宮城に行って飲んでみたい!おすすめの日本酒(地酒)【東北編】

宮城に行って飲んでみたい!おすすめの日本酒(地酒)【東北編】
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宮城県を代表する英雄といえば、戦国武将の伊達政宗ですが、彼は食通としても有名です。酒好きでもあり、名のある酒造り職人を仙台に呼び寄せ、召し抱えていたとか。そうした歴史が、現在における宮城の酒造りの基礎になり、質の高い酒が多く生まれているのです。

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宮城は日本で唯一「純米酒の県」を宣言する県

宮城は日本で唯一「純米酒の県」を宣言する県

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宮城県は1986年に、飯米としての味には定評のある県産米ササニシキを使って「いい酒、うまい酒造り」をする「みやぎ・純米酒の県」を宣言しました。

それ以前から、宮城では酒造好適米ではなく一般米(飯米)を使った酒造りを特徴としていました。この宣言のもと、宮城県内の酒蔵がこぞってササニシキによる酒造りに邁進。その甲斐あって、現在では、「好適米を使った酒に負けない」との評価を得る日本酒を次々と造りだしています。

米にこだわるだけあって、宮城の酒は特定名称酒(吟醸酒、純米酒、本醸造酒)の割合が高く、出荷量の約9割を占めるほど(全国平均は3割程度)。これは国内トップの数字であり、宮城の酒造りの大きな特徴だといえるでしょう。

東北ならではの厳しい寒さを活かした「長期低温仕込み」

東北ならではの厳しい寒さを活かした「長期低温仕込み」

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宮城の酒造りを支えるのは、三大杜氏の筆頭、東北を発祥とする南部杜氏の技術です。
南部杜氏は全国で酒造りに携わっていますが、宮城はその本拠地に近いだけあって、南部杜氏の特徴のひとつとされる、「長期低温仕込み」の技が活かされています。

この技術は、低温でゆっくりと発酵させることで、米だけとは思えない甘みや深みをもつ、雑味のない澄んだ日本酒を生み出すもの。
東北ならではの長く厳しい寒さを旨味に変える、まさに北国の酒造り技術といえるでしょう。

宮城の人気銘柄

宮城の人気銘柄

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三陸で獲れる魚介類や牛タン、笹かまぼこなど、宮城の名物には日本酒とともにわせて楽しみたいものが多く、日本酒も料理の味を引き立てる「食中酒」が豊富です。
そんな宮城の酒でも、とくに人気の高い銘柄を紹介します。

手間を惜しまず造る【一ノ蔵(いちのくら)】

1974年に宮城県内の4つの歴史ある蔵元がひとつになって誕生した銘柄が「一ノ蔵」です。以来、「よい米を使い、手間暇をかけ、よい酒を造る」という姿勢を貫き、日本酒造組合が定める「手づくりの条件」を満たす伝統の技を活かした酒造りを続けています。
「特別純米酒 辛口」は、宮城県産米をぜいたくにも55%まで磨いた、米の本来の旨味とキレのよさがあるスマートな酒。冷や、常温、ぬる燗とどの温度でもおいしく飲めるのも魅力です。

製造元:株式会社一ノ蔵
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伊達の美酒文化を継承【勝山(かつやま)】

醸造元は、仙台伊達家の御用蔵として300年以上の歴史をもつ酒蔵で、旨味と純度の高い酒造りが特徴です。関連企業に料理屋や調理の専門学校を有するなど「食」全体へのこだわりが強く、日本で初めて「食中酒」を公言したともいわれています。
麹造りにも情熱を傾けており、宮城吟醸酵母と好適米「山田錦」の味わいを最大限に引き出した麹が、キレのある日本酒を生み出しています。

製造元:仙台伊澤家 勝山酒造株式会社
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和食に合う辛口の酒【日高見(ひたかみ)】

日高見を醸造する平孝酒造は、新鮮で豊富な魚が日々水揚げされる石巻町にある老舗の酒蔵。地元の人も「魚なら日高見」というほど、和食に合う辛口の酒造りを得意としています。当主の平井孝浩氏は寿司好きが講じて、全国の有名店を行脚して研究したとか。今では「寿司には日高見」といわれるまでに。
そんな平井氏の想いが込められているのが「日高見 超辛口純米吟醸 弥助(やすけ)」です。寿司の味を引き立てるため、お酒が前に出すぎないよう香りは抑え目、味わいも淡い淡麗辛口。酒と料理の相性を突き詰めた末にできた逸品です。

製造元:株式会社平孝酒造
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料理が引き立つ酒【伯楽星(はくらくせい)】

