日本酒の水割りの魅力やメリット、おいしい黄金比と秘訣を徹底解説
日本酒の水割りで至福の一杯をたのしみませんか?軟水の選び方から黄金比まで、初心者の方でも簡単に試せる日本酒の水割りのたのしみ方を解説します。
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日本酒を水割りするなら軟水で
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日本酒の水割りと聞くと、日本酒好きの人には抵抗があるかもしれません。とはいえ、もともと多くの日本酒造りには「加水」という工程があり、原酒に水を加えてアルコール度数を調整してから瓶詰めしています。「造り手が試行錯誤して完成させた作品」に手を加えるのは失礼という考え方を否定する気はまったくありませんが、いっぽうで飲み手がその日のコンディションや好みに合わせて水割りでたのしむのは、必ずしも間違ったこととは言えないとも思います。
日本酒の水割りは、日本酒を飲み慣れてない人や、日本酒の味や香りは好きだけどアルコールに強くないという人にとっては、試してみる価値のある飲み方です。日本酒好きの人でも、アルコール度数が高めの原酒を飲む際や、時間をかけてゆったりと日本酒を飲みたいとき、飲みすぎたくない日にもおすすめです。
日本酒を水割りでたのしむ際には、割り水にもこだわりたいものです。日本酒と相性がよいとされるのは、ミネラルの含有量が低い「軟水」。軟水で水割りにすると、酒の風味がまろやかに緩和されて、スルスルと飲みやすくなります。
ただし、軟水でなければダメというわけではありません。硬水で水割りを作ると、引き締まった味わいになり、酒の個性が際立って感じられます。肉料理との相性がよく、日本酒好きのなかにはこの味が好みという人もいるでしょう。飲みながら少しずつ割り水を足していき、好みの味わいを探るのもたのしいものです。
日本酒の水割りは「酒:水=8:2」が基本
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日本酒の水割りの黄金比率と言われるのが、酒と水が8:2という割合です。「原酒」で出荷・販売される商品など、アルコール度数が高めの日本酒は、ほかのアルコール飲料と比べても、飲みにくさを感じることがあります。そういった場合に8:2で割ると、甘めの白ワインやスパークリングワイン程度の度数になるのです。
日本酒のなかでも原酒の度数は、20度近くのものが一般的。甘口の白ワインならおよそ12度です。80ミリリットルの日本酒に20ミリリットルの水を加えると、ちょうどワインくらいの度数まで下げてあげることができます。
「日本酒は酔いやすいから」と敬遠していた人も、水割りにすればほどよいアルコール度数で日本酒をたのしめそうですね。
日本酒の水割りは、水の温度も重要
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日本酒の水割りを作るときは、水の温度にも気を付けたいところです。日本酒は「燗」や「冷や(常温)」などさまざまな温度でたのしめますが、それは温度によって異なる顔を見せてくれるため。水割りにする際も、温度に気を付ければ、飲みやすさや味わいがさらにアップします。
日本酒を冷酒でたのしむ場合、割るのに適した水の温度は、およそ5~8度。ちょうど冷蔵庫で冷やしたペットボトルくらいの温度で、日本酒の「冷酒」も同じくらいの温度です。もし、外出先で日本酒の水割りを飲むなら、ペットボトルの水を購入するか、飲食店なら飲み水と氷をもらいましょう。自宅で飲むなら、冷蔵庫で日本酒と一緒に水を冷やしておくのがおすすめです。
日本酒の水割りは、ストレートで飲むのとはまた違った趣があります。水で割ることに抵抗がある人もいるかもしれませんが、アルコール度数の高さが気になるときに一度試してみるとよいでしょう。アレンジの選択肢として知っておくと、日本酒のたのしみ方がまたひとつ増えるのでは?