大阪の日本酒【利休梅(りきゅうばい)】生駒山系の麓、交野の地で造られる酒
「利休梅」は、清少納言が『枕草子』で絶賛するなど、古くから風情ある自然美に満ちた土地として知られる大阪・交野(かたの)の地酒。今も変わらぬ豊かな自然美のなかで、裏山からの湧き水と選び抜かれた米で造られる「利休梅」の魅力を紹介します。
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「利休梅」は交野が原の豊かな自然に育まれる酒
出典:大門酒造サイト
「利休梅」は交野の自然に育まれた酒
「利休梅」を醸すのは、江戸時代後期の文政9年(1826年)に創業した老舗、大門酒造です。
蔵を構える交野(かたの)市は、大阪府の北東部、奈良県との県境に位置する生駒連山の麓に、のどかな自然が広がる緑豊かな地。かつて京の貴族がこの地で花見や狩猟をたのしんだと伝えられており、その風情ある景色は清少納言が『枕草子』で「野はかた野・・・」と讃えたほどです。
そんな古くからの自然豊かな地で育った米を原料に、豊かで上質な湧き水を用いて醸される「利休梅」は、交野の地酒として全国的な知名度を有しています。
「利休梅」は伝統を守りながら、時代とともに進化する酒
「利休梅」を生んだ大門酒造は、創業から約200年、6代にわたって酒造りを続けてきました。交野の豊かな自然の恵みである、良質な米や水にこだわるなど、代々、受け継がれてきた伝統を大切にする一方で、近代技術も積極的に導入。分析技術を駆使した発酵制御や、麹造りにおける緻密な温度・湿度制御などにより、品質をコントロールしています。
大門酒造は“手造りの心”と先端技術を融合させた酒造りで、「利休梅」をはじめとした新時代の日本酒を生み出しているのです。
「利休梅」は吟醸酒の時代に新たに立ち上がった銘柄
出典:大門酒造サイト
「利休梅」は新たな時代を担う酒
「利休梅」は、日本酒の製造技術が大きく向上した約30年前に生まれた吟醸造りの銘柄です。誕生以来、地元の人々を中心に人気を集め、今や大門酒造の代表銘柄となりました。
もともと、大門酒造は「菊養老(きくようろう)」を主力銘柄としていましたが、昭和の終わりに「吟醸酒」の時代が到来すると、消費者の本物志向に応える酒造りに舵を切りました。
めざしたのは、米の旨味をたっぷりと感じられ、爽快な酸味に裏打ちされた、ふくよかな味わい。試行錯誤を重ねて誕生した「利休梅」は、上品なさわやかさと、上方の旨味をたのしめる日本酒に仕上がっています。
「利休梅」シリーズのラインナップは3種類
「利休梅」シリーズは、「特別本醸造酒 磐船(いわふね)」「特別純米酒 青山緑水(せいざんりょくすい)」「純米吟醸酒 静香(しずか)」と、いずれも風情ある名を冠した3種類をラインナップしています。
なかでも「静香」は“酒造好適米の王様”と呼ばれる兵庫産「山田錦」を精米歩合55%まで磨き上げた、スッキリとした味わいのなかに、やわらかな吟醸香が漂う珠玉の1本。交野の大地の恵みを凝縮した味わいを、一度は経験してほしいものです。
「利休梅」と並ぶ二枚看板「DAIMON」
出典:大門酒造サイト
「利休梅」とともに羽ばたく「DAIMON]
「利休梅」と並ぶ、大門酒造の新ブランドが、海外市場を意識して立ち上げられた「DAIMON(だいもん)」です。
現当主である6代目の大門康剛氏は、若き日に世界を放浪した経験から、「日本の文化を世界に伝えたい」との想いを胸に1998年から日本酒の輸出に挑戦。国境を越えたマリアージュをたのしめる日本酒として「DAIMON」を開発しました。
日本料理だけでなく、世界各地の料理との相性を考慮して生み出された味わいは、2016年には国際的なコンペティション「ロンドン酒チャレンジ」で金賞に輝くなど、世界的な評価を獲得しています。
「利休梅」をたのしむなら蔵二階の「無垢根(むくね)亭」へ
出典:大門酒造サイト
「利休梅」をたのしめ、イベントもたのしめる「無垢根亭」
「利休梅」をたのしむなら、大門酒造が直営する「無垢根亭」がオススメです。江戸末期に立てられた仕込蔵を改築したもので、2階が酒亭、1階は音楽などのイベント空間とともに、お酒や酒粕などを販売する売店となっています。
創業地の古名「むくね村」の名を冠したこの酒亭では、ゆったり流れる懐かしい空間のなか、季節のお料理とともに「利休梅」を心ゆくまで味わえます。
大きな門をモチーフとした大門酒造のロゴマークには、「おもてなしの門」「世界への門」「福を招く門」「人と人とをつなぐ門」など、さまざまな意味が込められているのだとか。「利休梅」を味わうことで、大門酒造が広げる新時代への門をくぐれるかもしれませんね。
製造元:大門酒造株式会社
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