「テネシーウイスキー」とは?おすすめの飲み方や代表銘柄も紹介!

「テネシーウイスキー」とは?おすすめの飲み方や代表銘柄も紹介!
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テネシーウイスキーはバーボンウイスキーの一種で、生産地がアメリカのテネシー州、かつチャコールメローイング製法で造られたものだけがテネシーウイスキーと名乗れます。今回は、テネシーウイスキーの定義や味わい、代表的な銘柄などについて紹介します。

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テネシーウイスキーとは?

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テネシーウイスキーの定義や歴史、バーボンウイスキーとの違い、製法の特徴などを紹介します。

テネシーウイスキーの定義

テネシーウイスキーは、アメリカで生産されているウイスキーのひとつで、法律上はバーボンウイスキーに分類されます。

テネシーウイスキーは、アメリカの連邦アルコール法に定められた以下のような定義にのっとって造られています。

(1)アメリカ国内で製造
(2)主原料のトウモロコシの使用比率が51%以上
(3)アルコール度数80%以下で蒸溜
(4)内側を焦がしたホワイトオークの新樽で、アルコール度数62.5%以下で貯蔵・熟成
(5)水以外を加えずアルコール度数40%以上でボトリング
(6)テネシー州で製造
(7)チャコールメローイング製法で造られている

このうち、テネシーウイスキーに特徴的な条件は(6)と(7)。これを満たしていなければ、テネシーウイスキーと名乗ることはできません。

なお、バーボンウイスキーは、(1)から(5)までを条件に造られます。

テネシーウイスキーの歴史

テネシーウイスキーは、バーボンウイスキーの歴史のなかで、独自のこだわりを持って育まれてきました。

テネシー州でウイスキー造りが盛んになったのは、アメリカ独立戦争からしばらく経った1791年、政府の財政立て直しを目的にウイスキー税が課されたことに端を発します。

ウイスキーの造り手たちは課税から逃れるため、当時はまだ外国であったケンタッキー州やテネシー州辺りに移住し、現地でよく育つトウモロコシを原料にウイスキー造りを始めました。これが、バーボンウイスキー誕生のきっかけになったといわれています。

長らく、ケンタッキー州とテネシー州はともにバーボン文化を育んでいましたが、1860年代に起こった南北戦争時に北軍と南軍に分かれて敵対。敗れた南軍に属していたテネシー州は、壊滅的な被害を受け、北軍に属していたケンタッキー州に対して強い対抗意識を持ったそう。

戦後、テネシー州のウイスキー生産者は、ケンタッキー州の象徴となっていたバーボンウイスキーに対抗するかのように、テネシーならではのこだわりで「テネシーウイスキー」の製造に励み、アメリカンウイスキーの一大ジャンルを花開かせていきました。

今でもテネシーウイスキーの造り手は、「バーボンウイスキーではない、あくまでテネシーウイスキーだ」と強いこだわりを持っているのだそうです。そのこだわりは、「テネシーウイスキー」と明記されたボトルラベルにも現れています。

バーボンウイスキーとの違いとは?

バーボンウイスキーとの違いは、一言でいうと、生産地と製法にあります。

バーボンウイスキーの約9割はケンタッキー州で生産されていますが、必ずしもケンタッキー州で造られている必要はありません。アメリカ国内で連邦アルコール法の規定を満たして造られていれば、どこの州で造られていてもバーボンウイスキーと名乗ることができます。なお、「ケンタッキーバーボン」を名乗るには、ケンタッキー州で造られ、最低1年以上熟成されている必要があります。

一方、テネシーウイスキーの生産地は、テネシー州でなければなりません。

また、製法についても違いがあり、テネシーウイスキーでは、バーボンウイスキーの製法に加えて、独自の「チャコールメローイング製法」で造られている必要があります。

チャコールメローイング製法とは?

テネシーウイスキーに用いられているチャコールメローイング製法とは、テネシー州産のサトウカエデで作った木炭を細かく砕いてろ過槽に敷き詰め、蒸溜したての原酒を一滴一滴ろ過する製法のこと。樽詰め前に行われるこの工程には、通常10日ほどの時間を要します。

チャコールメローイング製法は、時間だけでなく手間も費用もかかりますが、サトウカエデの木炭で原酒がゆっくりと精製されることで、雑味が取り除かれ、テネシーウイスキーらしい風味とまろやかな酒質が生まれるといわれています。

なお、このチャコールメローイング製法を確立したのは、「ジャックダニエル」の創業者であるジャスパー・N・ダニエル氏です。

テネシーウイスキーの味わいとおすすめの飲み方

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テネシーウイスキーの味わいの特徴と、おすすめの飲み方を紹介します。

