「グレンマレイ」はスペイサイドのコスパ優秀なスコッチウイスキー! 特徴や味わい、種類、飲み方を紹介

「グレンマレイ」は、スコットランドのスペイサイドで造られているシングルモルトウイスキーです。フルーティーで華やかな味わいとなめらかな口当たりで、幅広い年代の人に愛されています。今回は、「グレンマレイ」の特徴や味わい、飲み方などを紹介します。
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コスパ抜群の「グレンマレイ」は、初心者でも飲みやすい味わいが魅力です。その特徴とともに、多彩なカスクを使用した、こだわりのラインナップも紹介します。
「グレンマレイ(GLEN MORAY)」とは?

出典:コルドンヴェール株式会社
スコットランドのスペイサイドで生産されているシングルモルトウイスキー、「グレンマレイ」の基本情報からみていきます。
「グレンマレイ」はスコットランドのスペイサイドモルト
「グレンマレイ」は、スコットランドのウイスキーの聖地、スペイサイド地方で生まれたシングルモルトウイスキーです。造り手のグレンマレイ蒸溜所は、1897年にスペイサイドの中心都市マレイ(マレー)州エルギンで創業しました。
北海に面したマレイ州一帯は比較的温暖な気候で、大麦の主産地として知られています。この地は、ウイスキー造りに欠かせない豊かな湧水や、原料の麦芽の乾燥に使うピート(泥炭)などにも恵まれています。
グレンマレイ蒸溜所で使用する大麦は、マレイ州のものが中心。仕込み水には、近くを流れるロッシー川の水を活用しています。地元産の原料を使い、120年以上の伝統を守りながらウイスキー職人が生み出す上質なウイスキーは、スペイサイドモルトの系譜を受け継ぐ、華やかな味わいが魅力となっています。
「グレンマレイ」はコスパ抜群で評価が高い
「グレンマレイ」は比較的手ごろな価格で、高品質なため、コスパ抜群のウイスキーとしてウイスキーラバーに支持されています。日本ではそれほど知名度は高くありませんが、まろやかでクリーミーな口当たりや、華やかでフルーティーな味わいが魅力で、世界的にも評価が高まっています。

画像提供:コルドンヴェール株式会社
「グレンマレイ」はワインカスクフィニッシュが豊富
「グレンマレイ」のラインナップには、シャルドネ樽やオロロソシェリー樽、ポート樽、カベルネソーヴィニヨン樽など、さまざまなワインカスク(樽)でフィニッシュ(追加熟成)した商品が並びます。
グレンマレイ蒸溜所が樽熟成にこだわる理由は、「グレンモーレンジィ」の影響を色濃く受けているからです。「グレンモーレンジィ」の傘下時代から始めた「ワイン樽熟成」の経験が豊富で、味わいもバラエティ豊か。その多彩な選択肢が、幅広い年代のウイスキーファンを魅了しています。
なお、グレンモーレンジィ蒸溜所は、スコットランドのハイランド地方で1843年に創業した蒸溜所です。熟成した原酒をシェリーやポート、マデイラなどのワイン樽に詰め替えて後熟させる「ウッドフィニッシュ」という手法を、初めて市場に投入したことで知られています。そのため、「樽のパイオニア」や「樽の魔術師」などと呼ばれています。
「グレンマレイ」の歩み

画像提供:コルドンヴェール株式会社
グレンマレイ蒸溜所は、1897年にビール工場を改修して設立されました。しかし、イギリス国内の不況の影響で、スコッチウイスキー業界も不況に陥り、蒸溜所は1910年に操業停止に。それから10年後の1920年、マクドナルド&ミュアー社に買収され、大規模な改修を経て、1923年に生産を再開しました。
1996年に社名がグレンモーレンジィ社に変わり、2005年にはLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)社の傘下に入りましたが、2008年にフランスの飲料会社ラ・マルティニケーズ社に買収されました。これにより、生産体制がさらに強化され、現在のような幅広いラインナップを提供する蒸溜所へと進化しました。
なお、「グレンマレイ」は、フランス国内で人気のブレンデッドウイスキー「ラベル5」の原酒としても使われています。
「グレンマレイ」のクラシックとシェリーカスクの味わいは?

