日本酒をワイングラスで味わおう! 1杯の量や、グラスの形によって変わる香りや味のたのしみ方を紹介

日本酒をワイングラスで味わおう! 1杯の量や、グラスの形によって変わる香りや味のたのしみ方を紹介
出典 : Satheesh Nair / Shutterstock.com

日本酒をワイングラスで飲むと、ほかの酒器で飲んだときと香りや味わいが変わり、日本酒のたのしみ方が広がります。今回は、ワイングラスで日本酒を飲むのがおすすめである理由、ワイングラス1杯の適量、形状による違い、おすすめの日本酒などを紹介します。

  • 更新日:

さっそくワイングラスで日本酒を飲むのがおすすめな理由からみていきます。

日本酒をワイングラスで飲んでみよう! 蔵元もおすすめする理由とは?

日本酒はワイングラスで飲むのがおすすめ

Anton Vierietin / Shutterstock.com

日本酒を飲む際、ワイングラスを使うと、いつもと異なる日本酒の魅力に気づくことがあります。また、蔵元が、商品ごとにワイングラスで日本酒を飲むことを推奨するケースが、しばしばみられるようになりました。まずは、ワイングラスで日本酒を飲んだときのメリットをみていきましょう。

香りがたのしめる

近年、日本酒の輸出が盛んとなり、海外では一般的なワイングラスで日本酒を飲むスタイルが知られるようになりました。

ワイングラスにはさまざまな種類があり、ワインの香りを余すところなく引き出せる形をしているものも多く存在します。

お猪口やぐい呑みといった日本の伝統的な酒器では、すべてを感じることが難しかった日本酒の繊細な香りも、ワイングラスが引き出してたのしませてくれるのです。

ワイングラスでたのしめる日本酒の香りや見た目

yoshi0511 / Shutterstock.com

見た目がたのしめる

ガラス製のワイングラスと、陶磁器や金属などでできたお猪口やぐい呑みなど日本の伝統的な酒器との大きな違いは、色合いなどお酒の見た目がたのしめるかどうか。

とりわけ脚(ステム)つきのワイングラスは、底面まですべて見えるため、微妙な色合いや粘性までも感じることができます。

たとえば、おりがらみの日本酒をワイングラスに注げば、米のかけらや酵母などの細かな固形物「おり(滓/澱)」が、グラスのなかで降り積もる様子も見ることができるでしょう。

ワイングラスでたのしめる日本酒の味わい

K.Konta / PIXTA(ピクスタ)

繊細な味わいがたのしめる

日本酒の味わいをたのしみたいときにも、ガラス製のワイングラスがおすすめです。

とくに縁(リム)が薄いワイングラスは、口当たりが滑らか。温度なども伝わりやすく、繊細な味わいがより感じられます。

ワイングラス1杯の日本酒の量は?

ワイングラス1杯の日本酒の量

HiroS_photo / PIXTA(ピクスタ)

ワイングラスで日本酒を飲むときには、どのくらいの量をグラスに入れるとよいのでしょう。

オーストリアのワイングラスメーカー、リーデルでは、「純米」という、その名のとおりの純米酒向けワイングラスも製造しています。「純米」に日本酒を注ぐ際には、目安として指2本分くらいの量にあたる70~80ミリリットル程度を推奨しています。

70~80ミリリットルというと、伝統的なぐい呑みにお酒を注いだときと同じくらいの量ではありますが、升のなかに置いた小ぶりのグラスに、なみなみとあふれさせて注ぐ「もっきり」と呼ばれる提供スタイルに慣れている日本酒ファンには物足りなく感じることもあるかもしれません。

しかし、日本酒にせよワインにせよ、ワイングラスいっぱいにお酒を注ぐと、香りを広げてためるための空間を埋めてしまうことになります。お酒の香りを堪能するには、香りをためるためのグラス内の空間が必要不可欠なのです。

日本酒の香味の感じ方はワイングラスの形で変わる?

日本酒の香味の感じ方に影響するワイングラスの形

Novitech / Shutterstock.com

ワイングラスの形状は、日本酒の香味の感じ方に影響をもたらします。吟醸酒系と純米酒系、それぞれに合ったワイングラスの形状についてチェックしてみましょう。

日本酒の種類ごとにおすすめしたいワイングラスの形は?