クセが少なく初心者でも飲みやすい味わい

テネシーウイスキーは一般的に、クセが少なく、なめらかな口当たりと評されます。バニラやキャラメルのような風味で、やさしい甘さを持つものが多いため、初心者でも飲みやすいと感じるはず。

また、テネシーウイスキーのブランドのラインナップに、ハニーやアップル、シナモンなどのフレーバーを加えたフレーバードウイスキーが並んでいることもあります。「ジャックダニエル ハニーウイスキー」などが有名。

フレーバードウイスキーは、近年世界的にも人気のジャンルで、参入する生産者が増えています。一般的なテネシーウイスキーよりもさらに飲みやすく造られているので、お酒をあまり飲み慣れていない初心者は、こちらから始めてみてもよさそうです。

なお、日本の酒税法でフレーバードウイスキーは、リキュールに分類されます。

おすすめの飲み方

テネシーウイスキーは、ストレートやロック、ハイボール、カクテルなど、多彩な飲み方でたのしめます。

テネシーウイスキー本来の香りや味わいを堪能するなら、ストレートやロックがおすすめ。ストレートは、テネシーウイスキーをグラスに注ぎ、水や氷を加えずにそのまま味わう飲み方です。ロックは、大きめの氷を入れたグラスに、テネシーウイスキーを注いで飲みます。ミネラルウォーターなどのチェイサーも用意して、少しずつゆっくりと味わってみてください。

初心者は、炭酸水やソーダで割ってハイボールにすればより飲みやすくなります。グラス一杯に氷を入れ、テネシーウイスキーと炭酸水を注いで、好みの濃度に調節します。コーラやジンジャーエールなど、好みの炭酸飲料で割るのもおすすめです。

このほか、「テネシー・クーラー」や「コットン・フラワー」のようなウイスキーベースのカクテルでもおいしくたのしめます。ネット上にさまざまなレシピが紹介されているので、ぜひチャレンジしてみてください。

テネシーウイスキーの代表的な銘柄

ここでは、テネシーウイスキーの代表的な3銘柄を紹介します。テネシーウイスキーにチャレンジするにあたって、まず押さえておきたい銘柄です。

ジャックダニエル

ジャックダニエル

画像提供:アサヒグループホールディングス株式会社

「ジャックダニエル」は、1859年にアメリカ政府公認第一号の認定を受けた、当時ジャスパー・N・ダニエル氏(通称ジャック・ダニエル氏)が運営していた蒸溜所が手掛けるテネシーウイスキーのブランド。1866年の誕生以来、テネシーウイスキーの代名詞として世界中で親しまれています

プレミアムウイスキーに分類される「ジャックダニエル ブラック(OLD No.7)」は、メープルシロップやバニラ、キャラメルのような甘い香りがあり、口当たりはまろやかでスムース。バランスのよい味わいで、ストレートやハイボールなど多彩な飲み方でたのしめます。また、アメリカでも人気の高い「ジャックダニエル」のコーラ割りもおすすめです。

前述の「ジャックダニエル テネシーハニー」も、ファンの多い人気銘柄のひとつ。「ジャックダニエル」をベースに、ハニーの豊かな風味を加えたフレーバードウイスキーで、「ハニーウイスキー」とも呼ばれます。飲みやすさと、牛乳を加えるなどさまざまなアレンジでたのしめるのが魅力です。

輸入販売元:アサヒグループホールディングス株式会社
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ジョージ・ディッケル

「ジョージ・ディッケル」は、1870年にテネシー州で蒸溜所を立ち上げた、ジョージ・ディッケル氏の名を冠するテネシーウイスキーのブランド。サトウカエデの木炭の上に羊毛の毛布を敷いてろ過する、「チルド・メイプル・メローイング」という独自の冷却ろ過製法が採用されているのが特徴です。

「ジョージ・ディッケル No.8」はトウモロコシの使用比率が84%と高く、キャラメルやバニラのような風味とともに、トウモロコシ由来のやさしい甘さや、まろやかで芳醇な味わいをたのしめます。どんな飲み方でもおいしく味わえますが、レモンライムソーダ(またはレモンやライム入りの炭酸飲料)で割る飲み方もおすすめです。

創業者の死後、ジョージ・ディッケル蒸溜所は何度か閉鎖と再建を繰り返してきましたが、「ジョージ・ディッケル」は伝統的なテネシーウイスキーを味わえるブランドとして今も多くの人に愛されています。


製造元:George A. Dickel & Co., Tullahoma, TN.
公式サイトはこちら

テネシーウイスキーは、法律上はバーボンウイスキーに分類されますが、バーボンウイスキーとはまた異なる魅力を持っています。テネシー州のお隣の、ケンタッキー州産バーボンウイスキーと飲み比べて、違いを確かめてみるのもたのしそうですね。

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