今ひそかに人気の「焼酎のぶどう割り」とは?
焼酎をぶどうシロップで割った「焼酎のぶどう割り」は、東京下町の大衆酒場で長きにわたって親しまれてきた、昔ながらの焼酎の飲み方です。そのシンプルで気取らないスタイルが、今ふたたびブームの兆しを見せています。そんな「焼酎のぶどう割り」の魅力を紹介します。
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「焼酎のぶどう割り」は、下町の大衆酒場の定番
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焼酎のぶどう割りは、下町で大衆に愛されてきた飲み方
甲類25度の焼酎にぶどうシロップを入れた「焼酎のぶどう割り」は、呑兵衛たちが集まる東京下町の大衆酒場において、「梅割り」と並ぶ定番のスタイルとして親しまれてきました。
その歴史は古く、もともと戦後に出回った「カストリ」と呼ばれる、品質があまりよくない密造酒を飲みやすくするために生まれたと言われています。
その後、チューハイブームや本格焼酎ブームと、世間の嗜好が変化するなかで、下町の大衆酒場では、今日まで変わることなく、この昔ながらのスタイルが愛され続けてきました。
ふたたびブームの到来か?
どこか懐かしい雰囲気を持つ「焼酎のぶどう割り」は、近年、ふたたびブームの兆しを見せています。
“飲み歩きの聖地”と呼ばれる東京葛飾区の立石では、行列ができるもつ焼き店「宇ち多゙(うちだ)」の定番メニューとして、「梅割り」とともに評判を集め、近隣の大衆酒場でも人気メニューとなっています。
ちなみに、この「焼酎のぶどう割り」は、焼酎にぶどうシロップを入れただけのものなので、アルコール度数は高め。そのせいか「1日3杯まで」などをルールとしている酒場も多いのだとか。
宝酒造の「焼酎ハイボール ぶどう割り」が人気
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「タカラ 焼酎ハイボール<ぶどう割り>」がおすすめ
「タカラ 焼酎ハイボール<ぶどう割り>」は、甲類焼酎「宝焼酎」をベースにした、アルコール度数7パーセントの飲みごたえのある辛口チューハイです。
この商品は、東京下町の大衆酒場で人気だった「焼酎のぶどう割り」を再現すべく開発されたもの。下町の味わいを忠実に再現しつつ、甘味料ゼロ、糖質80パーセントオフ、プリン体ゼロといった現代のニーズにも対応することで、若者からから年配まで、幅広い層で人気となっています。
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他メーカーも“ぶどうフレーバーのチューハイ”を続々発売
ぶどうの味わいを活かした焼酎飲料は「タカラ 焼酎ハイボール<ぶどう割り>」以外にも数多く登場しています。
キリンの「氷結 <シャルドネスパーク>」「氷結ストロング<巨峰>」、アサヒの「もぎたて まるごと搾りぶどう」、サントリーの「ほろよい<ぶどう>」「こくしぼり<芳醇ぶどう>」「カロリ。<巨峰>」、サッポロの「りらくす ぶどうビネガー」など、大手メーカーからもさまざまな商品が販売されています。
ぶどうフレーバーの焼酎が好きな人は、ぜひ飲み比べてみてください。
「焼酎のぶどう割り」自宅でできる簡単レシピ
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自宅でできる「焼酎のぶどう割り」の作り方
古くから大衆酒場で親しまれてきた「焼酎のぶどう割り」に、決まったレシピはありません。甲類焼酎のストレートに、お好みに合わせてぶどうシロップをまぜるだけのシンプルなものです。
それだけに、自宅でも簡単にたのしめ、アレンジ次第でお好みの味が追求できます。
ここでは、そんな「焼酎のぶどう割り」の簡単なアレンジ法をいくつか紹介します。
【焼酎×ぶどうシロップ】
「焼酎ぶどう割り」の元祖と言えるスタイル。ぶどうシロップはスーパーなどで料理用にさまざまな種類が販売されています。ストレートは強すぎるという人は、氷をたっぷり入れるか、水を少量加えるなど自分に合ったスタイルにアレンジしてください。
【焼酎×ぶどうジュース】
ぶどうシロップの替わりにぶどうジュースを使う作り方。ぶどうジュースは、焼酎に負けないよう、果汁100パーセントのものを使うのがおすすめです。
【焼酎×ソーダ×ぶどうシロップ】
いわゆる「チューハイのぶどう割り」です。ぶどうシロップの替わりにぶどうジュースを使ってもかまいません。
焼酎1に対してソーダ2の配分で、ぶどうシロップは好みに合わせて適量入れてください。最後にステアする際、ソーダのガスが抜けないよう、かき混ぜすぎに注意しましょう。
【焼酎×ぶどうカルピス】
ぶどうシロップやぶどうジュースの替わりに「ぶどうカルピス」を使った飲み方。焼酎2に対してぶどうカルピス1、水が3〜4程度の配合がおすすめです。
焼酎の飲み方は、ロックや水割り、お湯割り、さらにはハイボールやサワー、カクテルと多種多様ですが、下町の大衆酒場で愛される「焼酎のぶどう割り」のような、昔ながらのシンプルな飲み方もたまにはいいものです。ただし、飲みすぎにはくれぐれも注意してくださいね。