ウイスキーの甘さはどうして生まれる?

ウイスキーの甘さはどうして生まれる?
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ウイスキーのなかには、口に含むとバニラやドライフルーツ、カラメルのような甘味を感じるものがあります。この甘みは果たしてどのように生まれるのでしょうか? 今回は、ウイスキーの味わいの魅力の1つである「甘み」について考えてみたいと思います。

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原料から生まれるウイスキーの甘味

原料から生まれるウイスキーの甘味

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ウイスキーの代表選手として大麦を原材料とする「スコッチ」とトウモロコシを原材料とする「バーボン」がありますが、口に含んだときにより甘みを感じるのは、どちらかというとバーボンウイスキーでしょうか。

アメリカ政府に定められたバーボンの基準は、「原料の51%以上がトウモロコシであること」となっているのですが、じつはこのトウモロコシ、大麦よりも含まれている糖分量がかなり多いのです。このため、トウモロコシの持つ甘みが蒸留を経てもなお、バーボンウイスキーの甘みとなって感じられるというわけです。

樽が醸し出す甘味もある!

樽が醸し出す甘味もある!

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ウイスキーは、木の樽のなかで熟成させて造りますが、じつはこの樽にもウイスキーの甘みを生む秘密があります。じつは、バーボンウイスキーとスコッチウイスキーでは使用する樽が異なり、バーボンは新品の樽で、また、スコッチは中古の樽で熟成される決まりとなっているのです。

バーボンウイスキー用の樽は、新品の樽をバーナーで焦がしてから使われるのですが、このときに樽材の中に生まれるバニリンという香味成分が、バーボンウイスキーにバニラやカラメルのような、甘い風味を与えます。たかが樽と思われるかも知れませんが、この樽の焦がし具合も、ウイスキーの味わいを左右する大きな要素のひとつになっています。

まろやかな甘さが人気のウイスキーはこれ!

まろやかな甘さが人気のウイスキーはこれ!

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◆ワイルドターキー/
その名の通り、七面鳥のラベルで知られた人気のウイスキー。バーボンの特徴でもあるバニラやカラメルの甘い香りがしっかりと残っており、それほど高価でなくとも、本格的な味わいがたのしめる1本です。

◆アーリータイムズ/
バーボンの代表ともいえるロングセラー。大麦の香りがシンプルにたのしめるほか、焦がしオーク樽の甘い香りとビターなチョコレートのような後味で多くのバーボン好きから支持されています。

◆フォアローゼズ/
バラのラベルで日本にも馴染みが深いバーボン。10種もの原酒をブレンドして造られており、フルーティーな香りに加えてバニラやメープルシロップのような甘い香りもたのしむことができます。

独特の甘みと樽の醸し出す香りが人気のバーボン、興味を持っていただけましたか? 次にウイスキーを手に取るときには、ぜひバーボンの甘味を感じてみてください。

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