年数表記のないウイスキー「ノンエイジウイスキー」ってなに?

年数表記のないウイスキー「ノンエイジウイスキー」ってなに?

ノンエイジウイスキーとは、熟成年数の異なる原酒をブレンドしているウイスキーのことです。そのため、熟成年数の記載がありません。ノンエイジウイスキーはブレンダーによって最良の原酒を組み合わせて作られ、ウイスキーの可能性を広げる逸品です。

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ノンエイジウイスキーができた理由

ノンエイジウイスキーができた理由

Shaiith/ Shutterstock.com

ウイスキーのラベルには、様々さまざまなデータが記載されていますが、日本で表示が義務づけられているのは、商品の名称、製造場所、容量、アルコール度数などです。そのほか各国の法定義にのっとって、蒸留所の創業年や歴史、製法などが記載されています。

通常、食品だと賞味期限などの記載が義務づけられていますが、ウイスキーにはそれがありません。ウイスキーはアルコール度数が高いため、保存状態がよければ品質を安定して保つことができるため、食品表示法で表示が必須になっていないのです。

そして、もうひとつ熟成期間です。ウイスキーのラベルによくある「10年」「15年」などの数字の記入がないボトルがあります。これは、瓶詰めの工程で、熟成年数や製造年数の異なる原酒をブレンドしているため、年数の記載がないのです。このボトルのことを「ノンエイジウイスキー」といいます。

ノンエイジウイスキーの魅力

ノンエイジウイスキーの魅力

HikoPhotography/ Shutterstock.com

熟成年数のはっきりしないウイスキーとは、少し不思議な感じがしますが、ウイスキー市場では一般的なこと。バーや酒屋に行くとボトルに熟成年数の表示のないウイスキーを確認することができます。そして、このノンエイジウイスキー、ウイスキー通の中では注目度の高いウイスキーです。

ノンエイジウイスキーの魅力は、なんといってもブレンドにあります。同じ蒸留所、同時期に熟成した樽でも香りや味が違う原酒は、同じ年の原酒をブレンドしても大きく味わいが異なります。ブレンダーが世代を超えて最良と思う原酒をブレンドするノンエイジウイスキーは、ブレンダーのこだわりや個性が大きく表れ、腕の見せ所でもあります。使用する原酒の自由度が高まるノンエイジウイスキーは、ブレンダーの表現の幅を高め、ウイスキーの可能性を広げています。

ジャパニーズのノンエイジウイスキー

響 JAPANESE HARMONY

YMZK-Photo/ Shutterstock.com

ブレンダーのこだわりの詰まった日本のノンエイジウイスキーの名品をここで紹介しましょう。

山崎 LIMITED EDITION 2017

毎年発売されている「山崎」のノンエイジウイスキー。ヨーロピアンオークの樽で20年以上熟成したモルトに、アメリカンオークで熟成した原酒をブレンドしました。

響 JAPANESE HARMONY

「日本の四季、日本人の繊細な感性、日本の匠の技を結集したウイスキー」をコンセプトにした響のノンエイジウイスキー。華やかで飲みやすい味わいが特徴です。

シングルモルト 余市

新樽モルトとシェリー樽モルトをブレンド。穏やかなピート感とほのかな果実の香り、味わいはほのかな甘味と香ばしさにオレンジのようなフルーティーさが漂います。

紹介したノンエイジウイスキーは、どれも日本を代表する蒸留所の人気銘柄。ウイスキーをこれから飲もうと思っている人は、ぜひ、試してみてください。

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