ウイスキーと炭酸水の「黄金比」や相性の良い炭酸水を知るとハイボールはもっとおいしくなる!
ウイスキーと炭酸水で簡単に作れるハイボールは、使う炭酸水によって味わいが変わることをご存知ですか?ポイントとなるのは炭酸の「強度」と「硬度」です。今回は、ウイスキーと合わせる炭酸水の種類や相性、割合の黄金比について紹介します。
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ウイスキーと合わせる炭酸水の種類
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ウイスキーを炭酸水で割って作るハイボールは、老若男女を問わず人気が高まっています。では、ウイスキーに合わせる炭酸水には、どんな種類があるのでしょうか。
そもそも炭酸水とは「炭酸ガスを含む飲料全般」を指します。大まかには「甘みや果物などのフレーバーのあるもの」と、「フレーバーのないプレーンタイプのもの」に分けられますが、ハイボールに使う炭酸水はプレーンタイプのものが多いようです。このプレーンタイプの炭酸水にも、「天然炭酸水」と「天然水炭酸水」「人工炭酸水」の3種類があります。
「天然炭酸水」とは、その名のとおり自然にできた炭酸水のことで、地殻変動でマグマから出た炭酸ガスが地下水などに溶け込んだもの。「ゲロルシュタイナー」や「サンペレグリノ」、「ペリエ」などが有名で、取水される地域によってミネラル量などが異なります。
一方、「天然水炭酸水」とは、取水時には炭酸を含んでいない水に人工的に炭酸を加えたもの。水自体は天然のものを使用するので、やはり取水地によってミネラル量などが異なりますが、炭酸の強度は自由に決めることができます。「南アルプスの天然水スパークリング」や「いろはすスパークリング」「ヒルドン」「サンベネデッド」などが有名です。
最後に「人工炭酸水」は、工場で生産された純水に人工的に炭酸を加えたもので、ミネラル成分を含まないため、味に個性がないのが特徴。炭酸の強度も自由に決めることができるので、お酒の割水としてもっとも多く使われる種類といえます。「ポッカサッポロおいしい炭酸水」や「ウィルキンソン タンサン」「クオス」「カナダドライクラブソーダ」など、たくさんの商品があります。
ウイスキーと相性のいい炭酸水
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ウイスキーと炭酸水の相性を考える際にポイントとなるのが炭酸の「強度」と「硬度」。この違いによって、同じハイボールでも味わいが大きく変わってきます。
「炭酸水の強度」は、通常「GV(ガスボリューム)」という単位で表されます。炭酸が強ければキリッとした爽快感が強まり、炭酸が弱ければよりまろやかな口当たりになります。5.0GV以上の強炭酸は、ウイスキーの風味を損ねかねないので注意しましょう。
次に、「炭酸水の硬度」とは、1リットルの水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量のこと。WHO(世界保健機関)が定める基準では、硬度120ミリグラム未満が「軟水」、120ミリグラム以上が「硬水」とされています。
硬水の炭酸水は、しっかりとした口当たりで、軟水の炭酸水はやさしい口当たりになります。ちなみに、日本人は硬度が低い軟水を好む人が多いといわれていて、私たちが普段日本で飲んでいる水道水や国産のミネラルウォーターはほとんどが軟水です。
もちろん、最終的にどんな炭酸水を選ぶかは各々の好み次第ですが、ウイスキーの味をしっかりと残しつつ、その風味をたのしみたいときや、食事と一緒にハイボールを飲むときなどは、炭酸が弱い軟水の炭酸水がおすすめです。
ウイスキーと炭酸水の黄金比
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おいしいハイボールを作りたいとき、ウイスキーと炭酸水の割合はどの程度がよいのでしょうか。もちろん、決まりがあるわけではありませんが、多くのお店では「ウイスキー1:炭酸水3」の割合が基本になっているようです。
また、下記のサントリーのWebサイト「角ハイボールのおいしいつくり方」では、「ウイスキー1:炭酸水4」が黄金比として紹介されています。
サントリー:角ハイボールのおいしいつくり方
とにかく「ウイスキー1」に対して「炭酸水3~4」をベースにすれば間違いないようです。ただし、使った氷が溶けることを考えると、炭酸水は気持ち少なめがよいかも。
一度この黄金比で作ってみた後に、お好みに合わせて割合を変えていけば、自分にとっての黄金比が見つけやすくなるでしょう。
自宅でも気軽に作ってたのしめるハイボール。使う炭酸水によって大きく味わいやのどごしが変わります。今回の記事を参考にいろいろなレシピを試してみて、自分に合ったハイボールを見つけてください。