スコッチウイスキーの中心地、ハイランドスコッチのバラエティを楽しむ

スコッチウイスキーの中心地、ハイランドスコッチのバラエティを楽しむ

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ハイランドのスコッチとは

ハイランドのスコッチとは

Kit Leong / Shutterstock.com

スコッチ6大産地のなかで、スコットランド北部の大部分を占める広大なエリアがハイランド地方。このエリアの一部である「スペイサイド」まで含めると、スコットランドの蒸留所の約8割がここに集まっているといわれ、まさにスコッチウイスキーの中心地といえます。

ハイランドとして区分するエリアは非常に広く、スペイサイドを除いても東西南北の4つに分けられるほど。蒸留所のある環境も千差万別なうえ製造方法も多彩なため、“ハイランドらしさ”という共通の味わいや特徴は薄く、どちらかというと各蒸留所が個性を主張したバラエティ豊かなウイスキーを作っているエリアといえます。

地元のウイスキー好きが愛する「グレンモーレンジィ」

地元のウイスキー好きが愛する「グレンモーレンジィ」

Scruggelgreen/ Shutterstock.com

1843年に北ハイランドのドーノック湾南岸にあるテイン村で創業し、スコットランド人にもっとも愛されているシングルモルトを作っている蒸留所が、「グレンモーレンジィ」。製造プロセスのいたるところにこだわりがあり、そのひとつが“樽のパイオニア”と言われるほどさまざまな樽を使ってチャレンジをしてきた熟成方法。

とくに一度熟成させた原酒をシェリー、ポート、マディラなどのワイン樽に詰め替えてさらに後熟させる“ウッドフィニッシュ”という技術を初めて導入した蒸留所としても知られています。樽へのこだわりは非常に深く、バーボン樽にいたってはアメリカのホワイトオークの原木を買い付けるほど。

その徹底した独自路線は仕込み水も同様で、硬度190度の硬水が湧き出すターロギーの泉と周辺の水源を守るために、その周囲の広大な敷地も所有しています。また、蒸留器の形も煙突のように背の高いポットスチルを使い、軽やかでピュア、それでいて非常にバランスのよい洗練された味わいを生み出しています。

スコッチの銘酒「クライヌリッシュ(クラインリッシュ)」

スコッチの銘酒「クライヌリッシュ(クラインリッシュ)」

Pecold/ Shutterstock.com

1819年に連合王国貴族のサザーランド公爵が領地の大麦の消費拡大と密造酒対策のために建てた蒸留所が起源となっている「クライヌリッシュ(クラインリッシュ)」。現在は1967年に敷地内に建てた新しい蒸留所で新生クライヌリッシュとしてスコッチを作り続けています。

クライヌリッシュは、スコッチのすべてのテイストを含んでいるといわれている銘酒。ハイランドのスムーズでフローラルなモルトの風味に北海から吹く潮風の香りが加わり、なめらかなスパイシーさと爽やかさにまろやかなコクが絶妙なバランスで調和していると言われています。クライヌリッシュ蒸留所で作られる原酒の95%がブレンデッドの原酒として使われているので、シングルモルトとして出回る量は少なく、貴重な銘柄です。

ノンピートのスコッチ「グレンゴイン」

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