「伯楽星」の名前は、造り手の新澤醸造店がある大崎市三本木に伝わる、「馬の目利き、伯楽が育てた名馬が天に昇った」という伝説に由来しているのだとか。
そんな「伯楽星」の特徴は、新澤醸造店のモットーである「究極の食中酒」をめざした、フルーティな香りと酸味。あえて糖度をおさえた控えめな味わいは、料理とともに飲み進めても飲み飽きしません。和洋問わず、どんな料理にも合わせやすい日本酒です。

製造元:株式会社新澤醸造店
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伝統の技が冴える【浦霞(うらかすみ)】

「浦霞」の蔵元、佐浦は享保9年(1724年)創業の老舗で、大正時代には当時の皇太子(昭和天皇)に「浦霞」を献上したそうです。吟醸向けの「浦霞酵母(12号酵母)」を発見されたことでも知られています。
宮城産のササニシキを使用した「特別純米酒 生一本(きいっぽん)」は、米の旨味をしっかりと感じられ、やわらかな飲み口とキレ味が軽快。バランスの取れた酒で、家庭料理にもよく合う味わいです。

製造元:株式会社佐浦
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宮城のそのほかの注目銘柄

岩手のそのほかの注目銘柄

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日本酒好きが注目する宮城の注目銘柄をご紹介します。

上品な酸を感じる酒【墨廼江(すみのえ)】

漁港の町、石巻にある墨廼江酒造では、地元の米、水、酵母を使い、「きれいでやわらかく気品のある酒」を理想とした酒造りを続けています。普通酒から吟醸酒まで、大半が生酛造りのため、キレがあり、ほどよい酸味があるのが特徴。定番となっている「墨廼江 特別純米生酒」は好適米「五百万石」を使用し、ふくらみのある米の旨味と軽快な酸味を引き出しています。

製造元:墨廼江酒造株式会社
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酒米にこだわる酒造り【綿屋(わたや)】

「綿屋」は1988年に4代目当主が蔵入りした時に「時代に合った新しい酒」をめざして立ちあげた銘柄です。酒造りに使用する米には強いこだわりがあり、すべて契約栽培のもの。農家との緊密な連携のもとに、質の高い酒米を確保しています。
なかでも「特別純米 幸之助院殿」は、漢方を食べさせた牛の有機肥料で育てた「ひとめぼれ」で仕込んだ酒。辛口のなかに甘味と旨味がバランスよく広がります。

製造元:金の井酒造株式会社
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究極の日常酒【山和(やまわ)】

「山和」を醸造する山和酒造が蔵を構えるのは山形と宮城の県境、栗駒山系の伏流水とブナ林など豊かな自然に恵まれる地域。この酒蔵では、“究極の日常酒”をテーマに、食とのバランスを重視した酒造りを続けています。
宮城県産の酒米「蔵の華」を用いた「山和 特別純米」は、米の旨味と軽快な味わいが魅力。白身魚との相性は抜群です。

製造元:株式会社山和酒造店
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伝統の技法を受け継ぐ【真鶴(まなづる)】

「真鶴」を醸す田中酒造店は、江戸時代からの伝統的な生酛造りの純米酒を復活させたことで有名な酒蔵。寛政元年(1789年)の創業以来、杉の樽による山廃酒酵母造りや、天然の乳酸菌で仕込む伝統的な酒造りを続けています。
宮城県産の好適米「蔵の華」で仕込んだ「真鶴 山廃仕込み」は、芳醇な香りとコクがあり、飲み飽きしない旨口のお酒。風味の強い料理や発酵食と合わせたい日本酒です。

製造元:株式会社田中酒造店
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自然の恵みから生まれた酒【栗駒山(くりこまやま)】

「栗駒山」は、東北の名峰、栗駒山のふもとに蔵があることにちなんで命名された銘柄。豊かな自然の恵みが、そのまま酒の味わいになっています。「地酒は水が命」という蔵元の言葉通り、米の洗いから仕込みまで、すべて蔵内の井戸水を使っています。
「栗駒山 特別純米」は、穏やかな香りと強すぎない控えめな酸が特徴。食事と合わせることでより味が引き立つ酒です。

製造元:千田酒造株式会社
公式サイトはありません

米の味を引き出した酒造りをする宮城の酒蔵。ほかにも伝統や歴史を守りながらも新しい技術を取り入れた酒造りをしている萩野酒造による「萩の鶴」「日輪田」など、注目の日本酒がいくつもあります。

宮城の酒は食事と一緒に味わうことを考えて造られているものが多く、料理に合わせて酒を選ぶ楽しみがあります。ぜひ、お気に入りの1本を見つけてください。

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