岡山の焼酎【真きび】文政6年創業の赤木酒造が岡山名物「きび団子」の原料で造る濃厚な味わいのきび焼酎

岡山の焼酎【真きび】文政6年創業の赤木酒造が岡山名物「きび団子」の原料で造る濃厚な味わいのきび焼酎
出典 : ささざわ / PIXTA(ピクスタ)

「真きび」は、岡山県高梁(たかはし)市の老舗蔵元・赤木酒造が手がける本格きび焼酎。原料に、岡山特産のたかきびを使用しています。今回は、「真きび」を造る蔵元の歴史や焼酎造りへのこだわり、「真きび」の特徴、ラインナップについて紹介します。

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本格きび焼酎「真きび」の造り手は、文政6年(1823年)創業の赤木酒造。まずは、蔵元の成り立ちをみていきます。

「真きび(まきび)」の造り手は江戸時代創業の老舗蔵元

岡山県の蔵元・赤木酒造外観

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

「真きび」を製造しているのは、岡山県高梁市に蔵を構える赤木酒造。備中松山藩の山田方谷(ほうこく)が活躍した時代から、日本酒や焼酎の製造販売を手がけていた老舗蔵元です。

「真きび」の蔵元・赤木酒造とは

「真きび」の蔵元・赤木酒造は、文政6年(1823年)に岡山県高梁市備中町の地で創業。1823年といえば、今年で生誕200周年を迎える「幕末の三舟(さんしゅう)」の1人、勝海舟が誕生した年としても知られています。

高梁市は「備中の小京都」とも呼ばれ、現在は市を挙げてNHK大河ドラマ化を目指している、山田方谷(ほうこく)の生誕地でもあります。山田方谷は、10万両という莫大な借金を抱えていた備中松山藩をわずか8年で立て直したことで有名な幕末の陽明学者・教育者・政治家です。

高梁市には一級河川・高梁川が流れ、その水で潤された土壌で栽培される米、元禄年間(1688~1703年)から受け継がれてきた備中杜氏の技など、古くから清酒造りに適した条件がそろっています。

そんな土地で、赤木酒造は江戸時代後期から清酒や焼酎造りを行ってきました。焼酎は米焼酎や酒粕焼酎が中心でしたが、先代がきび団子の原料にもなる「たかきび」を使った本格きび焼酎を造りあげました。

赤木酒造の蔵内

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

赤木酒造の焼酎造りのこだわり

本格焼酎の蒸溜方法には、常圧蒸溜と減圧蒸溜の2種類がありますが、赤木酒造の焼酎は、減圧蒸溜で造られています。低めの温度でもろみのろ過液を加熱・沸騰させることで、沸点の高い雑味などの成分を取り除き、クリアな味わいに仕上げています。赤木酒造が造るクセのないマイルドな焼酎は、本格焼酎の初心者からも飲みやすいと支持を集めています。

「真きび」は岡山特産のきびで造る本格きび焼酎

赤木酒造の焼酎シリーズ

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

「真きび」は、赤木酒造を代表する焼酎銘柄のひとつです。では、きび焼酎とはどのような焼酎なのでしょうか。原料や特徴をみていきます。

「真きび」の原料「たかきび」とはどんな穀物?

「真きび」の原材料は、岡山県の特産品「たかきび」です。たかきびはアフリカ原産の雑穀で、コウリャンの一種。「モロコシキビ」とも呼ばれ、日本には14世紀ころに中国から伝わったとされています。岡山県では、玉野市などを中心に地域の特産品として栽培されています。

「たかきび」の用途は多岐にわたり、粉状に砕いて食べたりビールの原料に利用されるほか、赤味を帯びた色合いとコクの強い味から、挽き肉の代用品として用いられることもあります。

ちなみに、「きび」と呼ばれる雑穀もありますが、こちらはイナキビのこと。「たかきび」も「きび」もイネ科なので混同されがちですが、「たかきび」はモロコシ属、「きび」はキビ属の植物です。なお、地域によっては、「たかきび」のことを「きび」とも呼びます。

「真きび」の原料たかきび

monika / PIXTA(ピクスタ)

吉備の国・岡山と「きび」の関係

岡山県と「きび」といえば、桃太郎や岡山県の名産品・吉備団子(きびだんご)を思い浮かべる人は多いはずです。両者に何か関係性はあるのでしょうか。

岡山県はその昔、広島県東部を含む地域とあわせて吉備の国と呼ばれていました。一方、きびだんごは「黍団子」とも書くとおり、原料の一部にきびが使用されています。

きびだんごは1856年に作られたのが始まりとされていますが、岡山と「きび」はある意味、切っても切れない深い関係があるといえます。

きび焼酎「真きび」という銘柄名の由来は?

赤木酒造が「たかきび」で造った焼酎を「きび焼酎」と呼ぶのには2つの理由があります。ひとつは、原材料として用いられた「たかきび」の「きび」と略していること。もうひとつは、岡山が「吉備の国」と呼ばれていたこと。

一方、きび焼酎の中心的な商品「真きび」の酒名は、奈良時代に遣唐使にも選ばれた学者で、岡山の偉人の1人である吉備真備(きびのまきび)の名前からとって命名されました。

「真きび」の魅力は濃厚な味わいとまろやかな飲み口にあり

赤木酒造 きび焼酎「真きび」

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

「たかきび」を原料に用いた本格焼酎「真きび」は、どのような味わいなのでしょうか。

「真きび」は、「きび(たかきび)」と米を原料に、減圧蒸溜で造られる長期熟成きび焼酎。クセのない味わいに原料由来の濃厚さが活きた、まろやかな飲み口の1本です。

容量は1.8リットルと900ミリリットルの2種類。アルコール度数は25度です。

「真きび」が気に入ったら飲んでみたい赤木酒造のきび焼酎

赤木酒造の本格きび焼酎の銘柄は「真きび」以外にも、「きび路(きびじ)」や「悠久のしずく」があります。それぞれ特徴を紹介します。

きび焼酎「きび路(きびじ)」

赤木酒造 きび焼酎「きび路」

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

「きび路」は、アルコール度数が35度のきび焼酎。「真きび」と同じく、減圧蒸溜で蒸溜後、長期貯蔵・熟成させたまろやかな味わいが魅力です。
濃厚な風味が堪能できます。「真きび」との違いを味わうのも乙かもしれません。

容量は1.8リットルと720ミリリットルの2種類。

長期熟成本格きび焼酎「悠久(ゆうきゅう)のしずく」

赤木酒造 長期熟成本格焼酎 きび焼酎「悠久のしずく」

出典:赤木酒造株式会社ホームページ

減圧蒸溜で抽出したきび焼酎の原酒を木樽で長期貯蔵・熟成させた稀少な限定品。ほのかに漂うやさしい木の香りが魅力です。
アルコール度数は25度。

「吉備の国」と呼ばれる岡山の蔵元が造る本格きび焼酎「真きび」。地元の特産品から生み出される独特な味わいを、ぜひ堪能してみてください。

製造元:赤木酒造株式会社
公式サイトはこちら

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