日本酒の県宮城!全国で唯一「純米酒の県宣言」をしている県
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「みやぎ・純米酒の県」を掲げる全国で唯一の地域
全国で唯一「純米酒の県宣言」をしている県で、特定名称酒の割合は全体の約94%と全国1位を誇ります。
宮城の酒造りは、一般米(飯米)を使っていることが多いのが特徴で、それにも関わらず、酒造好適米を使った酒に負けないほどのきれいな味わいに仕上がるのが、醸造技術の高さを物語っています
三大杜氏のひとつ「南部杜氏」による酒造り
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日本酒の需要が頭打ちだった昭和61年、宮城は全国に先駆けて、「純米酒の県」として、宮城県産ササニシキ100%の純米酒造りを行うと宣言、その活動が実を結び、今に至っています。
そんな宮城の酒造りを支えるのは、今も昔も三大杜氏のひとつである「南部杜氏」です。現在日本の杜氏集団の中で最大といわれ、全国で酒造りに携わっていますが、とくに本拠地の岩手に近い宮城においては、東北ならではの厳しい冬の寒さに合った、長期低温仕込みによる澄んだきれいな酒造りを行っています。
宮城を代表する日本酒
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キレのよい純米酒が豊富な宮城の日本酒をいくつか紹介します。
◆伯楽星(はくらくせい)/純米吟醸
新澤醸造店のモットーである「究極の食中酒」を目指した、フルーティーな香りと酸味が特徴。あえて糖度をおさえた控えめな味わいは、和洋問わず、どんな料理にも合わせやすい日本酒です。
◆一ノ蔵/特別純米酒辛口
昭和48年に宮城県内の4つの歴史ある蔵元がひとつになり、創業した一の蔵。以来、伝統の技を守りながら、高品質の日本酒造りを続けています。「特別純米酒 辛口」は、宮城県産米をぜいたくにも55%まで磨いた、米の旨味を感じさせるキレのよさが魅力。
◆浦霞/純米吟醸
蔵元の佐浦は1724年創業の老舗で、大正時代には当時の皇太子(昭和天皇)に「浦霞」を献上したそうです。ほどよい香りとやわらかさのバランスの取れた酒で、特に海の幸との相性が抜群です。
◆乾坤一/特別純米辛口
1712年創業の大沼酒造は、江戸時代に仙台藩に重用され、真摯な酒造りを今もなお受け継いでいます。宮城県産の飯米「ササニシキ」を用い、蔵王山系の伏流水で仕込み、南部杜氏が腕によりをかけて仕上げます。さらりとしたササニシキの優しい味を、そのまま水に移したような味わいです。