バー初心者必見! おすすめカクテルやオーダー方法、チェイサーの頼み方ほか、基本的なマナーも解説
バーは、初心者からツウまでお酒をたのしめる洋風酒場。一般的には、バーテンダーさんがウイスキーやカクテルなどを提供する酒場を「バー」と呼んでいます。今回はバーでのオーダー方法などのマナーや、初心者におすすめのカクテルなどについて紹介します。
- 更新日:
バーでのオーダー方法や、初心者におすすめのカクテルの種類などについて紹介します。
バーとはどんなところ?
Billion Photos / Shutterstock.com
バーとは、一般的にバーテンダーさんがウイスキーやカクテルなどのお酒を提供する、洋風酒場を指します。お酒の種類は洋酒が中心ですが、なかには日本酒バーや焼酎バーのような洋酒以外を提供するお店もあります。
バーを訪れたらぜひ味わいたいのが、カクテルです。カクテルとは、ウイスキーなどの蒸溜酒にリキュールや果汁、シロップなどを加え、氷を入れてミックスした飲み物。熟練のバーテンダーさんが作るカクテルは格別の味わいで、特別な一杯を求めて遠方までわざわざ足を運ぶ人もいます。
Joel Guelle / Shutterstock.com
カクテルと一言でいっても、スタンダードカクテルからオリジナルカクテルまでじつに数千種類のレシピがあるといわれ、同じ名前のカクテルでもお店によって味わいが異なります。複数のお店を巡るバーホッピング(bar-hopping)をしながらカクテルを飲み比べるのも、バーのたのしみ方のひとつです。
バーカウンターでカクテルを飲みながら、バーテンダーさんと会話するのもバーの醍醐味です。バー初心者からすると、常連だけの特権のように思えますが、そんなことはありません。バーテンダーさんの手が空いているときなら、基本的には話しかけても大丈夫。会話のきっかけをつかめないときは無理をせず、バーテンダーさんから話しかけられたときに言葉を交わしてみてはいかがでしょう。
「オーセンティックバー」ってなに? バーの種類をチェック
Maksym Fesenko / Shutterstock.com
バーには種類があり、大きく「オーセンティックバー」「ショットバー」「ダイニングバー」「スタンディングバー」「コンセプトバー」の5つに分けられます。明確な定義はありませんが、おもに以下のような特徴別に分類されています。
◇オーセンティックバー
重厚で静かな雰囲気のなかで、お酒を味わう本格的なバー。「authentic(オーセンティック)」は英語で「本物の」「正真正銘の」という意味。
◇ショットバー
お酒を1杯(1ショット)ずつオーダーするタイプのバー。オーセンティックバーよりも比較的カジュアル。注文ごとに会計するキャッシュ・オン・デリバリー方式のお店もあります。
◇ダイニングバー
料理人がいて、食事をしながらお酒をたのしむバー。
◇スタンディングバー
立ち飲みスタイルのバー。キャッシュ・オン・デリバリー方式を採用しているお店も。
◇コンセプトバー
特定のテーマに特化したバー。スポーツバー、ダーツバー、ジャズバーなど。
一般的に、洋酒の専門知識や優れたカクテル技能をもつバーテンダーさんが在籍しているのは、オーセンティックバーやショットバーです。
バー初心者はなにを頼むべき?
