軟水を活かした芳醇で口当たりのよい日本酒、広島の酒

軟水を活かした芳醇で口当たりのよい日本酒、広島の酒

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しっかりした麹造りと軟水の低温長期仕込みで醸す

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中国山地の花崗岩の岩間からしみ出す清澄な水と、質の高い酒米が広島の酒を生み出しています。広島の酒米は古くから「八反」と「雄町」を中心に栽培、改良を重ねており、八反系では、香り高く淡麗な味わいを醸す「八反錦」、艶のある香りで女酒を象徴する「広島八反」、雄町系では、濃醇で深い味わいの「広島雄町」、吟醸香とふくよかさが特徴の「こいおまち」などがあります。

今や人気の高い広島の酒ですが、昔はそれほどおいしいといわれていませんでした。それが大きく転換するきっかけになったのが、明治期の醸造家、三浦仙三郎氏の登場です。東広島安芸津で酒蔵を始めた彼は、広島の軟水に合うしっかりとした麹造り、低温長期仕込みによる全く独創的な「軟水醸造法」を編み出しました。この醸造法を県内の酒蔵に広めたことにより広島の酒質は格段に上がり、ロあたりが柔らかく、芳醇で旨味に富んだ「広島酒」独特のまろやかな酒が造られるようになったのです。

「全国新酒鑑評会」の開催地として、日本酒発展に貢献

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毎年春に行われる「全国新酒鑑評会」(以下、鑑評会)は、明治時代から開催されている全国規模のお酒のコンクール。その年に生まれた1000点近くもの日本酒の中から「金賞酒」を選ぶこの一大イベントには、全国の蔵人や日本酒に関わる業者、日本酒好きの一般客が大勢集まります。この鑑評会で酒造りの技術を競いあうことで、酒造技術は向上し、今日に至る日本酒の品質が築かれたといっても過言ではないでしょう。

鑑評会の会場となっているのが、広島県東広島市にある「酒類総合研究所」です。現在、日本で唯一の酒類に関する国の研究機関として、酒類に関する研究、講習、技術の普及、鑑評会などを行い、日本酒発展のために貢献しています。

広島を代表する日本酒

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うまみがあり、小味の効いた、キレのよい、芳醇な香りをもった広島の日本酒をいくつか紹介します。

◆賀茂金秀 /特別純米
「小規模な酒蔵ならではの品質を重視した酒造りをしたい」と、金光酒造5代目の蔵元杜氏・金光秀起さんが東京農大卒業後、実家に戻り、試行錯誤の末に作り出したのがこの酒。清らかな井戸水と県産米の雄町などを用いて醸している。ふくらみがあり、飲みやすくフレッシュな味わいで食中酒にぴったり。

◆宝剣(寳劔)/純米 八反錦
香りがおだやかで味わい深く、宝剣のラインナップの中でも特にバランスがよい銘柄。蔵元杜氏の土井鉄也氏は、20代の若さで酒造組合主催の杜氏が集う「全国利き酒選手権」でチャンピオンになり、「広島に宝剣あり。土井鉄也あり」と称された杜氏。仕込み水は蔵内に湧く湧水・宝剣銘水、米は広島県産の八反錦を使用しています。

◆雨後の月/純米吟醸 山田錦
徳富蘆花の小説「自然と人生」から、雨後の月が周りを明るく照らしているかのような澄み切った酒というイメージで命名。全国でも屈指の超軟水を用い、全製品が大吟醸造り、低温でじっくり保存熟成しています。酒米は兵庫県特A地区秋津の山田錦を使用。伝統的な純米吟醸らしく、透明感のある上品な味わいのキレの良い辛口で、旨味の余韻が長いのが特徴です。

上記の他にも亀齢、竹鶴、龍勢など、人気の銘柄が目白押し!広島で丹念に造られた日本酒を味わってみたいですね。

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