「クレーム・ド・カシス」は商品名ではないって本当?
甘くて飲みやすいことから女性にも人気の高いカクテル「カシスオレンジ」。このベースに用いられるカシスリキュールにいくつかの種類があることはあまり知られていません。今回は奥深いカシスの魅力をお伝えします。
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甘くて飲みやすい「カシスオレンジ」
まずは「カシスオレンジ」のレシピを見てみましょう。材料を軽くかき混ぜるだけなので、とてもかんたんに作ることができます。
<レシピ>カシスオレンジ
【材料】
カシスリキュール…30ml
オレンジジュース…120ml
【作り方】
1.グラスに氷を入れる。
2.カシスリキュールとオレンジジュースを軽くステア(スプーンで手早くかき混ぜる)して完成!
「カシスオレンジ」のアルコール度数は約3%。何杯でも飲めてしまいそうですが、意外とカロリーは高めなので飲みすぎに注意しましょう。
「クレーム・ド・カシス」の正体
自宅で「カシスオレンジ」を作るときに、「クレーム・ド・カシス」と書かれたラベルのカシスリキュールを使うことが多いのではないでしょうか? 意外と知られていないのですが、この「クレーム・ド・カシス」は、商品名ではありません。
「クレーム・ド・カシス」とは、1リットルあたり400g以上の糖と、15度以上のアルコールを含んだカシスリキュールのことで、いわば分類名。この分類は、甘味が強く、アルコール度数も高い「カシス」であることの証明というわけです。そのため、カクテル用のカシスリキュールにしばしば使われているのです。
ちなみに、「クレーム・ド」とはフランス語で「クリームの~」という意味。たとえば、「クレーム・ド・カカオ(カカオ)」や「クレーム・ド・ペシェ(桃)」など、カシス以外のリキュールにも用いられています。
さまざまな「クレーム・ド・カシス」
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「クレーム・ド・カシス」のカシスリキュールは、サントリー『LEJAY(ルジェ)』や アサヒビール『BOLS(ボルス)』などがあります。とくに『LEJAY』は酒屋さんやスーパーなどで買える有名なメジャー・リキュールです。
また、プロのバーテンダーが好んで選ぶのは『フィリップ・ド・ブルゴーニュ』。他のカシスリキュールと比べて甘すぎず、スッキリとした味が特徴です。リキュールだけで飲み比べると、口の中でカシスの味がスッと消える感覚に驚きます。
ここで取り上げたのはあくまで一例で、「クレーム・ド・カシス」にはさまざまなブランドがあり、味の傾向はそれぞれ異なっているのです。
いつもと違うカシスリキュールで「カシスオレンジ」をもっとたのしむ
「カシスオレンジ」と聞くと、口の中に甘味が残るイメージがあるかもしれません。しかし、カシスリキュールを変えると、カクテルの味の印象は大きく変わり、それこそ自宅で作るカクテルの醍醐味。ぜひ、いつもと違うカシスリキュールで「カシスオレンジ」を試してみてください。