三重の日本酒【高砂(たかさご)】新たな挑戦として生まれ変わった伝統の銘柄

三重の日本酒【高砂(たかさご)】新たな挑戦として生まれ変わった伝統の銘柄
出典 : 木屋正酒造サイト

「高砂」は、創業以来200年の歴史をもつ老舗蔵、木屋正酒造が、創業時から造り続けてきた銘柄です。現在の主力銘柄は“幻の日本酒”として知られる「而今(じこん)」ですが、蔵元初の「生酛(きもと)造り」に挑むにあたり、伝統的な「高砂」の名を冠しました。老舗の伝統に新たな歴史を刻む注目の酒「高砂」を紹介します。

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「高砂」は老舗蔵元が恵まれた気候のもとで醸すお酒

「高砂」は老舗蔵元が恵まれた気候のもとで醸すお酒

出典:木屋正酒造サイト

「高砂」は、文政元年(1818年)に創業した老舗蔵、木屋正酒造が醸す日本酒です。蔵を構える三重県名張市は、「伊賀地区」と呼ばれる地域で、南北に細長い三重県のなかでも内陸に位置しているため、冬の寒さが厳しいことでも知られています。

また、豊かな水源にも恵まれ、酒造好適米として人気の高い「山田錦」の栽培も盛んです。気候、水、米。この三拍子がそろった伊賀地区は、酒造りに最適な土地といえるでしょう。

三重県酒造組合に加入している蔵元は30数軒ですが、伊賀地区ではそのうち10ほどの蔵元が酒造りを続ける、三重県でも屈指の酒処。木屋正酒造はそのなかでも有数の老舗蔵ですが、その名を全国区にしたのが、2005年に誕生した「而今(じこん)」です。
そのフレッシュでジューシーな味わいは、全国の地酒ファンの絶賛を浴びるとともに、「全国新酒鑑評会」をはじめとした各種コンクールでも好成績を獲得。いまや入手困難なことから“幻の日本酒”と評されるまでに成長しています。

「高砂 松喰鶴 純米大吟醸 きもと」は蔵元初の生酛造り

「高砂 松喰鶴 純米大吟醸 きもと」は蔵元初の生酛造り

出典:木屋正酒造サイト

「高砂」は、長きにわたって木屋正酒造の主力銘柄でした。しかし、6代目当主にして、杜氏も務める大西唯克氏が蔵を継いだ当時、蔵の経営は芳しくなく、当時の「高砂」の品質にも満足していなかったことなどから、新銘柄「而今」に蔵元生命をかけたのでした。

その後の「而今」の成長は前述の通りで、「高砂」に代わる代表銘柄となりましたが、創業200周年となる節目の年である2018年を迎えるにあたり、大西氏は「高砂」を新たな製法で復活させることをめざします。その製法の中心となるのが、蔵元初の「生酛(きもと)造り」です。

木桶を使い、蒸した米と麹を手作業で混ぜ、蔵元に住みつく微生物の力も借りて行われる「生酛造り」は、酒造りの原点ともいえる製法。試行錯誤を経て生まれた新生「高砂」は、「生酛造り」ならではの豊かで複雑な旨味と、ふくよかでやさしい香りをもつ日本酒に仕上がっています。

「高砂」は蔵元の主力銘柄「而今」に続く挑戦のお酒

「高砂」は蔵元の主力銘柄「而今」に続く挑戦のお酒

出典:木屋正酒造サイト

「高砂」は、「新時代の日本酒」と呼ばれた「而今」と同様、新しい時代のニーズに合った日本酒を造り出そうというチャレンジ精神によって、新たに生まれ変わった銘柄です。
新生「高砂」の斬新な味わいからは、木屋正酒造と大西氏の一貫した酒造りへの姿勢がうかがえ、その情熱は日本酒ファンの心に真摯に訴えかけてきます。

「高砂」のラベルには、延命長寿の縁起物である「松喰い鶴」の文様をあしらい、花は咲きかけ、酒はほろ酔いがよいという意味の「花半開酒微酔」の文字がほどこされています。
こうした意匠が示すように、「高砂」は伝統ある蔵元の歴史をさらに未来へとつなぐ銘柄であり、いまだ咲きかけの、今後もさらなる進化が期待される日本酒だといえるでしょう。

「高砂」は伝統ある銘柄ながら、老舗蔵を継いだ若き当主の「新しい日本酒を生みだそう」との気概がたっぷりと込められています。木屋正酒造の長い歴史に新たな息吹を吹き込んだ記念すべき日本酒を、ぜひおたのしみください。

製造元:木屋正酒造合資会社
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