滋賀の焼酎【君か袖(きみかそで)】「近江龍門」「ねこ正宗」で知られる清酒蔵・近江酒造の焼酎シリーズ

滋賀の焼酎【君か袖(きみかそで)】「近江龍門」「ねこ正宗」で知られる清酒蔵・近江酒造の焼酎シリーズ
出典 : akiyoko / PIXTA(ピクスタ)

「君か袖」は、滋賀県の清酒蔵元・近江酒造が手がける焼酎ブランド。20年以上の長期貯蔵酒と甲乙混和焼酎の2種類からなる隠れた人気銘柄です。ここでは、「君か袖」の故郷の気候風土から、近江酒造の酒造りや主要銘柄、「君か袖」のラインナップなどを紹介します。

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まずは、「君か袖」の造り手である近江酒造についてみていきましょう。

「君か袖」の造り手は滋賀県の清酒蔵元・近江酒造

「君か袖」の造り手は滋賀県の清酒蔵元・近江酒造

やえざくら / PIXTA(ピクスタ)

「君か袖」は、滋賀県東近江市八日市(ようかいち)で育まれる焼酎銘柄。ここでは、造り手のプロフィールや蔵を構えた土地の気候風土について確認していきます。

「君か袖」を生み出す源は徹底的に追求した酒造りの地

「君か袖」を手がけるのは、滋賀県で日本酒造りを営む近江酒造。創立は大正6年(1917年)。地元の酒造家や酒販業者が集まり、当時はまだ珍しかった株式会社方式で設立しました。以来、近江の地で近江の酒を醸し、近江とともに歩んできたといいます。

代表銘柄は「志賀盛(しがざかり)」。「志賀(滋賀)の地で大いに盛んとなれ」との思いから生まれ、かつて日本初の本格的な民間飛行場だった「八日市飛行場」で訓練を行う航空隊の御用達として愛された日本酒銘柄です。

東近江市は米の名産地

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「君か袖」の故郷は歴史深い田園都市

近江酒造が蔵を置くのは、歴史と自然が調和する滋賀県東近江市八日市。古くは万葉の時代、額田王(ぬかたのおおきみ)と大海人皇子(おおあまのおうじ=天武天皇)が相聞歌(そうもんか)を交わした土地、蒲生野(がもうの)として知られ、琵琶湖東部の市場町として歴史を刻んできました。

滋賀県東部にある東近江市は、夏は晴れ間が多い一方、冬は厳しく冷え込み、10〜20センチの降雪を記録することもある、酒造りにうってつけの気候風土に恵まれています。

東近江市といえば、米の名産地。また、市内を流れる愛知川周辺の伏流水は、鈴鹿山脈から流れたミネラル成分を豊富に含んだ良水です。近江酒造はこうした地の利を活かし、長年にわたって芳醇なお酒を醸し続けてきました。

「君か袖」の蔵元の酒造りに対するこだわりと思い

近江米の稲穂

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「君か袖」の蔵元・近江酒造は歴史と気候風土に恵まれた土地でどのような酒造りを行っているのでしょうか。

地元産の酒造好適米を原料に、また鈴鹿山脈の伏流水を仕込み水に優良酵母を吟味し、心技一体で芳醇美味なお酒を醸す。これこそが、近江酒造の酒造りのこだわり。丹精込めて醸したお酒が商品として市場に流通し、飲む人の心と体を癒やして潤す時のために日夜努力を重ねているそう。

近年では、山田錦100%の高品質な特定名称酒の醸造や、蔵に眠る古酒を使った商品開発にも取り組んでいるといいます。

こうして誕生したこだわり商品のひとつが、本格焼酎「君か袖」です。

猫への敬意と愛情をコンセプトにした日本酒「近江ねこ正宗」もおすすめ

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「君か袖」の蔵元のこだわりから生まれた日本酒銘柄

近江酒造では「志賀盛」のほかにも、さまざまな銘柄を展開しています。近年注目されているのが、人々を幽玄の世界に導く幻の酒として誕生した「近江龍門」。なかでも山田錦を原料に造る「近江龍門 山田錦 純米酒」は、令和2年度の大阪国税局鑑評会にて燗酒用清酒として優秀賞を、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2019では最高金賞を受賞しています。

特筆すべきは、猫への敬意と愛情をコンセプトに誕生した「近江ねこ正宗」。こちらは日本酒をもっと身近にたのしんでもらいたいという想いから生まれた日本酒銘柄です。原料は山田錦100%。ラベルに猫の耳や尻尾、もふもふ触感の鼻をあしらったりと遊び心を盛り込みつつも、製造工程のすべてに老舗ならではのこだわりが光っています。猫が好きな人はぜひ一度手に取ってみてください。

近江ねこ正宗 笑顔になれるお酒
公式サイトはこちら

「君か袖」は長期貯蔵焼酎と混和焼酎からなる銘柄

船岡山 万葉の森

kurisnp / PIXTA(ピクスタ)

「君か袖」とは、20年以上もの長きにわたって熟成を重ねた長期貯蔵本格焼酎「君か袖スーパーデラックス」と甲乙混和焼酎「君か袖スタンダード」の2商品で展開する焼酎銘柄です。

「君か袖」の銘柄名は万葉集の相聞歌に由来

「君か袖」という個性的な名前は、「万葉集」に登場する相聞歌に由来しています。

前述したように、東近江市八日市はその昔、蒲生野と呼ばれ、大海人皇子と額田王の間に交わされた相聞歌の舞台として知られる土地。蒲生野は船岡山の西から北にかけてのエリアと考えられていて、万葉文化を残すべく整備された「万葉の森 船岡山」の山頂には相聞歌の歌碑も設置されています 。

茜さす紫野(むらさきの)ゆき標野(しめの)ゆき野守(のもり)は見ずや君か袖振る

出典 万葉集

額田王が大海人皇子に贈ったとされるこの相聞歌が詠まれた場所が現在の東近江市だったことから、「君か袖」と名づけられました。

焼酎のロック

kai / PIXTA(ピクスタ)

20年以上の長期貯蔵本格焼酎「君か袖スーパーデラックス」

「君か袖スーパーデラックス」は、清酒の製造過程で産出される酒粕を原料に造られた焼酎の原酒を20年以上熟成させた長期貯蔵本格焼酎で、近江酒造の隠れた人気商品。クセのないまろやかな味わいのなかにも、熟成焼酎らしい奥ゆかしさが感じられる、ソフトな口当たりの逸品です。ストレートやロック、水割りなどのスタンダードな飲み方のほか、カクテルのベースにしてもおいしくいただけます。アルコール度数は25度。

甲乙混和焼酎「君か袖スタンダード」

酒粕を原料に造り上げた単式蒸溜焼酎(乙類焼酎)に雑味の少ないピュアな味わいの連続蒸溜焼酎(甲類焼酎)を混和し、スッキリとした風味に仕上げた甲乙混和焼酎。軽快でなめらかな味わいがたのしめます。アルコール度数は25度。

「君か袖」は万葉の時代に交わされた恋文のフレーズから生まれた焼酎銘柄。おすすめは、長期貯蔵の「君か袖スーパーデラックス」。大海人皇子(天武天皇)が袖を振る仕草に思いを馳せつつ、可憐な味わいをたのしんでみてはいかがでしょう。

製造元:近江酒造株式会社
公式サイトはこちら

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