画像提供:コルドンヴェール株式会社
樽熟成を得意とする「グレンマレイ」の味わいは多彩です。
フラッグシップボトルの「グレンマレイ クラシック」は、バーボン樽熟成で、レモングラスの香りと甘い風味が特徴。バーボン樽とシェリー樽で二段熟成した「グレンマレイ シェリーカスクフィニッシュ」は、濃密なシェリーの樽香と風味が魅力です。ほかにも、12年、18年などの長期熟成ボトルもあります。
グレンマレイ クラシック|甘い風味とレモングラスの香り

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「グレンマレイ クラシック」は、バーボン樽で熟成したノンエイジのフラッグシップボトル。レモングラスの香りと甘い風味が特徴で、コスパ抜群のシングルモルトウイスキーです。「ワールドウイスキーアワード(WWA)2023」で、部門賞を受賞しています。
この「グレンマレイ クラシック」をベースにした、ノンエイジのシングルモルトは「クラシックシリーズ」と呼ばれています。ピーテッドモルトを使用したスモーキーな「ピーテッド」のほか、「ポートカスク」「シェリーカスク」「シャルドネ」「カベルネカスク」などさまざまなワイン樽で熟成した商品がリリースされています。いずれも手ごろな価格で、初心者から愛好家まで魅了しています。
グレンマレイ シェリーカスクフィニッシュ|濃密なシェリーの風味と樽香

画像提供:コルドンヴェール株式会社
「グレンマレイ シェリーカスクフィニッシュ」は、バーボン樽で熟成した原酒をオロロソシェリー樽で追加熟成した「クラシックシリーズ」のひとつ。濃密なシェリーの甘い風味と、ウイスキーに深みを与える樽香が魅力で、スパイシーさも感じられます。
長期熟成ボトルなどにも注目

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「グレンマレイ」には、「ヘリテージコレクション」と呼ばれる「12年」や「18年」などの長期熟成ボトルや、新しくリリースされた「グレンマレイ フェニックス ライジング」などもあります。いずれも、クオリティーが高く、他ブランドに比べて手ごろな価格が魅力です。
「グレンマレイ 12年」は、バーボン樽で12年以上熟成させたボトル。スペイサイドモルトらしいフルーティーな風味が特徴です。「グレンマレイ 18年」は、厳選されたバーボン樽で18年以上熟成した原酒を使用した長期熟成ボトル。メープルシロップのような風味やスモーキーさが特徴です。
「グレンマレイ フェニックス ライジング」は、焦がした新しいオーク樽で熟成した原酒を使用したボトル。なめらかでスパイシー、キャラメルのような風味も感じられる、バランスのとれた1本です。
「グレンマレイ 18年」は「サンフランシスコワールドスピリッツコンペティション(SFWSC)2021」で金賞、「グレンマレイ フェニックス ライジング」は、「ワールドウイスキーアワード2024」で「ベストスコッチスペイサイドシングルモルト」を受賞しています。
「グレンマレイ」のおすすめの飲み方

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「グレンマレイ」はストレートやロックなど、どんな飲み方にも合うウイスキーですが、ノンエイジのクラシックシリーズは、とくにハイボールや水割りで飲むのがイチオシ。食事にも合わせやすいので、ペアリングをたのしむのも一興です。
また、「12年」や「18年」などの長期熟成ボトルは、熟成感を味わうために、まずはストレートで飲むのがおすすめです。チェイサーとしてミネラルウォーターなどを用意して、じっくりと堪能してみてください。
スコットランドのスペイサイドで造られているシングルモルトウイスキー「グレンマレイ」は、お手ごろ価格で上質な味をたのしめるのが魅力です。多彩な樽で熟成したシングルモルトウイスキーを、機会があれば飲み比べてみてくださいね。
輸入元:コルドンヴェール株式会社
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