リキュールのおいしい飲み方【アドヴォカート編】
アドヴォカートは、卵を使ったオランダ生まれのクリーム系リキュール。まるでスイーツのような甘くまろやかな風味で、広く親しまれています。ここでは、アドヴォカート誕生のきっかけや、そのたのしみ方を紹介します。
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アドヴォカートはクリーミーな個性派リキュール
出典:キリンサイト
アドヴォカートは、ブランデーをベースに、卵黄あるいは全卵、砂糖、香料などを加えた、オランダ生まれのクリーム系リキュール。
甘くやさしい口当たりは、カスタードクリームやスポンジケーキといった、スイーツにたとえられています。
アドヴォカートとは、「弁護士」を意味するオランダ語。飲むと饒舌(じょうぜつ)になることから名づけられたそうですが、じつは、よく似た名前の果実、アボカドとも無関係ではありません。
そもそも、アドヴォカートが開発されたきっかけは、かつてオランダの開拓者が南アフリカから持ち帰ったアボカドを原料としたお酒だったとか。熱帯・亜熱帯特有の果樹であるアボカドは、ヨーロッパでは栽培できなかったため、その独特の色合いや濃厚な風味を再現しようと、卵を原料にして開発されたお酒がアドヴォカートなのです。
現在、日本で入手できるアドヴォカートは、キリンが輸入販売するデカイパー社の「ワニンクス アドヴォカート」や、アサヒビールが輸入販売するボルス社の「ボルス アドボカート」といった、本場オランダの老舗リキュールメーカーによる商品が中心です。このほかにも、アドヴォカートを各国に広めたというドイツ・ヴェアポーテン社など、数々のメーカーが販売しており、世界中で親しまれています。
アドヴォカートで作るクリスマスの定番ドリンク
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アドヴォカートのたのしみ方として、ポピュラーなのが「エッグノッグ」。
エッグノッグといえば、本来は牛乳や生クリーム、卵を使った欧米のクリスマスドリンクのこと。とはいえ、その定義は幅広く、カクテルの1ジャンルとして、多彩なレシピが考案されていて、そのひとつがアドヴォカートを使ったものです。
作り方は、氷を入れたタンブラーにアドヴォカートと牛乳を45ミリリットルずつ注ぎ、軽くかき混ぜるだけ。
アドヴォカートの材料である卵と、牛乳の組み合わせは、洋菓子のようなおいしさに加えて栄養価も高く、1日の疲れをやさしく癒してくれそうです。
アドヴォカートのさわやか系&濃厚系カクテル
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アドヴォカートは、本来、クリーミーな味わいを特徴とするリキュールですが、組み合わせる材料によって、軽い風味にもなれば、より濃厚な味わいにもなります。ここでは、そんな口当たりの異なるカクテルを1つずつ紹介しましょう。
どちらも甘めなので、アルコールが苦手な女性にもおすすめです。
【スノーボール】
アドヴォカートを使ったカクテルの代表格。レモンとライム、2種類の柑橘系の風味が加わり、すっきりと味わえます。
作り方は、氷を入れたグラスにアドヴォカート40ミリリットルとライムジュース数滴を注ぎ、好みの分量のレモネードを加えれば完成です。
仕上げにチェリーやカットしたオレンジを飾るとオシャレに。ホームパーティにもぴったりです。
【ジャマイカ・ジョー】
カリブ海の島国、ジャマイカで造られる甘めのコーヒーリキュール「ティア・マリア」を合わせたカクテル。ベースのラムが味わいに奥行きを与えています。
作り方は、同じ分量のホワイトラム、ティア・マリア、アドヴォカートと氷をシェークして、グラスに注ぎ、仕上げにグレナデン・シロップ数滴を加えます。
コーヒーの風味のカクテルとあって、食後酒に好適です。
アドヴォカートは卵を使っているため、リキュールのなかでも足の早いことで知られています。手に入れて開栓した後は、冷蔵庫で保管して、早めに飲み切るようにしましょう。