熊本の日本酒【れいざん:山村酒造】地元の人々に愛される阿蘇の銘酒

熊本の日本酒【れいざん:山村酒造】地元の人々に愛される阿蘇の銘酒
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「れいざん」は、熊本県の南阿蘇エリアにある山村酒造の日本酒銘柄です。歴史のある蔵元が醸すこの酒は、昔から地元の人々に愛飲されてきました。阿蘇の水と阿蘇の米を使って阿蘇の蔵人が仕込む、正真正銘の阿蘇の地酒「れいざん」の魅力に迫ります。

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「れいざん」を育む抜群の環境

「れいざん」を育む抜群の環境

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「れいざん」は南阿蘇エリアで造られる酒

「れいざん」は、熊本県北東部にある高森町の蔵元、山村酒造の主要日本酒銘柄です。

蔵を構える高森地区は、阿蘇五岳のひとつ根子岳(ねこだけ)を北に臨む南阿蘇エリアに位置しています。世界有数の規模を誇る阿蘇カルデラ南外輪山の最東部にあるこの一帯は、カルデラの内側の火口原で、「南郷谷(なんごうだに)」とも呼ばれています。

九州のほぼ中央、雄大な阿蘇の自然に囲まれた抜群の環境のなかで、「れいざん」は醸されているのです。

「れいざん」造りに適した高森町の気候

「れいざん」の蔵元、山村酒造が蔵を構える高森町は、標高約500~600メートルの高原地帯にあります。気温が高いイメージのある九州のなかでも、平均気温約13度の冷涼な地域で、冬には氷点下の日が続くこともあります。

日本酒造りにおいて、温度管理は大切なポイントのひとつ。温度が高すぎると、酵母によるアルコール発酵が進み過ぎてしまい、酒の香りや味わいを損ねてしまうことがあります。そのため、仕込み蔵の気温にも十分気を配る必要があります。

その点、高森町は夏でも涼しく、日本酒の仕込み時期にあたる冬の寒さが厳しい高原の町です。香味に優れた阿蘇の銘酒「れいざん」は、酒造りに適した環境でていねいに造られています。

「れいざん」は阿蘇の地酒

「れいざん」は阿蘇の地酒

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「れいざん」の蔵元の始まりと酒名の由来

「れいざん」を造る山村酒造は、江戸時代の宝暦12(1762年)に創業。250年以上の歴史を持つ老舗蔵です。麹(こうじ)造りや仕込みなどは、万延(まんえん)元年(1860年)に建てられた白壁土蔵の「萬延蔵(まんえんくら)」で行われています。

山村酒造が醸す日本酒「れいざん」や「霊山」などの酒名は、阿蘇山に由来しています。

たびたび噴火を起こす阿蘇山は、古くから人々の信仰の対象となってきました。阿蘇山のふもとの阿蘇神社では、阿蘇谷と南郷谷を開拓したという、火の神(火山神)であり開拓神・農耕神でもある「健磐龍命(たけいわたつのみこと)」が祀られています。

「れいざん」は、神が宿る神聖な霊山阿蘇にちなんでつけられた酒名なのです。

「れいざん」は阿蘇の水と米と人で造られる

「れいざん」は、阿蘇の水と米を阿蘇の蔵人が醸す、文字どおりの阿蘇の地酒です。

水・米・人のなかでも、日本酒成分の約80%を占める水は、「れいざん」にとってもとりわけ重要な要素となっています。

「れいざん」の仕込み水は、広大なカルデラを取り囲む阿蘇外輪山に由来する山水です。阿蘇山付近は雨が多く、年間の降水量は3,200ミリリットルに達するほどで、日本の平均降水量1,690ミリリットルと比べると倍近くの多雨であることがわかります。

豊富に降り注いだ雨は、外輪山の岩々をゆっくり伝って流れ、山村酒造の蔵の中央地下深くからも湧き出ます。12度ほどの水温を年中保つ、ピュアでやわらかなこの水は、「れいざん」のすっきりとした飲み口を生んでいます。

「れいざん」を熊本から全国に

「れいざん」を熊本から全国に

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「れいざん」の転機

「れいざん」は、地元で長年愛されてきた地酒です。生産量の9割近くが熊本県内で消費されるという、地元でしか飲めないレアな日本酒としても知られています。

この路線の転機となったのは、平成28年(2016年)4月に起こった熊本地震です。蔵では停電のため、温度管理を行う機械が停止。一升瓶で1万2,000本分ほどの日本酒になるはずだった完成間際の醪(もろみ)を、すべて諦めることになったのです。

そうしたなか、全国からボランティアの人たちがやってくるなど、支援の手が差し伸べられました。蔵元は、支援者の想いに応えるため、そして熊本の魅力をもっと知ってもらうため、「れいざん」を熊本から全国に送り出すことに意欲を燃やしています。

「れいざん」の人気ラインナップ紹介

「れいざん」は、料理をおいしく味わえるすっきりとした飲み口の日本酒です。インパクトを追い求めるよりも、「飲み飽きしない味わいのお酒」をめざして醸されています。ラインナップのなかからいくつかを紹介しましょう。

【大吟醸 れいざん (木箱入)】

40%まで磨いた「山田錦」を熊本酵母KA-4で醸した大吟醸酒。華やかな香りと豊かな味わいの逸品です。

【純米吟醸れいざん(箱入)】

良質な阿蘇の環境のなか天然水で醸された「山の酒」。ほどよく熟成してマイルドに仕上げられた、すっきりとした味わいの純米吟醸酒です。

【れいざん 純米酒】

落ち着いた風味のなかにほどよい香りが感じられる純米酒。節度のある力強さと辛味が心地よい、やわらかな味わいをたのしめます。

【特別純米 れいざん 阿蘇ものがたり】

戦後消えた幻の酒米「福神」を復活させて仕込んだ特別純米。ほどよい熟成を経た、豊かな旨味が広がる1本です。

「れいざん」の飲み切りサイズにも注目

「れいざん」のラインナップには、容量300ミリリットルの飲み切りサイズも並んでいます。気軽にたのしめる「300シリーズ」の商品を紹介しましょう。

【阿蘇の酒れいざん原酒豪快(げんしゅごうかい)】

300シリーズ「赤のれいざん」は、アルコール度数19度とやや高めで飲みごたえがあります。濃醇な味わいをしっかりとたのしめる貯蔵熟成酒です。

【阿蘇の酒れいざん麗酒爽快(れいしゅそうかい)】

300シリーズ「青のれいざん」は、要冷蔵の生貯蔵酒です。すっきりとした味と香りでどんな料理にもよく合います。晩酌にはこの1本を。

【阿蘇の酒れいざん醇酒明快(じゅんしゅめいかい)】

300シリーズ「緑のれいざん」は、芳醇な味わいの正統派純米酒。香りもコクも味わいもほどよい良酒です。

【阿蘇の酒れいざん粋撰凌快(すいせんりょうかい)】

300シリーズ「茶のれいざん」は、軽めの口当たりでほどよいキレが特徴。昔ながらの味わいをリーズナブルにたのしめます。

阿蘇の地酒「れいざん」は、そのほとんどが地元で飲まれているレアなお酒ですが、近年は山村酒造のオンラインショップでも入手可能となっています。阿蘇の酒「れいざん」をぜひ手にとって試してみてくださいね。


製造元:山村酒造合名会社
公式サイトはこちら

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