福島県郡山市『ふくしま逢瀬ワイナリー』/豊かな果物の6次産業化で、福島県の農業の復興を目指す
東日本大震災で大打撃を受けた福島県の農業の復興に寄与するため、2015年に開業したのが『ふくしま逢瀬(おうせ)ワイナリー』。郡山市にはなかったワイン用ブドウの栽培に地元農家や郡山市と着手して、2019年春に郡山産のブドウで醸造したワインを初リリース。ブランディングにも注力していると聞き、訪れました。
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スタッフによるワイナリーの見学は、ショップの営業時間内で随時受け付けていて、所要時間は40分程度(原則5名以上の事前予約制)。数種類の試飲も付いて無料なので、訪れる機会があれば、ぜひ参加することをおすすめします。
※申し込みや問い合わせは、電話かメールで(記事の最後に掲載)。
※見学できる内容は、時期などによって異なります。
ブランディングを強化、ラインナップも多彩に
2年前にリブランドして、ラベルも刷新されました。画像提供/ふくしま逢瀬ワイナリー
2016年の初リリースの約6年後に大きな転機が訪れます。その節目にワイナリーに加わったのが大河原さんでした。
「さらなる未来に向けて進むために、ブランドとラインナップを見直しました」。
そう、まずワインを造るというフェーズから、全国にアピールでき、福島の農業の本格的な活性化を目指す段階へと進んだのです。
その門出として、メインの「Vin de Ollage(ヴァン・デ・オラージュ)」のラベルを一新。このブランドの名称には、“自分の家”を意味する福島の方言“おらげ”が盛り込まれていますが、このラベルの変更は、より地元の人々が“おらげのワイン”に誇りと自信を持てるものにしたいという想いが込められているそうです。
「郡山市民にとっての“おらげのワイン”になりたいと、Vin と Ollageの間に家のアイコンを忍び込ませています」。
2年前に一新されたラベル。
Vin de Ollageの略称であるVOが、ブドウの房に重なりインパクトがありますが、ここにも仕掛けが。それはボトルを回してのラベルの側面を確認すると分かります。
「郡山市のシルエットを回転させると、じつはブドウの房のような形になるんです。Oはこのワイナリーの位置を示しているんですよ」
ワイン会などでこのラベルの話を披露すれば、盛り上がってさらにワインが進むことでしょう。
側面を見ると「なるほど!」です。
さてここから、ラインナップを。試飲させていただいた“郡山産ワイン”からいくつか紹介します。
Vin de Ollage blanc 2021(ヴァン・デ・オラージュ・ブラン)
アルコール12%/750ml(1980円)。