三重の日本酒【半蔵(はんぞう)】サミット乾杯酒に選ばれた地元密着、伝統を守る酒造り

三重の日本酒【半蔵(はんぞう)】サミット乾杯酒に選ばれた地元密着、伝統を守る酒造り
出典 : Nishihama/ Shutterstock.com

「半蔵」は、三重県伊賀地方にある蔵元、大田酒造が醸す日本酒。伊賀盆地で栽培された米を使い、昔ながらの手作業によって造られる地元密着の日本酒「半蔵」は、全国でも高い評価を得ている一級品。そんな「半蔵」の酒造りのこだわりに迫ります。

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「半蔵」は厳寒期のみに仕込まれる地元密着の希少なお酒

「半蔵」は厳寒期のみに仕込まれる地元密着の希少なお酒

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「半蔵」は、明治25年(1892年)から三重県伊賀市で酒造りを行う、大田酒造の代表銘柄です。
伊賀といえば“忍者の里”として知られていますが、その代表格ともいえるのが、徳川家康に仕えた伊賀忍者の頭領、服部半蔵。その名を冠した「半蔵」という銘柄には、伊賀の地を代表する地酒にしたいという造り手の想いが込められているのでしょう。

伊賀市は三重県でも内陸に位置しているため、冬場の寒さは厳しいものがあります。こうした気候は、酒造りにおいては絶好の環境。というのも、繊細で良質な酒を生み出すには、寒い季節に造る“寒造り”が適しているといわれているからです。
こうした気候を活かすべく、「半蔵」の仕込みが行われるのは、冬場の厳寒期のみ。蔵人たちは冬になると蔵に泊まり込み、酒造りに精を出しています。季節限定で造られることもあり、「半蔵」の生産量はごくわずか。そうした稀少性もあって、全国の地酒ファンが垂涎の一本となっています。

「半蔵」は地元産原料米と蔵元内の井戸水で行う「木桶仕込み」

「半蔵」は地元産原料米と蔵元内の井戸水で行う「木桶仕込み」

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「半蔵」を造る大田酒造では、地元伊賀産の酒米にこだわった酒造りを基本としています。原材料には「神の穂」や「山田錦」「うこん錦」といった酒造好適米を使用し、この地域ならではの酒造りに取り組んでいます。

また、仕込み水には、周囲の山地からもたらされる良質な伏流水を使用しています。伊賀盆地は、400万年前には琵琶湖の底であったといわれ、栄養豊富な土壌としても知られています。この豊かな土壌に育まれた軟水を使用することで、やわらかな酒質を実現しています。

これら良質な米と水を、昔ながらの「木桶」で仕込み、貯蔵するのが大田酒造のこだわりです。木桶仕込みは、一般的な金属製タンクで仕込むよりも手間がかかりますが、そのぶん独自の味わいをもたらし、原材料の持ち味を存分に発揮することができます。
こうした一連の酒造り工程が、「半蔵」の清らかで深みのある味わいの原点になっているのです。

「半蔵」はG7伊勢志摩サミットの乾杯酒に選ばれた酒

「半蔵」はG7伊勢志摩サミットの乾杯酒に選ばれた酒

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「半蔵」は、各種品評会でも高く評価されています。たとえば「三重県新酒品評会」では何度も首位を獲得。「全国新酒鑑評会」では過去4回金賞を受賞し、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」でも金賞の常連です。

こうした評価もあって、2016年に開催されたG7伊勢志摩サミットのワーキングディナーにおいて、「純米大吟醸 半蔵」が乾杯酒に採用されました。

やわらかで上品な香りと甘味を感じつつ、それでいてキレのよい飲み口は、細部にまでこだわったていねいな酒造りがなせる技。「半蔵」は海外の要人にも自信をもっておすすめできる、日本を代表する日本酒といえるでしょう。

「半蔵」は、土地の恵みを活かし、伝統的な手法で丹念に造られるお酒です。一口含めば、伊賀の風土に触れることができるでしょう。地酒を味わうたのしみを、存分に感じさせてくれます。

製造元:株式会社大田酒造
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