甘酒を飲んで運転しても大丈夫? 甘酒のアルコール度数を知ろう

甘酒を飲んで運転しても大丈夫? 甘酒のアルコール度数を知ろう
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甘酒にはアルコールが含まれていない「米麹甘酒」と含まれている「酒粕甘酒」があり、運転しても大丈夫な場合とそうではない場合があります。今回は、甘酒の概要、2種類の甘酒の特徴、「酒粕甘酒」のアルコール度数、栄養、作り方とおいしい飲み方について紹介します。

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そもそも甘酒にはアルコールが含まれているのでしょうか。まずはそこからチェックしていきます。

甘酒にアルコールは含まれている?

甘酒のアルコール含有の有無

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甘酒について、アルコールは含まれていないとも、含まれているともいえます。

なぜこんな中途半端な答えになるかというと、甘酒には大きく分けて、アルコールが入っていない「米麹(こめこうじ)甘酒」と、アルコールが入っている「酒粕(さけかす)甘酒」の2種類があるからです。

それぞれの特徴を、次で詳しくみていきましょう。

甘酒にはアルコールなしの「米麹甘酒」と、アルコールありの「酒粕甘酒」がある

アルコールなしの米麹甘酒

K321 / PIXTA(ピクスタ)

アルコールが含まれていない「米麹甘酒」の特徴からチェックしていきます。

「米麹甘酒」は子供も飲めるアルコールなしの甘酒

「米麹甘酒」は、米と米麹、あるいは米麹のみを使って作る甘酒です。「酒」という字が使われていますが、アルコールはまったく含まれていないことから、子供から大人まで飲むことができます。

米麹とは、蒸した米に麹菌(こうじきん)を繁殖させたもので、甘酒はもちろん、日本酒やみりんやみそなどを造るときにも用いられます。

また、米麹のもととなる麹菌は、米に含まれるデンプンを糖類に分解する酵素を供給することから、自然な甘味を生み出します。そのため、ほとんどの「米麹甘酒」には砂糖などの糖分は加えられていません。

なお、アルコール発酵に欠かせない糖類を生み出す麹菌は、日本酒造りにおいても欠かせないもので、デンブンの糖化以外にもさまざまな役割を果たしています。

アルコールが含まれている酒粕甘酒

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「酒粕甘酒」はアルコール分が含まれている甘酒

「酒粕甘酒」は、酒粕を使って作る甘酒です。

酒粕とは、もろみを搾る「上槽(じょうそう)」の工程で生まれる、日本酒造りの副産物のことで、搾って出てきた液体が日本酒、残った固形物が酒粕となります。

酒粕には8パーセントほどのアルコール分が残っているので、それを使って作る「酒粕甘酒」にもアルコールが多少含まれています。

どのくらいアルコールが含まれているか、子供やドライバーなどが飲んでも問題ないのかどうかは、次でみていきます。

「酒粕甘酒」のアルコール度数は?

酒粕甘酒のアルコール度数

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上述のとおり、酒粕には8パーセントほどのアルコール分が含まれていますが、「酒粕甘酒」は酒粕をお湯に溶いて作ることから、そのアルコール度数は酒粕よりも大幅に低くなります。

また、アルコールは揮発しやすいため、加熱するとアルコール度数はさらに下がります。

市販の「酒粕甘酒」はアルコール度数1パーセント未満のものが多くを占めており、この場合は酒税法上の「酒類」に該当しません。

ちなみに、日本酒などの酒類を使ったある実験では10分の加熱で1度以下になったという結果が出ている一方で、酒粕を120度で加熱してもアルコールが完全には蒸発しないという実験結果もあります。家で「酒粕甘酒」を作る場合などは、アルコールを飛ばしきれない可能性があるということですね。

体質的にアルコールを受けつけない人や妊娠中の人、子供や20歳未満の人、これから運転する人などは避けるほうがよいでしょう。

なお、白濁していて見た目が甘酒と似ている白酒や日本酒のにごり酒、どぶろくは、いずれもれっきとした酒類です。アルコール度数も高いので、お酒を飲んではいけない人は、甘酒と間違って飲んでしまわないように気をつけましょう。

どぶろくについては、こちらの記事も読んでみてくださいね。

甘酒は「飲む点滴」といわれるほど栄養価が高い飲み物

栄養価が高く「飲む点滴」ともいわれる甘酒

Ichinose / PIXTA(ピクスタ)

