アルコール度数40度! 焼酎はなぜそんなにアルコール度数が高い?
お酒は製造法によって、3種類に分けられます。中でも焼酎などの「蒸留酒」は、果物や穀物を発酵させつくられる「醸造酒」をさらに加熱し蒸留してつくられるため、アルコール度数が高くなります。そうして、アルコール度数40度の焼酎やアルコール度数95度のテキーラなどが作られるのです。
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アルコール度数が高い理由
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お酒は、製造方法の違いによって3種類に分けられます。まずは「醸造酒」。原料となる果実や穀物類を発酵させ、ろ過などを経て造られるお酒。ビールやワイン、日本酒が醸造酒にあたります。二つめは「蒸留酒」。焼酎やウイスキーなどがこれ。簡単にいうと醸造酒を蒸留したお酒のことです。最後は「混成酒」です。醸造酒や蒸留酒に薬草や果汁、香料などを加えたお酒。カシスなどのリキュールや梅酒も混成酒になります。
醸造酒が、総じて蒸留酒よりもアルコール度数が低めなのは、酵母が自身で生み出したアルコールに弱く、約20度でほぼ活動を停止してしまうからです。蒸留酒は、アルコールの沸点が水より低いことを利用して熱で気化させたアルコールを冷やして液体に戻しています。このため、醸造酒とは比べ物にならないくらいのアルコール度数の高いお酒を生み出すことができます。本格焼酎では一般的に蒸留直後の度数は37~45度に設定してあります。
焼酎以外にアルコール度数の高いお酒はある?
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焼酎の中でも泡盛はアルコール度数が高いお酒として知られた存在。蒸留直後は50~70度になるものもあります。これに割水をしてアルコール度数を下げていきます。扱いはスピリッツですが、国泉泡盛が造る「どなん花酒60度」はアルコール度数が60度。ストレートで飲むのは少し勇気がいりますね。
ちなみに、蒸留酒であるウイスキーやテキーラ、ウォッカなども35~55度とアルコール度数は高め。ちなみに、世界でもアルコール度が高いお酒として知られているのがポーランドのウォッカ「スピリタス」。こちらは、なんと96度!蒸留を70回以上繰り返すことでアルコール度数を上げています。あまりのアルコール度数の高さに、北欧では販売禁止の州もあるとか。アルコール度数が95%もあるので、もちろん火気厳禁。ストレートで飲むと喉に刺すような痛みを感じますが、飲んでいるうちに甘味を感じるようになるとか。でも、上級者でも気をつけて飲む必要があります。基本的にはカクテルベースで使用するお酒ですね。
40度の焼酎をおいしく飲む方法
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アルコール度数が高いからといって初心者が飲みにくい、というわけではありません。ロックやストレートで飲むのは上級者におまかせして、初心者は水割りやお湯割り、ソーダやジュースなどで割ってアルコール度数を調整するとおいしく飲めます。味に慣れてきたら、水などを少なめにしてピリッとしたアルコールを感じながら飲むのもおすすめです。
ひとつ気をつけなければいけないのは、ソーダやジュースで割ったことで口当たりがいいからといって大量に飲むこと。気がついたら足に力が入らなかった、なんてことにならないようにしましょうね。