リキュールのおいしい飲み方【リモンチェッロ編】《シニアソムリエ監修》

リキュールのおいしい飲み方【リモンチェッロ編】《シニアソムリエ監修》
出典 : Yulia-Bogdanova/ Shutterstock.com

「リモンチェッロ(レモンチェッロ)」は、ナポリ湾に浮かぶカプリ島が発祥と伝わる、南イタリアのレモンリキュール。イタリアの食後酒として欠かせない存在です。そのさわやかな風味やたのしみ方を知れば、きっと手に取ってみたくなることでしょう。

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リモンチェッロは南イタリアの風薫るレモンリキュール

リモンチェッロは南イタリアの風薫るレモンリキュール

出典:モンテ物産サイト

「リモンチェッロ(レモンチェッロ)」は、レモンの皮を使った、南イタリアの伝統的なレモンリキュール。
その名は、レモンを意味するイタリア語「リモーネ」が由来だといわれています。

リモンチェッロ発祥の地とされているのは、レモンの産地であるイタリア南部のリゾート地・カプリ島。そもそもは、この島の家庭で造られていたレモンの果実酒が、リモンチェッロの始まりなのだとか。
今も島内に、400年以上の歴史を持つ家族経営のメーカーがあることから、リモンチェッロは17世紀には誕生していたと考えられます。

現在、リモンチェッロは、イタリアの数多くのメーカーが製造しています。
たとえば、1988年創業の老舗、リモンチェッロ・ディ・カプリ社の「リモンチェッロ」は、特定の地域に由来した製品である証「I.G.P.(保護指定地域表示)」に認定されたソレント産レモンを使用し、化学保存料などは一切使わず、伝統的な製法を受け継いで造られています。また、シチリア島のミネオ社の製品は、肉厚でエッセンスオイルが豊富なシチリア産レモンの皮を用いた高級品で、「レモンチェッロ」表記で提供されています。
いずれも国内ではイタリア食材・ワインなどの酒類の輸入販売を行うモンテ物産が取り扱っています。

輸入・販売元:モンテ物産株式会社
公式サイトはこちら

リモンチェッロを本場ならではのスタイルで堪能

リモンチェッロを本場ならではのスタイルで堪能

Anna Bogush/ Shutterstock.com

リモンチェッロは、本場イタリアで食後酒の定番中の定番として親しまれているお酒ですが、その際のスタンダードな味わい方は、ストレート。冷蔵庫でよく冷やして味わうのが一般的なのだそうです。

キンキンに冷やしたいときや、早く飲みたいという場合は、冷凍室に入れてもよいでしょう。アルコール度数が30度ほどと高めなので、凍ってしまうことはなく、さわやかさが際立つ口当たりをたのしめます。
とはいっても、アルコール度数が高めなだけに、口当たりがよいからと一気に飲まず、ゆっくり味わうのがオススメです。

オリーブオイルやチーズなどが使われたイタリアンを食べた後、ひんやり冷たいリモンチェッロを飲めば、ほどよい苦味とさわやかな香りが口のなかに広がってスッキリ。脂っこい食事の後に、ぜひ試してみてください。

リモンチェッロを使って食卓をクラスアップ

リモンチェッロを使って食卓をクラスアップ

Oksana Mizina/ Shutterstock.com

リモンチェッロは、さわやかな風味が特徴だけに、さまざまなカクテルのアクセントとして活用されています。なかでも手軽にたのしめるのが、スパークリングワインと組み合わせるだけのカクテルです。

作り方は、リモンチェッロとスパークリングワインを1対10の割合で混ぜればできあがり。割合は、好みで調整してみましょう。
リモンチェッロと、シュワシュワと弾ける発泡性のスパークリングワインとの相性はバツグンで、レモンの香りも際立ちます。

また、リモンチェッロは、アイスクリームやヨーグルトにかけたり、イタリア料理「カルパッチョ」のソースに混ぜたり、あるいは製菓材料にと幅広く使えて、手軽に食卓をクラスアップできるのが魅力です。

ほかにも、よく知られるたのしみ方が、紅茶に好みの分量を加えるというもので、“大人のレモンティ”といった風味に。食後のティータイムに試してみてはいかがでしょう。

リモンチェッロは、スイーツや料理など、アイデア次第でさまざまに使える便利なリキュールです。ぜひ一度手に入れて、お気に入りの活用法を見つけてください。

監修者

工藤貴祥

工藤貴祥

(一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ・エクセレンス、同SAKE DIPLOMA、きき酒師、焼酎きき酒師、日本ビール検定2級。29年以上お酒業界にいて、特に日本酒愛、ワイン愛、ビール愛が止まらない。もちろんこれ以外のお酒も(笑)。料理やアウトドア、古典酒場巡りが趣味。

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