ワイングラスにはさまざまな形があり、形状によってお酒の香りや味わいの感じ方が変わってきます。

華やかな香りを特長とする吟醸酒系の日本酒と、ふくよかな味わいを特長とする純米酒系の日本酒には、それぞれ適したグラスの形があるのです。

吟醸酒系の日本酒を飲む際には、フルーティーで華やかな香りを感じやすい、縦長でやや口のすぼまったタイプや、香りを開かせるという湾曲性の高い形状のワイングラスがよいでしょう。

純米酒系の日本酒を飲む際には、ふくよかな米の旨味を引き出す、大ぶりで口径が広いタイプがおすすめです。

日本酒の種類別おすすめのワイングラスの形

Misha Feriukov / Shutterstock.com

リーデルなどでは日本酒専用グラスも登場

前出のリーデルでは「純米」のほか、「大吟醸」という日本酒用のワイングラスも製造しています。

「純米」は原料米由来の旨味を、「大吟醸」はフルーティーな香りやさわやかなのどごしをたのしむためのもので、「大吟醸」には脚がないタイプもあるなど、それぞれにいくつかの種類があります。

また、これらのリーデル社製日本酒用ワイングラスは、日本酒の品評会のひとつ「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」の審査でも使用されています。

リーデルと同じオーストリアのロブマイヤーや、ドイツのツヴィーゼルなどでも、日本酒用のワイングラスを手掛けています。機会があれば試してみてくださいね

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」の受賞酒をワイングラスで飲んでみよう

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」は、ワイングラスによって新たに見出された日本酒の魅力を広く伝えていくことを目的に行われている品評会で、2011年から毎年開催されています。

今回は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2023」で最高金賞を受賞した日本酒のなかから、おすすめの3酒を紹介します。

「伯楽星(はくらくせい) 特別純米」新澤醸造店|香味のバランスもキレもよい「究極の食中酒」

宮城県の新澤醸造店が造る「伯楽星 特別純米」

出典:株式会社新澤醸造店サイト

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2023」のメイン部門で最高金賞に輝いた「伯楽星 特別純米」は、「究極の食中酒」を目指す宮城県の蔵元、新澤醸造店が手掛けています。
メロンやバナナを思わせる香りとやさしい甘味、柑橘類のようなさわやかな酸味がバランスよく感じられるお酒で、後口のキレのよさも抜群です。海外での評価も高く、「伯楽星」の代表酒のひとつとしてその名をはせています。

「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2024」では、新澤醸造店の本醸造酒「あたごのまつ 鮮烈辛口」がメイン部門の最高金賞に輝きました。こちらもぜひワイングラスで味わってみてください。

製造元:株式会社新澤醸造店
公式サイトはこちら

「黒松白扇(くろまつはくせん) 花」白扇酒造|酸味と甘味が調和する品のよい香りの吟醸酒

岐阜県の白扇酒造が造る「黒松白扇 花」

出典:白扇酒造株式会社サイト

岐阜県の白扇酒造は、「福来純『伝統製法』熟成本みりん」の製造元として広く知られる蔵元です。日本酒造りにも力を注いでいて、近年「黒松白扇」の銘柄名を復活させています。

「黒松白扇 花」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2023」メイン部門の最高金賞受賞酒。穏やかで品のよい香りと、適度なコクも感じさせるさわやかで滑らかな口当たり、酸味と甘味が調和する豊潤な味わいを堪能できる純米吟醸酒です。

製造元:白扇酒造株式会社
公式サイトはこちら

「白鶴 淡雪(あわゆき)スパークリング」白鶴酒造|やさしい味わいのスパークリングSAKE

兵庫県の白鶴酒造が造る「白鶴 淡雪スパークリング」

出典:白鶴酒造株式会社サイト

兵庫県の酒処、灘五郷(なだごごう)の御影郷(みかげごう)に蔵を構える白鶴酒造は、江戸時代創業の灘を代表する大手日本酒メーカーのひとつです。

「白鶴 淡雪スパークリング」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード 2023」のスパークリングSAKE部門で最高金賞を受賞したお酒。ひと口飲めば、米由来のすっきりとした甘味とさわやかな酸味が、炭酸のやさしい泡とともに口中に広がります。

また、白鶴酒造が独自開発した酵母を使用することで、リラックスタイムにぴったりなシトラス様の香りもたのしめます。 くつろぎのひとときにおすすめの1本です。

製造元:白鶴酒造株式会社
公式サイトはこちら

今回紹介した日本酒をワイングラスで飲んでみるのはもちろんですが、普段飲んでいる日本酒を、いろいろな形のワイングラスで飲んでみるのも、いつもと表情が異なる香りや味わいが発見できる可能性大でおすすめです。また、ワイングラスで日本酒を提供する飲食店も登場しているので、まずはお店で試してみるのもよいでしょう。

おすすめ情報

関連情報

日本酒の基礎知識