栃木の焼酎【とちひろえ:渡邊佐平商店】老舗日本酒蔵が造る地元ゆかりの栃の実入り焼酎
「とちひろえ」は、栃木県日光市の蔵元・渡邊佐平商店の焼酎銘柄です。栃木県ゆかりのトチノキの実「栃の実」を使っている焼酎で、豊かな香りが特長です。蔵元の紹介や栃の実の説明を交えながら、栃木ならではの焼酎「とちひろえ」の魅力に迫ります。
- 更新日:
目次
- 「とちひろえ」は日光の老舗蔵が造る焼酎
- 「とちひろえ」は栃木ならではの栃の実を使った焼酎
- 「とちひろえ」は単式蒸溜機による常圧蒸溜で造られる
「とちひろえ」は日光の老舗蔵が造る焼酎
出典:株式会社渡邊佐平商店海外向けサイト
「とちひろえ」は歴史息づく日光・今市の蔵元が手掛ける焼酎
「とちひろえ」は、渡邊佐平商店が手掛ける焼酎です。
渡邊佐平商店は、天保13年(1842年)に創業した180年近くの歴史を持つ老舗蔵で、栃木県日光市の南東に位置する今市(いまいち)に蔵を構えています。
今市は、日光街道・日光例幣使(れいへいし)街道・会津西街道が集まる交通の要地で、江戸時代には宿場町、市場町として栄えました。また、徳川家康を祀る日光東照宮への玄関口でもあり、家康の33回忌に寄進されたという街道沿いの杉並木も有名です。35キロメートル余りにわたる杉並木は、特別史跡と特別天然記念物の二重指定を受けているほか、平成4年(1992年)には「世界一長い並木道」としてギネスブックにも認定されました。
昔から「よい杉が育つところではよい酒ができる」といわれているとおり、立派な杉並木を抱えるこの地では古くから酒造りが行われてきました。こうした歴史が息づく今市で、焼酎「とちひろえ」は造られています。
「とちひろえ」は気候と水に恵まれた環境で造られる
「とちひろえ」の蔵元がある今市は、日光の山々のふもとにあります。夏は涼しく、冬は氷点下になる日もあるという今市の気候は、低温での温度管理が重要とされる酒造りに適しています。
また今市は、中禅寺湖(ちゅうぜんじこ)に発し華厳(けごん)の滝から流れる大谷川(だいやがわ)の扇状地に位置していて、清冽な地下水に恵まれています。蔵元はこの地下水を使い、「とちひろえ」をはじめとする焼酎や、「清開(せいかい)」「日光誉(にっこうほまれ)」といった日本酒などを造っています。
今市の地下水は口当たりがすっきりしている軟水で、酒造りのみならずコーヒーや日本茶を淹れる際にもおすすめです。蔵元は井戸から汲み上げたこの水を、訪れた人々に無料で提供しています。
「とちひろえ」の蔵元のこだわりの酒造り
「とちひろえ」を造る渡邊佐平商店は、「純米醸造酒こそ本来の地酒である」という考えを持つ蔵元で、醸造する日本酒の約90%を純米醸造酒(純米酒)が占めています。
日本酒の原料としてはもちろん、焼酎「とちひろえ」にとっても重要な米は、目指す酒質に合わせて最適な品種を厳選。たとえば、「地酒」であることにこだわって醸される「純米吟醸日光誉」には、地元・今市の農家に栽培を依頼した酒造好適米「五百万石」を使用するなど、できる限り栃木県産米を使用した酒造りが行われているのも特徴です。
また杜氏(とうじ)には、純米酒のよさを知り尽くした岩手県出身の南部杜氏を起用。渡邊佐平商店で20年以上も酒造りを行ってきたベテラン杜氏のもと、岩手と地元の蔵人(くらびと)が力を合わせ、丹精込めて良酒を造っています。
こうした酒造りへのこだわりは、焼酎「とちひろえ」にも生かされています。
「とちひろえ」は栃木ならではの栃の実を使った焼酎
riphoto3/ Shutterstock.com
- 1
- 2