siamionau pavel / Shutterstock.com
バー初心者におすすめなのは、アルコール度数が低めの定番ロングカクテルや、バー気分がグッと高まる王道のショートカクテル。お酒に弱い人は、ノンアルコールのモクテルという選択肢もあります。もちろん、カクテル以外のお酒も豊富にそろっているので、お好みで選べます。
バー初心者におすすめはロングカクテル
バー初心者にまずおすすめしたいのは、アルコール度数が低めで飲みやすいロングカクテル。ロングカクテルとは氷の入ったカクテルのことで、一般的には背の高い細長いグラスで提供されます。
定番のロングカクテルには、ジンベースの「ジントニック」や、ラムベースの「モヒート」、ウォッカベースの「モスコミュール」などがあります。なかでも、バーのファーストオーダーでよく注文されているのがジントニック。シンプルながら材料や手順によって味わいが違ってくるため、バーテンダーさんの個性を味わえるのが魅力です。最初の一杯に迷ったら、ジントニックを選んでみてはいかがでしょう。
New Africa / Shutterstock.com
ちょっと冒険したいならショートカクテル
オーセンティックバーやショットバーでは、バーテンダーさんがシェイカーで作る、王道のショートカクテルにも挑戦を。ショートカクテルとは、アルコール度数20%以上のお酒をベースにした氷が入っていないカクテルのことで、一般的に脚のついた小さなグラスで提供されます。
ショートカクテルには、「カクテルの王様」と称されるジンベースの「マティーニ」や、「カクテルの女王」と呼ばれるウイスキーベースの「マンハッタン」、ジンベースの「ギムレット」、テキーラベースの「マルガリータ」などがあります。ショートカクテルのアルコール度数は高めですが、映画や小説にも登場する有名カクテルは、バー気分を盛り上げてくれるはず。
5PH / Shutterstock.com
お酒に弱いバー初心者はモクテルという選択肢も
お酒に弱いバー初心者が安心してオーダーできるのが、近年注目の「モクテル」です。モクテルは、「mock(モック)」と「cocktail(カクテル)」を合わせた造語。ノンアルコールカクテルの新たな呼び方として浸透しています。
どのバーにもあるわけではありませんが、モクテルを提供するお店は増えてきています。なかにはモクテル専門を謳うバーも。オーセンティックバーのような佇まいのお店や、ラグジュアリーでオシャレなお店などさまざまなタイプがあるので、流行りのモクテルでバーを満喫するのも一興です。
なお、通常のバーでも、オーダーすればアルコール度数が控えめのドリンクを用意してもらえます。
バーでのオーダー方法と料金の目安
Ann Yuni / Shutterstock.com
バーで注文するときは、バーテンダーさんかスタッフにオーダーを伝えます。迷ったときは好みを伝えて、バーテンダーさんからぴったりのドリンクを提案してもらうこともできます。料金の目安は、オーセンティックバーで1杯1,000円前後~。お店によってはテーブルチャージなどの席料がかかる場合もあります。
バーテンダーさんかスタッフにオーダーを伝える
オーダーは、バーテンダーさんかフロアスタッフに伝えるのが一般的です。たとえばウイスキーをオーダーするなら、「ザ・マッカランのロックを、シングルで」のように、銘柄と飲み方、希望の量を伝えます。
せっかくカウンターに座っているなら、バーテンダーさんに相談してドリンクを決めるのもおすすめです。なにを頼むか迷ったり、お酒の名前がわからなかったり、「バックバー」と呼ばれる酒棚のお酒が気になったときにも、タイミングをみて声をかけてみてください。
なお、ドリンクについて相談する場合は、「なんでもよい」は避けたいもの。カクテルの場合は、ロングかショートか、ベースのお酒はジンかウォッカか、テキーラ、ラム、リキュールのいずれかがよいのか、どんな味が好みかなどを伝えます。お酒に詳しくなくても構わないので、できる限り好みを伝えたほうが、ぴったりのカクテルを提案してもらいやすくなります。
Chris J Bradshaw / Shutterstock.com
バーでチェイサーはどう頼む?
