「グレンフィディック(Glenfiddich)」はシングルモルトのパイオニア

「グレンフィディック(Glenfiddich)」はシングルモルトのパイオニア
出典 : サントリーサイト

「グレンフィディック」は、数あるスコッチウイスキーの銘柄のなかでも、ウイスキー愛好家にとっては特別な意味を持つ存在です。世界180カ国以上で親しまれている人気の理由や、ウイスキー史に果たした役割などを紐といていきましょう。

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「グレンフィディック」を生んだスコッチ最大の生産地、スペイサイド

「グレンフィディック」を生んだスコッチ最大の生産地、スペイサイド

sevenMaps7/ Shutterstock.com

「グレンフィディック」の故郷、スペイサイドはスコッチ6大生産地のひとつ

「グレンフィディック(Glenfiddich)」は、スコッチウイスキーを代表する銘柄のひとつとして、世界的な人気を誇っています。
スコッチウイスキーの産地、スコットランドは北海道よりも小さな島ですが、地域ごとに自然環境が大きく異なります。その風土がウイスキー造りに影響を与えることから、「ハイランド」「ローランド」「スペイサイド」「キャンベルタウン」「アイラ」「アイランズ」と6つの地域に分離されています。
「グレンフィディック」は、このうちスコットランド北東部のスペイ川流域を指すスペイサイドで造られる銘柄です。

「グレンフィディック」を生んだスペイサイドが“スコッチの聖地”と呼ばれる理由

「グレンフィディック」の故郷、スペイサイドは、スコッチの6大生産地のなかでも最大の産地。かつてはスコットランド北部の高地「ハイランド」に含まれていましたが、スペイ川流域だけで50近くもの蒸溜所が集中していることから、独立した地域として分類されるようになりました。
ただ数が多いというだけでなく「グレンフィディック」をはじめ「ザ・マッカラン」「ザ・グレンリベット」「ザ・バルヴェニー」など、世界な知名度を持つ銘柄ばかり。このため、個性的な銘柄が揃うアイラ島と並んで、“スコッチの聖地”とも呼ばれています。

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グレンフィディック蒸溜所の歴史は1887年に始まる

グレンフィディック蒸溜所の歴史は1887年に始まる

出典:サントリーサイト

「グレンフィディック」の創業者が家族総出で叶えた夢

「グレンフィディック」の生みの親であるウィリアム・グラント氏が、スペイ川流域の「鹿の谷」と呼ばれる地に蒸溜所を完成させたのは、1887年のことでした。
長きにわたり育んできた「鹿の谷で最高の一杯を」という夢を実現するため、家族一丸となって造り上げた蒸溜所に、ゲール語で「鹿の谷」を意味する「グレンフィディック」と名づけたのです。

「グレンフィディック」は原点である“家族の絆”を守り続ける

「グレンフィディック」は、創業者の描いた夢を、家族が支えることで生まれた銘柄です。
この創業の原点を忘れることなく、グレンフィディック蒸溜所では、世界180カ国に販売されるトップブランドとなった今でも、創業時と変わらぬ家族経営を続けています。
そうした姿勢が「グレンフィディック」の品質にも表れているからこそ、世界中のウイスキー愛好家から支持され続けているのでしょう。

「グレンフィディック」は史上初めて発売されたシングルモルト

「グレンフィディック」は史上初めて発売されたシングルモルト

出典:サントリーサイト

「グレンフィディック」はシングルモルトのパイオニア

グレンフィディック蒸溜所は、創業者のウィリアム・グラント氏亡き後も、その子孫によって運営され、より上質なウイスキーを追求すべく技術を磨き続けてきました。
そんな「グレンフィディック」の名を一躍、広めることになったきっかけが、1963年に初めて「シングルモルト」を冠した商品を市場に出したことでした。

「グレンフィディック」が名乗った「シングルモルト」とは?

