焼酎のアルコール度数平均ってどのくらい? 一般的な目安と飲みやすくなるたのしみ方を解説

焼酎のアルコール度数平均ってどのくらい? 一般的な目安と飲みやすくなるたのしみ方を解説
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焼酎はアルコール度数の高いお酒ですが、何度くらいあるのか知っていますか? 上限は酒税法で定められているものの、市販されている焼酎の度数はどのくらいなのでしょう。今回は焼酎の平均的なアルコール度数の目安や、飲みやすくする方法などを紹介します。

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焼酎のアルコール度数の上限とは?

焼酎のアルコール度数の上限とは?

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焼酎のアルコール度数の上限は酒税法で定められている

焼酎のアルコール度数の上限は、日本の酒税法で以下のように定義されています。

◇単式蒸溜焼酎(乙類焼酎/本格焼酎):45度以下
◇連続式蒸溜焼酎(甲類焼酎):36度未満


これらの上限を超えるものは、酒税法上は焼酎ではなくスピリッツに分類されます。たとえば、日本最西端の島・与那国(よなぐに)だけで生産されている伝統酒「花酒」が代表的で、泡盛と同じ製法で造られていますが、アルコール度数が60度前後のため酒税法上はスピリッツとなります。

なお、一般的に市販されている焼酎は、原酒に加水して飲みやすいアルコール度数に調整されており、アルコール度数は25度や20度の商品が主流になっています。梅酒を造る際に利用するホワイトリカーでも35度と、ウイスキーと比べるとアルコール度数は低い傾向です。

アルコール度数の高さも魅力の焼酎とは?

焼酎のアルコール度数の平均値を紹介する前に、アルコール度数の高さも魅力のひとつとなっている焼酎を2つ紹介しましょう。

【泡盛のクース(古酒)】

沖縄を代表する本格焼酎である泡盛のアルコール度数は、30度程度が一般的ですが、3年以上寝かせたクースは43度前後で販売されています。じっくり熟成させているので、アルコール度数が高くてもまろやかな飲み心地なのが特徴です。

【初垂れ(はなたれ)】

焼酎ファンに人気の「初垂れ」もアルコール度数が高めです。「初垂れ」とは、蒸溜過程の最初に抽出される純度の高い原酒のことで、アルコール度数は60度前後に上るものもあります。たいていは加水して45度以下に調整され、本格焼酎として販売されていますが、原酒ならではの風味豊かな味わいをたのしめます。

焼酎の平均的なアルコール度数

焼酎の平均的なアルコール度数

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焼酎のアルコール度数の平均値とは?

市販されている焼酎の平均的なアルコール度数は、乙類焼酎も甲類焼酎もおよそ20~25度。

もちろん、これはあくまで平均値で、なかには前述のクースのように45度に近い高アルコールのものもあれば、近年人気の低アルコール焼酎のように12度程度に抑えられたものもあります。

参考までに、ほかのお酒の平均的な度数と比べてみると、ビールは5度前後、ワインは13度前後、日本酒は15度前後、ウイスキーは43度前後で、蒸溜酒である焼酎はアルコール度数が高いほうのお酒であることがわかるでしょう。

同じ銘柄でも20度と25度がある理由

焼酎のなかには、同じ銘柄なのに20度と25度の2種類のアルコール度数で展開されているものがあります。諸説ありますが、ここでは2つの理由を紹介しましょう。

【九州の焼酎文化を反映】

九州のなかでも宮崎県や大分県には、焼酎を割らずにストレートで飲む文化が根づいています。この地域の多くの焼酎愛飲家にとって20度程度の焼酎は、そのまま飲むのにほどよい度数のため、宮崎を中心によく飲まれてきました。そのため、県内向けには20度、県外向けには25度と造り分けされていたものが、全国に広がっていったといわれています。

【原料の高騰が影響】

20度の焼酎が増えたもうひとつの理由として、本格焼酎の原料が高騰したことも挙げられます。原料が高騰すると焼酎自体の値段も上がり、消費者の買い控えを招く恐れがあります。それを防ぐために蔵元やメーカーが思案した結果、酒税がより抑えられる20度の焼酎が市場に投入されることになりました。

このような理由から、もともとは25度が主流だった焼酎市場に、20度の焼酎も増えていったのです。

焼酎が飲みやすくなるたのしみ方

焼酎が飲みやすくなるたのしみ方

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乙類焼酎を飲みやすくするたのしみ方

単式蒸溜機で造られる乙類焼酎(本格焼酎)は、芋や麦、米など原料由来の風味がしっかりと残っているのが特徴です。そのため、乙類焼酎は一般的に、原料の風味を堪能できるロックや水割り、お湯割りなどのシンプルな飲み方でたのしまれています。

水やお湯で割るだけでもアルコール度数が下がって飲みやすくなりますが、より飲みやすくしたい場合は「前割り」しておくとよいでしょう。前もって焼酎を水で割ったものを冷蔵庫などで一晩から数日寝かせておくだけで、まろやかになって飲みやすくなります。

また、ソーダで割ってたのしむ「乙ハイ」も、飲みやすくておすすめです。焼酎の風味に爽快さが加わっておいしくたのしめます。

甲類焼酎を飲みやすくするたのしみ方

連続式蒸溜機で造られる甲類焼酎は、クリアですっきりとした飲み口が特徴で、クセがないのでさまざまな割り材と合わせやすいのが魅力です。

定番のたのしみ方はチューハイやサワーですが、飲みやすくしたい場合は、コーラやジンジャーエール、リンゴやオレンジなどのジュース類、果物の果汁など甘味のあるもので割るのがおすすめ。シンプルなレモンサワーやソーダ割りにする場合も、無糖よりシロップを加えたほうがより飲みやすく感じられるかもしれません。

また、割り材の量を増やせばアルコール度数を低く調整できるので、好みの割合を見つけてみてはいかがでしょう。

焼酎の平均的なアルコール度数は20~25度で、ほかのお酒と比べるとやや高めです。なかには40度前後のものもあります。とはいえ、飲み方を工夫すれば飲みやすくすることもできるので、焼酎ならではの深い味わいをさまざまな飲み方でたのしんでみてくださいね。

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