「もぐら」は原料芋の魅力を最大限に活かした唯一無二の芋焼酎
「もぐら」という変わった名前の焼酎を知っていますか? 「もぐら」は、「さつま無双」で知られる鹿児島の焼酎蔵が造る芋焼酎。良質の水と職人の技で、原料芋の持ち味を最大限に引き出しています。ここでは、「もぐら」の誕生秘話と、こだわりの製法に着目。その魅力を紹介します。
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「もぐら」の造り手は、薩摩焼酎を代表する焼酎蔵
出典:さつま無双サイト
「もぐら」の造り手は「さつま無双」の蔵元
「もぐら」を手がけるのは、「さつま無双」で知られる同名の焼酎蔵です。
「さつま無双」は、「薩摩の国に双つとない」という名のとおり、薩摩焼酎(鹿児島県内で県産の原料だけで造られた芋焼酎)を代表する銘柄。鹿児島県・市などからの「地元の特産品である焼酎を広くアピールしたい」との要請を受け、鹿児島県酒造協同組合に参加する各蔵元が一致団結し、昭和41年(1966年)に統一銘柄として生み出したものです。
それから4年後には、この銘柄を手掛ける会社組織が発足し、さつま無双株式会社として今日に至っています。
「もぐら」の誕生秘話と銘柄名の由来
「もぐら」は、この薩摩焼酎界を代表する焼酎蔵が、数量限定で造る、こだわりの芋焼酎です。
「もぐら」が原料とする「黄金千貫(コガネセンガン)」は、芋焼酎造りに最適とされるサツマイモで、アルコールの発酵のもととなるデンプンが豊富なうえに、ふっくらとしたやわらかな風味と、豊かで飽きのこない味わいをもたらします。
あるとき、まるまると太った立派なコガネセンガンを見た蔵元が、「この芋の魅力を最大限に引き出した焼酎を造ることこそ、蔵の努め」と考え、職人の技を結集した芋焼酎を開発。掘り出したばかりの芋が、地中から顔を出すもぐらを想起させたことから、「もぐら」と名づけられたのだとか。
「もぐら」のおいしさを決定づける職人のこだわり
出典:さつま無双サイト
「もぐら」の味わいの決め手となる熟成法「仕次ぎ法」
「もぐら」のコンセプトは、原料芋コガネセンガンの魅力を最大限に引き出すこと。そのカギとなる要素が「仕次ぎ法」による熟成です。
「仕次ぎ法」とは、琉球泡盛で「古酒(クース)」を造るための伝統的な熟成法。製造年の異なる原酒を、それぞれ壺やタンクで貯蔵し、年に一度、新しい原酒を古い原酒に少しずつ継ぎ足すことで、酒に刺激を与えて活性化させるとともに、酒質の安定化を図るのです。
「もぐら」の仕込み水はシラス台地に育まれた自然湧水
「もぐら」の仕込み水は、「近代水道百選」にも選ばれた「七窪大重谷(ななくぼおおしげたに)」に湧く自然湧水。さつま無双では、火山地帯特有のシラス台地に自然濾過されたミネラル豊富な名水を、いったん国産杉の木槽に貯め、まろやかな口あたりになるまで寝かせてから使用しています。
「もぐら」の味を生み出す「荒ろ過」造り
「もぐら」の味わいを特徴づけるのが、独自の「荒ろ過」造りです。
「荒ろ過」とは、蒸溜段階で分解しきれなかった不純物を取り除くための「ろ過」を、あえて荒く仕上げること。不純物に含まれる香り成分や旨味成分を適度に残すことで、濃厚で味わい深い焼酎を生み出しているのです。
ただし、ろ過を荒くしすぎると味わいを損ねかねないため、その加減が腕の見せ所。職人技でていねいに造られるだけに、「もぐら」は限定生産となっているのです。
「もぐら」シリーズのおすすめはこちら
出典:さつま無双サイト
「もぐら」シリーズの多彩な商品ラインナップ
「もぐら」シリーズには、原料や熟成期間の異なるさまざまな商品がありますが、ここでは代表的な3本を紹介します。
【芋焼酎 もぐら】
香りとコク、キレが三拍子揃った「もぐら」の定番酒。コガネセンガンの特徴を最大限に生かすべく、タンク貯蔵する原酒に、古酒造りの秘法ともいうべき「仕次ぎ法」を用いて貯蔵・熟成。芋焼酎好き垂涎の1本です。
【芋焼酎 赤もぐら】
原料芋「紅さつま」の焼き芋を用いたのが「赤もぐら」。紅さつま本来の甘味に、焼き芋ならではの香りとコクが加わった味わい深い1本。年に一度の限定商品です。
【芋焼酎 金もぐら】
種子島産の「安納芋」を原料に仕上げた原酒をじっくり貯蔵し、まろやかに仕上げた味わい深い芋焼酎。独特の甘味がたのしめます。
「もぐら」シリーズには、ほかにも、新芋の収穫時期限定の焼酎ヌーヴォー「もぐら 新酒」や、不定期販売のかめ貯蔵古酒「もぐら 古酒」など、幅広いラインナップが揃っています。
「もぐら」は手間暇のかかるこだわりの製法で造られているため、生産量には限りがあります。特約店でしか手に入らず、季節によっては入手が困難な場合もありますが、機会があったらぜひ、飲み比べてみてください。
製造元:さつま無双株式会社
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