「浦霞(うらかすみ)」歴史ある酒蔵が造る品格ある地酒【宮城の日本酒】
「浦霞(うらかすみ)」の造り手、(株)佐浦は、1724年(享保9年)創業の老舗蔵。国の重要文化財である「鹽竈神社(しおがまじんじゃ)」の御神酒酒屋として「品格のある酒(Classic and Elegant)」を造り続けてきた、まさに宮城県を代表する蔵元です。
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浦霞を生んだのは、約300年の歴史をもつ伝統蔵
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「浦霞(うらかすみ)」の蔵元、(株)佐浦は、江戸時代中期の1724年(享保9年)に創業した宮城県でも指折りの老舗蔵。江戸時代後半には、奥州の一ノ宮として1,000年以上の歴史をもち、国の重要文化財にも指定されている「鹽竈(しおがま)神社」の御神酒酒屋となるなど、その伝統と格式は折り紙付きです。
大正時代には、当時の皇太子(昭和天皇)に「浦霞」を献上したほどで、宮城県を代表する蔵元として現在に至っています。
「浦霞」を醸す蔵がある宮城県塩竃市は、太平洋に面した港町で、古くから海産物の水揚げや海運の要所として栄えてきました。また、景勝地としても知られ、いにしえの京都の貴族にとって憧れの地であり、その美しい風情が多くの歌に詠まれているのだとか。
それもそのはず、「浦霞」という酒銘は、鎌倉時代の武将で歌人としても知られる源実朝が、この地の美しい景色を詠んだ歌から命名されています。
「浦霞」を味わうことで、こうした豊かな自然の恵みに彩られた地で、約300年にわたり酒造りを続けてきた蔵元ならではの、奥深い歴史に触れることができるのです。
浦霞の最高品質をめざした酒造り
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「浦霞」ブランドの多彩な日本酒は、現在、塩竃市にある「本社蔵」と、東松島市にある 「矢本蔵」の2つの蔵で造られています。
どちらの蔵も、その本質が“基本に忠実なていねいな酒造り”であることに変わりはありません。
南部杜氏の技を受け継ぐ蔵人が、研ぎ澄まされた五感で発酵や熟成の度合いを見極める一方で、最先端の設備を積極的に導入することで、酒質のさらなる向上に努めています。
このように、歴史と伝統を大切に守りながらも、時代の変化をしっかりと見据えた酒造りを行う姿勢こそが、「浦霞」というブランドの信頼感につながっているのでしょう。
たとえば、昭和40年代後半に誕生した「純米吟醸 浦霞禅」は、低温でじっくりと醸し出された上品な味わいが評判となり、国内の吟醸酒ブームの火付け役となりました。
現在も、米処として知られる宮城県産米のみを使用したお酒、豊富な海産物に恵まれた地域の食文化に合ったお酒など、それぞれ特徴の異なる日本酒を次々と送り出し、全国の地酒ファンをよろこばせています。
浦霞がめざすのは、世界に通じる「品格のある酒」
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「浦霞」の蔵元、佐浦がめざすのは、世界にも通じる「品格のある酒(Classic and Elegant)」。日本酒ならではの、味と香りが調和した上品でまろやかな味わいを追求する一方で、その魅力を後生まで伝えること、広く世界に伝えることも重要だと考えています。
こうした考えのもと、佐浦の現社長である佐浦弘一氏は、全国の若手蔵元で組織する日本酒造青年協議会の中心メンバーとして、2005年に結成された「酒サムライ」に参画しています。
「酒サムライ」は、日本酒の誇りを守り、日本酒文化を国内のみならず、広く世界に伝えていくために、日本酒を愛し、育てるという志を同じくするものの集いとしてスタートしたもの。その志に賛同する国内外の各界著名人を「酒サムライ」を叙任し、彼らとの連携のもとに、日本酒や日本食が世界に誇れる食文化であることを、広く世界に発信する活動を行っています。
日本酒造青年協議会主催の「酒サムライ」
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300年もの歴史と伝統が醸す酒「浦霞」。日本酒好きならぜひ、その品格あふれる味わいを堪能してみてはいかがしょう。
製造元:株式会社佐浦
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