日本生まれ!世界で愛されるメロンリキュールを徹底解説!おすすめカクテルも
メロンリキュールとは、その名のとおりメロンの風味を持つリキュール。芳醇な香りと甘くフルーティーな味わいが特長です。今回は、メロンリキュールの基本情報やアルコール度数、おすすめ銘柄、メロンリキュールの魅力を堪能できる本格カクテルなどを紹介します。
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目次
メロンリキュールは、原料にメロンを使った果実系リキュール。その魅力に迫ります。
メロンリキュールは日本発の果実系リキュール
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メロンリキュールはメロンのフレーバーを持つリキュールです。
日本の酒税法でいうと、リキュールとは「酒類と糖類等を原料とした酒類でエキス分が2度以上」のお酒のこと。リキュールはおもな芳香性原料によって「香草・薬草系」「果実系」「種子・核系」「その他・特殊形」の4つに大別されますが、風味のベースとなる原料にメロンが使われているメロンリキュールは、「果実系」に分類されます。
メロンリキュール発祥の地は日本です。1964年、日本を代表する飲料メーカーのひとつであるサントリーが開発した「ヘルメス メロンリキュール」が、メロンリキュールの草分け的存在とされています。
「ヘルメス メロンリキュール」は、1971年に東京で開催されたIBA(国際バーテンダー協会)による「第20回インターナショナルカクテルコンペティション」で海外の優秀なバーテンダーたちから大いに注目を集めました。とくに米国代表団は「世界のどこにもないメロンの果実香」を絶賛し、アメリカでの販売を熱望したそうです。
サントリーは元来の風味を損なうことなく海外のリキュール規格に合うよう「ヘルメス メロンリキュール」をリプロダクト。それが1978年にアメリカで発売され、「メロンリキュール」という新しいリキュールの存在を世界に知らしめた「MIDORI(ミドリ)」です。
現在では日本やオランダなどさまざまなメーカーからメロンリキュールが発売され、それぞれの個性を表現しています。
メロンリキュールはメロンソーダのような鮮やかな緑色が特長
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多くのメロンリキュールの色合いは鮮やかな緑色。メロンソーダを思わせる、美しいエメラルドグリーンです。メロンリキュールのクリアで明るい緑色とメロン由来のフレッシュな果実感は世界中のバーテンダーにインスピレーションを与え、さまざまなカクテルやミックスジュースに使われています。
さらに、メロンリキュールはスイーツの材料としても重宝されています。さわやかなグリーンカラーと甘くフルーティーな風味を生かし、アイスクリームやパフェ、フルーツサラダにそのままかけるソースとして使ったり、お手製スイーツの材料に加えてゼリーやムース、シャーベットやアイスクリームをメロン風味にしたり。手作りメロンパンにメロンの風味をプラスしたいときも、メロンエッセンスやメロンオイルの代わりにメロンリキュールを使うレシピが紹介されています。
メロンリキュールのアルコール度数は20度前後
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メロンリキュールのアルコール度数は、おおむね17〜25度くらい。銘柄によって異なりますが、一般的にワインや日本酒などの醸造酒よりは少し高く、ウイスキーやブランデー、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラなどの蒸溜酒よりは低くなっています。
ちなみにアルコール度数20度前後のメロンリキュールをソーダやサイダーで割って飲む場合、メロンリキュール1:ソーダ4でアルコール度数は約4%。市販の缶チューハイでアルコール度数低めのタイプと同程度です。
この「メロンリキュールのソーダ割り」はまさに「ちょっと大人のメロンソーダ」といった味わい。お酒類のアルコール感が苦手な人もおいしくたのしめる、おすすめの飲み方です。
メロンリキュールの人気銘柄
リカーショップやスーパーのお酒売り場、ECサイトなどで比較的入手しやすいメロンリキュールのおすすめ銘柄を3種紹介します。
世界50カ国で愛されるメロンリキュールの代表格「ミドリ メロンリキュール」
出典:サントリー株式会社サイト
日本で生まれ、世界に羽ばたいたメロンリキュール「ミドリ」。その驚くほど新鮮でリアルなメロンの風味は、国産最高級の夕張メロンとマスクメロンのブレンド果汁から生まれます。近年のプロダクトでは糖分を15%カット。控えめな甘さが「メロン感」を引き立て、さまざまな割り材やカクテルに合う仕上がりになっています。
製造元:サントリー株式会社
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明るいエメラルドグリーン×フルーティーな味わい「ボルス メロン」
出典:アサヒビール株式会社サイト
1575年の蒸溜所設立以来、440年以上の歴史を持つオランダの老舗スピリッツメーカー、ボルス社。世界中のバーテンダーから信頼を寄せられるボルスブランドのメロンリキュールは、「よく冷えたハニーデューメロン」を思わせるフルーティーな飲み口とスッキリとした後味、美しいライトグリーンの色味が特長です。
