物の「桃」に置き換えたというのが一ひねりしています。「桃川」の特徴は、繊細でやわらかな口当たり。南部杜氏の技を受け継ぐ蔵人の技術によるものです。
銘柄と同じ名をもつ蔵元は、江戸末期からの歴史をもち、「品質第一」を掲げ、「桃川」以外にも「ねぶた」や「杉玉」など個性あふれる日本酒を生み出しています。

製造元:桃川株式会社
公式サイトはこちら

青森のそのほかの注目銘柄

青森のそのほかの注目銘柄

kitsune05/ Shutterstock.com

青森県には、ほかにも特徴ある日本酒が盛りだくさん。なかでも注目の銘柄を紹介します。

津軽杜氏が醸す地酒【亀吉(かめきち)】

創業者、中村亀吉の名前を冠した「亀吉」は、品評会でも高い評価を得て、数々の賞を獲得している日本酒です。手がけるのは、現在ではわずか数人しかしないという津軽杜氏の対馬氏。伝統の技を受け継ぎ、青森の風土を活かした酒造りを続けています。
その味わいは、やわらかな口当たりながら、しっかりとした主張を感じさせます。米の旨味が存分に引き出されているため、和食との相性がよく、食中酒にも最適です。

製造元:中村亀吉酒造店
公式サイトがありません

頑固な想いが生み出した酒【じょっぱり】

東北の地酒は濃厚で甘口な味わいの酒が主流でしたが、ほかとは違う独自の酒造りをしたいという想いから生まれたのが、辛口の酒「じょっぱり」です。津軽弁で「頑固」「意地っ張り」を意味する言葉のとおり、米や水、麹も地元産にこだわり、理想とする酒造りを実践しています。淡麗でありながら、飲んだ後の旨味もしっかり感じられ、飲み飽きることのない味わい。津軽の人々が慣れ親しんできた、「津軽の味」を堪能できます。

製造元: 六花酒造株式会社
公式サイトはこちら

ほっとする酒【六根(ろっこん)】

「六根」は桜と城で名高い青森県弘前市にある酒蔵、斎藤酒造の人気銘柄。斎藤酒造は、江戸時代に酵母菌である「酒母」造りからスタートして、明治時代に酒造業に転換。「喜ばれる酒、安心して飲める酒、地域に愛される飲み飽きない酒」をモットーにしています。
「六根」シリーズの最高峰「六根ダイヤモンド 純米大吟醸酒」は、圧搾機を使用せず、布濾過による雫酒だけを瓶詰めした贅沢な逸品。上品な吟醸香と繊細な味わいが印象的な美酒です。

製造元:株式会社斎藤酒造
公式サイトはこちら

歴史を刻む銘酒【松緑(まつみどり)】

「六根」と同じく斎藤酒造で醸造される人気銘柄が「松緑」です。その名前は、蔵の敷地内にある樹齢300年以上の老松にちなんでつけられたものだとか。ぬる燗でもおいしい「松緑 純米酒」や、選び抜かれた好適米「山田錦」をていねいに磨き、時間をかけて搾った「松緑 別格」など、酒種によって違う味わいが楽しめるのも魅力です。

製造元:斎藤酒造
公式サイトはこちら

地元の注目株【作田(さくた)】

「作田」の酒蔵がある青森県七戸町は、面積の大半を山林が占める自然豊かな地域です。「作田」が仕込み水に使うのは、その八甲田山系高瀬川の清らかな伏流水。自然の恵みともいうべき、適度なミネラルを含んだ軟水が、酒に深みを与えています。
特別契約栽培の米で造られた純米酒は、軽さとコクが調和しており、どんな料理とも合わせられる味わいです。

製造元: 株式会社盛田庄兵衛
公式サイトはこちら

入手困難の注目酒【八鶴(はちつる)】

「八鶴」を生み出した八戸市は、青森県の太平洋側に位置し、降雪量が少なく、晴天が多い気候が特徴。空気が乾燥しているため、麹や蒸米を仕込みやすく、酒造りに適した環境です。
「八鶴」の造り手、八戸酒類は、多くの日本酒で使用されている「協会10号酵母」の発祥蔵ともいわれ、香り高い吟醸酒造りが特徴。「八鶴」以外にも「如空(じょくう)」などの人気銘柄も造っています。
機械化による大量生産をよしとせず、伝統の製造法を守り続けてきたことが、地元からの信頼につながっていますが、全国的には流通が少なく入手困難の酒といわれています。

製造元:八戸酒類株式会社
公式サイトはこちら

自然の恩恵を活かして上質な酒造りを続ける酒蔵が多い青森県。長年受け継がれてきた名酒や、老舗の酒蔵が送り出す新しい銘柄など、バリエーション豊富な青森の酒を、ぜひ一度味わってみてください。

関連情報

What's New! 新着情報

大人の基礎知識

  • ビールの基礎知識
  • 日本酒の基礎知識
  • ワインの基礎知識
  • ウイスキーの基礎知識
  • 焼酎の基礎知識
  • カクテルの基礎知識