甘酒の材料である米麹や酒粕には、さまざまな栄養素が含まれています。そのため「米麹甘酒」も「酒粕甘酒」も栄養価が高く、とりわけブドウ糖が含まれる「米麹甘酒」については「飲む点滴」と呼ばれることがあります。

「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」に含まれる栄養素を確認してみましょう。

◆米麹甘酒
脳のエネルギー源でもあるブドウ糖、整腸作用などで知られているオリゴ糖、疲労の回復などに役立つというビタミンB群など

◆酒粕甘酒
細胞を構成する主要な成分であるたんぱく質、整腸作用などの働きがある食物繊維、体の調子を整えるミネラル、造血のビタミンと呼ばれる葉酸、美白作用の可能性があるとされるL-システインなど

江戸時代、「米麹甘酒」は栄養がある飲み物としてすでに広く知られていました、夏には暑気払いや夏バテ対策の飲み物としてよく飲まれ、甘酒売りの行商も盛んに行われていたことから、俳句の世界で「甘酒」は今も夏の季語とされています。

甘酒の作り方とおいしい飲み方

米麹甘酒の作り方

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甘酒の作り方とアレンジを紹介します。

米麹甘酒の作り方

炊いたごはんを使う米麹甘酒の作り方を紹介します。そのまま飲んでも、濃い場合には薄めて飲んでもOKです。

◆材料
米麹:100グラム
ごはん(炊いたもの):200グラム
水:300グラム

ここでは米麹1:ごはん2:水3で紹介しますが、材料の分量の対比は、好みに応じて調整してください。

◆用意するもの
温度計

◆作り方
1. 鍋にごはんを入れ、水を加えて60度になったら火を止めます。
2. 火を止めた状態で、米麹を加えます。
3. 再び火をつけ、55~60度ですぐに火を止め、あらかじめ熱湯で消毒し、温めておいたステンレスボトルなどの容器に移します。60度以上になると酵素が失活してしまうので注意が必要です。
4. なるべく暖かい場所に10時間ほど置きます。中身が50度を下回る場合は雑菌が増えるおそれがあるので再加熱しましょう。その際も60度以上にならないよう気をつけます。
5. 甘味が出てきてできあがったら、瓶などに移し替え、流水などで時間をかけずに冷まします、その後は必ず冷蔵庫で保存しましょう。できるだけ早めに飲み切ります。

酒粕甘酒の作り方

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酒粕甘酒の作り方

酒粕を使って作る甘酒のレシピを紹介します。

◆材料
酒粕:100グラム
水:400グラム
砂糖:30グラム

上記の分量で作ると、比較的とろりとした仕上がりになります。さらりとしたほうがよい場合には、水の分量を増やしましょう。また、甘味が濃いもののほうがよい場合には、砂糖を増やしてみてください。

◆作り方
1. 鍋に水を少量入れて沸騰させ、火を止めます。
2. できるだけ細かくちぎった酒粕を入れ、酒粕がやわらかくなるまで置きます。
3. 酒粕がやわらかくなったら残りの水を鍋に入れて火にかけ、すりこぎなどで酒粕を潰しながら溶かします。
4. アルコール分を飛ばすため、焦げつかないように混ぜながら、しばらく沸騰させて完成です。

おいしく飲める甘酒のアレンジ

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甘酒はアレンジしてもおいしく飲める

甘酒はそのまま飲んでもおいしい飲み物ですが、アレンジもいろいろとたのしめます。

たとえば、日本酒や焼酎、梅酒やマッコリといったお酒を入れれば、魅力的な味わいの甘酒カクテルができあがります。

また、炭酸水や牛乳で割るのもよいでしょう。炭酸水で割ると爽快感が生まれ、牛乳で割ると味わいがふくらみます。

塩をひとつまみ入れて甘味を引き立てたり、すりおろしショウガやシナモンを入れて風味を増してみたり、フルーツを添えたり、温めたりオン・ザ・ロックにしてみたり、といったプチアレンジも気軽にたのしめるので、ぜひやってみてくださいね。

いろいろなレシピが掲載されているこちらの記事もおすすめです。

「米麹甘酒」も「酒粕甘酒」も栄養がたっぷり含まれている飲み物です。どちらもアレンジしやすいので、いろいろ試してお気に入りの味わいを見つけてくださいね。

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