国内販売元: アサヒビール株式会社
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メロンの風味にこだわった自然派リキュール「ドーバー メロン リキュール」
出典:ドーバー洋酒貿易株式会社サイト
日本で唯一の製菓業界向け洋酒メーカー、ドーバー社。厳選された輸入洋酒も手がける同社が自社工場で製造するメロンリキュールは、メロンの深い味わいと香りを追求した自然派リキュールです。製菓に使いたい場合は1,800ミリリットルのほか100ミリリットルサイズも用意されているこの銘柄がおすすめ。
製造元:ドーバー酒造株式会社
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メロンリキュールを使ったおすすめカクテル
メロンリキュールの概要とおすすめ銘柄を押さえたところで、ここからはメロンリキュールを使ったおいしいカクテルを紹介しましょう。
メロンリキュールの牛乳割り「メロンミルク」
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メロンリキュールがあればぜひ一度は試してみてほしいのが、メロンリキュールを牛乳で割るだけのシンプルなカクテル「メロンミルク」です。メロンの甘い香りとミルクのやさしいコクが絶妙に溶け合って、スイーツのようなおいしさ。デザートドリンクとしてもおすすめです。
<材料>
メロンリキュール…40ミリリットル
牛乳…40〜80ミリリットル
氷…適量
<作り方>
氷を入れたグラスにメロンリキュールと牛乳を入れ、軽く混ぜればできあがり。
※甘めが好きな人はメロンリキュール:牛乳を1:1程度、甘味やアルコール度数を抑えたいときは1:2程度を目安に、好みで調整しましょう。
フルーティーな味わいのショートカクテル「メロンマティーニ」
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ウォッカマティーニにメロンリキュールをプラスしたメロンマティーニは、1970年代後半〜80年代のディスコブームのころ、世界中で好評を博したカクテルです。
フルーティーなメロンリキュールが加わることで口あたりがよいわりにアルコール度数は35度前後と高めの仕上がりになるので、飲みすぎには気をつけてください。
<材料>
メロンリキュール…15ミリリットル
ウォッカ…30ミリリットル
ドライ・ベルモット…1振り(約1ミリリットル)
氷…適量
<作り方>
1. 氷を入れたミキシンググラス(大ぶりのグラスで代用可能)にすべての材料を入れてステアします。
2. 氷を除いてカクテルグラスに注ぎます。
※定番のマティーニはステアで作りますが、映画『007』シリーズのジェームズ・ボンドのオーダーのようにシェイクで作るのもおすすめ。またベースのスピリッツは本来のジンに替えてもおいしくたのしめます。
映画『カクテル』で有名に!「セックス・オン・ザ・ビーチ」
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トム・クルーズ主演の映画『カクテル』(1988年製作)に登場したことで一躍有名になった、なかなか刺激的なネーミングのカクテル。メロン、フランボワーズ、パイナップルという3タイプのフルーツの香りと甘味、酸味のバランスが心地よく、夏のビーチサイド気分に浸れる1杯です。
<材料>
メロンリキュール…20ミリリットル
ウォッカ…15ミリリットル
クレーム・ド・フランボワーズ…10ミリリットル
パイナップルジュース…80ミリリットル
氷…適量
<作り方>
1. シェイカーに氷とすべての材料を入れてシェイクします。
2. 氷を入れたグラスに注ぎます。
※シェイクせず、氷を入れたグラスに材料を注ぎ、ステアで仕上げてもOKです。
メロンリキュールはシンプルな割り方でもおいしい
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メロンリキュールはさまざまな割り方でたのしめるお酒です。家飲みやアウトドアでメロンリキュールを気軽にたのしみたいときは、好みのソフトドリンクで割るだけのシンプルな飲み方がおすすめです。
オレンジジュースやグレープフルーツジュース、レモンジュース、パイナップルジュースなど、フルーツジュースとの相性は抜群。メロンリキュールがそれぞれの果物本来の甘味や酸味を上手に引き立てて、ワンランク上の味わいに仕上げてくれます。
メロンリキュールそのものの風味をダイレクトに味わうなら、ソーダやトニックウォーター、ジンジャーエールなどの炭酸飲料で割るのもおすすめ。メロンリキュールは銘柄によって甘さが異なるので、甘さ控えめにしたいときは無糖のソーダで、しっかり甘さを感じたいときは甘味のある炭酸飲料を使いましょう。
ちなみにそこにバニラアイスを乗せれば、とっておきの「大人のクリームソーダ」になります。ぜひ一度試してみてください。
フルーツ系のリキュールが1本あると、ともすれば単調になりがちな家飲みのバリエーションがグッと広がります。なかでもさまざまな割り材と相性のよいメロンリキュールはおすすめのひとつ。メロンリキュールで家呑みライフを満喫しましょう。