和歌山の日本酒【羅生門(らしょうもん):田端酒造】モンドセレクションを30年以上連続受賞する実力派

和歌山の日本酒【羅生門(らしょうもん):田端酒造】モンドセレクションを30年以上連続受賞する実力派
出典 : anju901/ Shutterstock.com

「羅生門」は、幕末以来の歴史を持つ和歌山の蔵元、田端酒造が、「滴滴在心」をモットーに、手間ひまかけて、ていねいに醸す“紀州の地酒”。 モンドセレクション最高金賞を連続受賞するなど、紀州の小さな蔵から世界に向けて羽ばたいた「羅生門」の魅力を紹介します。

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「羅生門」の蔵元、田端酒造が守り続ける「滴滴在心」の酒造り

「羅生門」の蔵元が守り続ける「滴滴在心」の酒造り

出典:田端酒造公式サイト

「羅生門」の蔵元、田端酒造は幕末以来の歴史を持つ老舗

「羅生門」を造る田端酒造の歴史は、幕末の嘉永4年(1851年)に始まります。初代当主の田端正兵衛が紀州藩から酒株の許可を受け、「朝日屋」という屋号で創業。以来、160余年、6代にわたって酒造りを続けてきた老舗です。
小規模な蔵ながら、伝承された技法と現代の技術を融合させながら、世界に通用する酒造りを追求し続けています。

「羅生門」の蔵元、田端酒造の信条「滴滴在心」とは?

「羅生門」を醸す田端酒造の創業以来のモットーが「滴滴在心」。これは「一滴一滴に心を込めて醸す」を意味する言葉です。
田端酒造では、蔵人一人ひとりがこの「滴滴在心」を胸に、五感を駆使した手作業で、米本来の旨味を引き出しています。
麹造りにこだわり、徹底した温度管理のもとで醪(もろみ)の発酵をさせることで、味わい、香り、のどごしなど、すべてにバランスの取れた、味わい深い酒が醸されるのです。

「羅生門」が“世界を制した酒”と呼ばれる理由

「羅生門」が“世界を制した酒”と呼ばれる理由

出典:田端酒造公式サイト

「羅生門」は日本で初めてモンドセレクション最高金賞に輝いた酒

「羅生門」は昭和51年(1976年)、5代目当主の時代に発売された、田端酒造の代表銘柄です。その酒名は、その前年に公開された黒澤明監督の映画「羅生門」に感銘を受け、映画に負けぬほどの世界的な評価を得られる酒造りをめざして命名したものと言われています。
この決意は「羅生門」の絶えざる進化につながり、1988年には世界的な食品コンクール「モンドセレクション」に「羅生門 鳳凰」を初出品して「金賞」を獲得しました。
翌1989年には、さらに磨きをかけた純米大吟醸「羅生門 龍寿」が「最高金賞」に輝くとともに、最高得点賞である「パームリーブス賞」を獲得。どちらも日本のお酒としては初の快挙で、「羅生門」の名を世界に知らしめました。

「羅生門」が達成したモンドセレクションの世界記録

「羅生門」の評価は、一過性のものではありません。「羅生門 龍寿」は、初受賞の1989年から2019年に至るまで、じつに31年連続で最高金賞を連続受賞。2003年には連続受賞を称える「国際優秀品質賞」を授与され、今も世界記録を更新中です。
こうした評価のもと、「羅生門」は、国内はもとより、ヨーロッパやアメリカ、中国、東南アジアなど世界中で販売され、小さな蔵が生んだ“世界を制した酒”として、大きな存在感を発揮し続けています。

「羅生門」の地元・和歌山への愛情あふれる酒造り

「羅生門」の地元・和歌山への愛情あふれる酒造り

出典:田端酒造公式サイト

「羅生門」蔵元、田端酒造の娘が手掛ける、和歌山が詰まった酒

「羅生門」を醸す田端酒造6代目の娘、長谷川聡子(さとこ)氏は、160年に及ぶ蔵の歴史で、初となる女性蔵人です。
杜氏の指導のもと、「いつか自分のお酒が造りたい」と酒造りの技術を培ってきた聡子氏が、「和歌山においしい酒があることを知って欲しい」と、地元・和歌山県産の原料だけで仕込んだ日本酒が、2010年に発売された純米吟醸酒「さとこのお酒」です。
和歌山県産米と、紀ノ川の伏流水、そして和歌山酵母を用いて醸した「さとこのお酒」は、芳醇でバランスのよい、旨味の詰まった味わいで、まさに紀州を感じさせる酒として人気を集めています。

「羅生門」は、和歌山県の小さな老舗蔵が、モンドセレクション最高金賞の連続受賞を世界記録に輝く、まさに奇跡的な偉業をなしとげた銘柄です。郷土への愛情を持ってていねいに醸される極上の酒を、一度は味わってみたいですね。

製造元:田端酒造株式会社
公式サイトはこちら

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