「シングルモルト」とは、単一の蒸溜所で造られたモルトウイスキーだけを瓶詰めしたもの。今でこそ一般的ですが、「グレンフィディック」がシングルモルトとして発売された当時は、複数の蒸溜所のモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドして販売するのが主流でした。
というのも、大麦麦芽を主原料に、単式蒸溜で造るモルトウイスキーは、造り手の個性が前面に出る反面、クセが強く、ややもすると「飲みづらい」と取られることもありました。そこで、トウモロコシや麦類などを原料に連続式蒸溜で造る、軽くてクセの少ないグレーンウイスキーをブレンドすることで、飲みやすい「ブレンデッドウイスキー」が生まれたのです。

「グレンフィディック」がウイスキー史に果たした役割

モルトウイスキーがブレンデッドウイスキーの構成要素として捉えられていた当時、「シングルモルト」と銘打たれた「グレンフィディック」は市場に驚きを与えました。なかには批判的な声もありましたが、グレンフィディック蒸溜所の造り手には、自らが生み出したモルトウイスキーの品質に対する誇りと信念がありました。
やがて、軽やかななかにも深みのある「グレンフィディック」の魅力が知られるにつれて、蒸溜所ごとの個性をたのしむ「シングルモルト」という飲み方も注目されるようになりました。
「グレンフィディック」こそ、今日のシングルモルト人気に先鞭をつけた、パイオニアだと言えるでしょう。

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「グレンフィディック」を象徴する「鹿」と「三角形」が意味するもの

「グレンフィディック」を象徴する「鹿」と「三角形」が意味するもの

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「グレンフィディック」のラベルを彩る鹿のシンボル

「グレンフィディック」のシンボルとして、130年以上にわたりラベルを飾り続けているのが、鹿をモチーフとしたシンボルです。
これは、「グレンフィディック」の由来である「鹿の谷」を意味したもの。険しい渓谷で、家族が力を合わせて蒸溜所を築いた創業時の想いを、そして芳醇なモルトウイスキーを生んだ自然の恵みへの感謝を忘れないよう、鹿のシンボルは今も「グレンフィディック」を見守り続けているのです。

「グレンフィディック」を象徴する三角形のボトルデザイン

「グレンフィディック」のボトルを手にすると、通常のボトルのように円形ではなく、三角形であることに気づくでしょう。この独創的なボトルデザインは、20世紀のデザイナー、ハンス・スフレーヘル氏が考案したもの。
「革命的なデザイン」と称賛されたこのデザインには、「水」「麦芽」そして「風土」が三位一体となって「グレンフィディック」の味わいを生みだしていることを示しているのです。

「グレンフィディック」の味わいを支えるこだわりとは?

「グレンフィディック」の味わいを支えるこだわりとは?

出典:サントリーサイト

グレンフィディックの味わいを支え続ける職人たち

「グレンフィディック」が“シングルモルトの先駆者”として成功を果たせたのは、「鹿の谷で最高の一杯を」という創業者の夢を、子孫たちが受け継ぎ、品質へのこだわりを追求してきたからこそ。
そうしたこだわりは今も変わることなく、責任者である「モルトマスター」のもと、匠の技を受け継いだ職人たちが、それぞれの技を磨き続けています。

【糖化職人(マッシュマン)】

「マッシュ」とは、原料の大麦麦芽(モルト)が糖化されてドロドロになった液体のこと。マッシュマンは、原料がウイスキーへと変わる工程を鋭く見つめ、温度や糖度などを繊細に調整しながら、そのできばえをコントロールします。

【蒸溜職人(スチルマン)】

「グレンフィディック」は、スコッチウイスキーの伝統に則り、銅製のポットスチル(単式蒸溜器)で造られます。2度にわたる蒸溜をコントロールし、最適な瞬間を見極めて抽出するのが、スチルマンの役割です。

【銅器職人】

銅製のポットスチルは、ウイスキーの品質を左右する重要な要素。グレンフィディック蒸溜所では、早くから専門職人を常駐させ、独自のサイズ・形状のポットスチルを入念に手入れしています。

【樽職人】

ウイスキーを熟成させる木樽の製造、修理、内部の焼き付けなどを担う樽職人を常駐させている蒸溜所は、今では貴重になっています。樽職人の存在が、「グレンフィディック」の深い熟成感を支えているのです。

【熟成庫職人】

熟成庫に積み上げられた数えきれない樽。その一つひとつを見守りながら、最適な熟成度合いを見極めるのが熟成庫職人。まさにグレンフィディックの品質を支える“番人”と言えます。

「グレンフィディック」は、ウイスキーの歴史に「シングルモルト」という新たなページを記すとともに、今もなお、世界中の人々に愛され続けている銘柄です。その歴史的意義を理解することで、「グレンフィディック」の味わいを、より深くたのしめるかもしれません。

国内販売元:サントリースピリッツ株式会社
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