品種で決まるさつまいも焼酎の味!すっきりから濃厚な香りまでをご紹介

品種で決まるさつまいも焼酎の味!すっきりから濃厚な香りまでをご紹介

ほんのり優しい芋の甘さと香り、しっかりした味の食事にもあう芋焼酎 。その決め手となるサツマイモの品種、芋焼酎初心者、さらに上級者にも人気の4銘柄を含め、芋焼酎の魅力とたのしみ方を紹介します。

  • 更新日:

芋焼酎の味を決める芋品種

芋焼酎の味を決める芋品種

Monchai2497/ Shutterstock.com

芋焼酎の主原料と言えばサツマイモ。中でも芋焼酎の産地である宮崎、鹿児島県では、各県が焼酎造り専用に開発した2大品種が主流となっています。

まず、鹿児島の芋焼酎の原材料として90%以上のシェアを誇るのが、昭和50年代に開発された「コガネセンガン(黄金千貫)」。その特徴は「黄金」と称されるほどの皮の美しい色、「千貫」と言うくらいの収穫量の多さです。アルコール量を左右するデンプン含有量も高く、栗のようなホクホクさと甘みもあります。このようなコガネセンガンから生まれる焼酎はクセが少なく、甘さも非常に上品です。

一方、宮崎を代表するサツマイモと言えば、1994年に生まれた「ジョイホワイト」。近年、宮崎の蔵元が中心となって造っている、すっきり軽やか系芋焼酎の数々も、このジョイホワイト仕込みが多いとか。デンプン質の高さや病害虫に強いなど素材の優良さはもちろん、出来上った焼酎も淡麗かつフルーティー、さらに爽快な味わいになります。

また、蔵元によっては、2大品種以外のサツマイモで仕込んだ芋焼酎も。たとえば、芋本来の甘みを感じさせる「紅サツマ」や、甘く華のある香りと軽やかで上品な味を出す「紫芋」、心地よい香りとシャープな中に感じるほんのりとした甘さを引き出す「キントキイモ」など。各品種の特徴を活かしたこれらの芋焼酎もぜひ味わってみたいですね。

初心者におすすめのスッキリ芋焼酎

初心者におすすめのスッキリ芋焼酎

charly_jp/ Shutterstock.com

一昔前に比べて、飲みやすくなった昨今の芋焼酎ですが、初めて味わうなら、よりスッキリさにこだわって仕込まれた以下の2銘柄がおすすめです。

◆木挽ブルー/雲海酒造
そば焼酎・雲海で有名な雲海酒造が「芋が苦手な方でも飲みやすい、ほんのりとした芋の甘さ、爽やかな口当たりがたのしめるもの」を目指して開発。まずは2015年に宮崎限定で販売、翌2016年の九州全域販売で女性層を中心に高い支持を得て、2017年夏より全国展開しています。

南九州産の厳選されたコガネセンガンを主原料に、緑豊かな宮崎県綾町の照葉樹林が生みだす清らかな水、さらに宮崎県日向灘で採取した雲海酒造のオリジナル酵母「日向灘黒潮酵母」で仕込みます。この酵母を育む宮崎の深く青い海と空、それらを連想させる爽やかな飲み口から、ネーミングのみならずパッケージの色も全面「ブルー」に。アルコール度は、20度と25度の2タイプ、手軽にたのしめる200ミリリットルのワンカップサイズなど、商品ラインナップも多彩です。
雲海酒造の詳細はこちら

◆一刻者(いっこもん)/小牧醸造
鹿児島県北のさつま町にある1909年創業の小牧醸造。この老舗酒蔵の人気銘柄が「一刻者」です。一刻者とは薩摩弁で「頑固で自分を曲げない人」という意味で、その通り、頑固なまでに芋にこだわって造られています。主原料のみならず、麹も主原料と同じコガネセンガンから造った芋麹を使い、そこに霊峰市紫尾山からの伏流水で仕込む、まさに芋100%焼酎。芋由来のテルペンという物質により、甘く芳しい香り、スッキリとした飲み心地が味わえます。
小牧醸造の詳細はこちら

芋焼酎好きに人気の2銘柄

芋焼酎好きに人気の2銘柄

jazz3311/ Shutterstock.com

芋焼酎ファンからも支持の高い代表は、上位の人気を争う宮崎県産の芋焼酎2銘柄です。

◆黒霧島/霧島酒造
1998年の発売以来、九州全土のみならず、全国にファンを持つ人気芋焼酎。「トロッとキリッと黒霧島」のキャッチコピーの通り、トロリとしたサツマイモの甘味、キリッとした後味が特徴。厳選されたコガネセンガンに黒麹を加え、仕込み水には自社工場の敷地内に湧く適度なミネラルと炭酸ガスを含む霧島裂罅水を使用。黒麹ブームの立役者であり、多くの芋焼酎ファンから高い支持を得ている1本です。特徴の「トロッとキリッと」をより満喫するなら、ぜひロックで。
霧島酒造の詳細はこちら

◆山ねこ/尾鈴山蒸留所
白地に絵文字のような「山ねこ」の文字。宮崎県の版画家・黒木郁朝氏デザインのシンプルかつユニークなデザインのラベルも評判の1本。

製造は創業明治18年の老舗酒蔵・黒木本店の別蔵、尾鈴山蒸留所。地元の契約農家によって栽培された宮崎を代表する焼酎用のサツマイモ「ジョイホワイト」を主原料に、自社培養による独自の酵母、さらに蒸留所の背後にある尾鈴山から湧き出る超軟水を加え、昔ながらの常圧蒸留器で蒸留。その後、甕で2年以上貯蔵熟成させてから瓶詰めへ。

仕上がりは芋焼酎ならではのクセの少ない、フルーツのような芳しい香り、そしてシャープなキレ味。芋焼酎好きの中には「飲み飽きない、飲み疲れない芋」と評価する声も。芋焼酎デビューをした後の次の1本にもおすすめです。かわいいラベルは焼酎好きの女性に人気です。

焼酎初心者も上級者もとりこにする芋焼酎。いろいろな銘柄を飲み比べて、お気に入りを探しましょう。

おすすめ情報

関連情報

焼酎の基礎知識

日本ビール検定(びあけん)情報

イベント情報

おすすめ情報

Ranking ランキング

おすすめの記事