バーでチェイサーを頼むときは、バーテンダーさんかスタッフに伝えます。「chaser(チェイサー)」は英語で「追いかけるもの」の意味。強いお酒を追いかけるように飲むものを、「チェイサー」と呼ぶようになりました。
チェイサーというと、ミネラルウォーターなどの水を想像する人が多いかもしれませんが、本来チェイサーは水とは限りません。トマトジュースや牛乳、お茶、コーヒーなどのソフトドリンクのほか、メインのお酒よりもアルコール度数が弱めのビールなどのお酒もチェイサーとして扱われます。
なお、バーによっては、ウイスキーのストレートのような強いお酒を頼んだ際に、チェイサーとして冷水を一緒に出してくれることもあります。
5PH / Shutterstock.com
料金の目安を知っておこう
オーセンティックバーの場合、スタンダードなもので1杯1,000円前後からが目安です。年代物や希少性の高いお酒などは、1杯1万円以上するものも。料金が表示されていないときやメニューがないときは、バーテンダーさんやスタッフに尋ねても差し支えありません。
またお店によっては、テーブルチャージなどのチャージ料(席料)が1,000円程度、サービス料が5~10%程度かかることもあります。2~3杯程度飲むとするなら、予算は1人1万円くらいと想定できるでしょう。
お会計は、バーテンダーさんやスタッフに伝えて、テーブルやカウンター、レジで支払います。支払う場所はお店によって異なります。なお、日本ではチップは不要ですが、海外ではチップが必要なこともあります。
バー初心者が押さえておきたいマナー
VHarasymiv / Shutterstock.com
バーで気持ちよく過ごすには、事前に入店可能か確認する、少人数で訪れて静かにお酒をたのしむ、グラスをぶつけて乾杯しない、泥酔して他人に迷惑をかけないなどのマナーを守ることが大切です。
バーでの過ごし方、振る舞い方の基本を確認していきます。
予約してから訪れるのがベター
客席がそれほど多くないバーでは、満席で入れないこともあるため、バーへ移動する前に入店可能かどうか確認したほうが安心です。予約を受けつけている場合は、事前予約のうえで訪れるとよいでしょう。
また、フードメニューは基本的におつまみ程度しかないため、食事は済ませてから来店するのが鉄則です。食事も一緒にたのしみたいときは、ダイニングバーや料理が充実したバーを選択するのも手です。
バーでは勝手に席につかず、案内されてから座ることも忘れずに。
Studio KIWI / Shutterstock.com
静かにお酒をたのしむ
落ち着いた雰囲気のオーセンティックバーでは、大きな声で会話するのはNG。ほかのお客さんも過ごしている場なので、静かにお酒をたのしむのがマナーです。また、いきなり隣の人に話しかけたり、バーテンダーさんとほかのお客さんとの会話に割り込んだりするのもマナー違反と取られるケースがあります。お店によって独自のルールを設けている場合もあるので、早い段階で確認しておきましょう。
訪ねるときの人数は2名、多くても3名までに留めます。大人数で押し寄せて席を埋めてしまうと、迷惑になることがあるので避けましょう。
もちろん、賑やかなバーではワイワイたのしんでもOKです。広めのダイニングバーなどでは3名を超えても大丈夫な場合もあるので事前確認を。
PhotoSunnyDays / Shutterstock.com
乾杯でグラスをガチャンとぶつけない
グラスを勢いよくぶつけると、繊細なグラスを傷つけてしまうおそれがあります。オーセンティックバーでは、ひとつ数千円から1万円以上する高級グラスを用意していることもあるので、グラス同士をぶつける乾杯は避けましょう。グラスを持ち上げて、軽く会釈をするかアイコンタクトをとりながら「乾杯」というだけでOKです。
飲みすぎに注意
どのバーでもそうですが、とくにオーセンティックバーは大人の社交場なので、飲みすぎて周囲の迷惑になることは避けたいもの。泥酔して訪れるのも厳禁です。
バーでは長居をせず、2~3杯程度で退店するのがスマートです。ほろ酔い程度なら、バーホッピング(バーのはしご)をたのしんでもよいかもしれませんね。
格式高いオーセンティックバーでも、最低限のマナーに気をつければ初心者でも十分たのしめます。いろいろな種類のバーがあるので、機会があればぜひ訪れてみてくださいね。