甘い味わいのビール!フルーツビールを紹介

甘い味わいのビール!フルーツビールを紹介
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フルーツビールとは、副原料としてフルーツを加えて造るビールのこと。フルーツ由来の風味をたのしめるのが特徴で、日本でも地域の果物を活かしたビールが多く醸造されています。今回は、フルーツビールの種類やおすすめの銘柄などを紹介します。

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フルーツビールとは?

フルーツビールとは?

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フルーツビールとはどんなビールなのでしょうか。まずは日本の酒税法との関係やビールとしての魅力について解説します。

フルーツビールの定義

フルーツビールとは、その名のとおりフルーツを使ったビールのこと。麦芽やホップといった本来の原料に、果物の果汁や表皮、フルーツシロップなどを加えて醸造されます。

2018年4月に日本の酒税法が改正されるまでは、フルーツビールは「ビール」と表記できず、「発泡酒」として販売されていました。しかし、酒税法改正にともない、原料の麦芽使用割合が50%以上で、副原料と使用する果実が麦芽の重量の100分の5を越えない場合にフルーツビールも「ビール」という表記が可能になったのです。

フルーツビールはベルギーが発祥で、日本でも地域の果物を活かした地ビールが多く造られています。大手ビールメーカーからもさまざまなフルーツビールが発売され、自宅で手軽にたのしめるようになりました。

フルーツビールの特徴

フルーツビールの特徴は、ビールならではのホップの風味とともにフルーツの香りとフルーツ独特の味を味わえる点にあります。原料に加えられるフルーツは銘柄ごとに異なるので、さまざまな味わいを堪能できます。

なかでもレモンやオレンジなどの柑橘(かんきつ)系のフルーツビールは、さっぱりとしたさわやかな風味が口のなかに広がり、食後にデザート感覚でたのしむことができます。

また、ビール独特の苦味も緩和されていて、飲みやすいという魅力もあります。「ビールののどごしは好きだけど、苦味が少し苦手」という人にもおすすめです。

桃やイチゴ、ブルーベリーなど、特産品の果物を用いたフルーツビールは格別の味わいで、観光の際にはぜひたのしみたいもの。おみやげにも喜ばれます。

フルーツビールの種類

フルーツビールの種類

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フルーツビールにはどのような種類があるのでしょうか。「アルコール度数」と「原料となる果物」の視点から紹介します。

フルーツビールのアルコール度数

日本酒や焼酎、ウイスキーなどと比べると、ビールのアルコール度数は低めで、多くが5%前後。フルーツビールもほかのお酒に比べてアルコール度数が低めではありますが、2.5%程度のものから8%を超えるものまで幅広く揃っています。

なかでも3%前後と低アルコールのフルーツビールは種類が豊富。ジュース感覚でたのしめるものもあるので、アルコールに弱い人も安心してたのしめます。

使われるフルーツの種類

フルーツビールの副原料に使われる果物は銘柄によってさまざま。

フルーツビールが多く造られるベルギーでは、ラズベリー、カシス、青リンゴを使ったビールが親しまれています。
また日本では、レモンやゆず、梅、イチゴ、桃、ミカン、マスカット、パイナップルなどを使ったフルーツビールが人気を集めています。

フルーツビールの造り方

フルーツビールの造り方

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フルーツビールの醸造法は大きく分けて2種類あります。

一般的にビールは、原料となる麦芽から麦汁を作り、ホップを加えて発酵・熟成させて完成となりますが、この熟成の過程で果汁を入れるのがひとつの方法。
ほぼ完成したビールに果汁を加えることになるので、概してアルコール度数は5%以下と低めになり、ジュースのように飲みやすい味わいに仕上がります。

もうひとつは、発酵させる前の段階、すなわち麦汁にホップを加える過程で果実を入れる方法です。ホップの苦味に果物の果皮や種子由来の苦味、麦汁の糖分に果物の甘味が加わり、さらに果物の酸味もプラスされるため、複雑な味わいを持つフルーツビールになります。
ジュースのような甘味が抑えられる一方で、果実の香りや風味はしっかり感じられるので、よりビールらしさをたのしめます。

おすすめのフルーツビール

おすすめのフルーツビール

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フルーツビールのおすすめの銘柄を、海外と日本のブランドから紹介します。まだ飲んだことがない人は、フルーツビールの入門編としてぜひチャレンジしてみてください。

ニュートン


「ニュートン」は、ベルギーのワロン・ブラバント州クナストにあるルフェーブル醸造所が造るフルーツビール。物理学者ニュートンが300年前に万有引力の法則を発見したことをたたえて誕生したこのビールは、コリアンダーとオレンジピールを原料にした「ベルジャン・ホワイト」というビアスタイル(ビールの種類)のビールに、青リンゴの果汁を加えて造られています。白く濁った明るいイエローの色合いが特徴です。

青リンゴのさわやかで甘い香りが漂い、口に含むと軽くスッキリとした味わいが広がります。アルコール度数は3.5%と低めで、ビールが苦手な人もジュースのようにゴクゴクと飲めます。甘さが口に残らないので、食事中にたのしむこともできます。

販売元:日本ビール株式会社
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ブーン・クリーク

ブーン・クリーク

出典:小西酒造株式会社 公式サイト

「ブーン・クリーク」は、ベルギーにあるブーン醸造所が造るサクランボのビールです。

野生酵母を麦汁に取り込み1〜2年間熟成させて「ランビック」と呼ばれるビアスタイルのビールを造り、そこに酸っぱいチェリーを加えて醸造します。原料となるチェリーは、スペイン・ガリシア産のサワーチェリー。ビール1リットルあたり250グラムを投入し、風味豊かに仕上げたチェリービールにオーク樽で熟成させたランビックビールとブレンド。より深みのある個性豊かな味わいに仕上げています。

ランビックビール本来の酸味にサワーチェリーの甘酸っぱさとフルーティーな香りが加わった、さわやかで飲みやすい1本です。

販売元:小西酒造株式会社
公式サイトはこちら

HOPPIN' GARAGE トンガってる?(限定品)

HOPPIN' GARAGE トンガってる?(限定品)

出典:サッポロビール株式会社 公式サイト

「HOPPIN' GARAGE トンガってる?」は、サッポロビールが開発・販売を手掛ける数量限定(発泡酒)のフルーツビールです。

トンガ王国の人々が大自然の中で暮らす日常に根づいた「共に分かち合う」という考え方、生き方を多くの人に伝えるべく企画・商品化されました。ココナッツが香る甘く優しいエキゾチックな味わいは、トンガ王国の人々の優しさそのものを表現しているかのよう。

パッケージには、海や星空をイメージした青をベースにクジラや星がモチーフとしてあしらわれています。なお、本商品の2022年5月末までの売上の一部がトンガ王国に寄付されるのも魅力です。

製造元:サッポロビール株式会社
公式サイトはこちら

パイナップルエール

サンクトガーレンは、日本でクラフトビールの製造が解禁された1994年以前からアメリカで独自にビールを醸造して、日本に輸入して販売を行ってきた日本のクラフトビールの元祖といわれているブルワリー。「パイナップルエール」は、約600キログラムのゴールデンパインを使用して造る夏季限定のフルーツビールです。

ビールを発酵させる前の麦汁にパイナップルの果実を大量に投入し、果実と麦汁を一緒に発酵させることで、泡までほんのりと甘い芳醇なビールに仕上げています。パイナップルの切り方によって香りのみずみずしさが変わるため、手作業で切ったものを使用するというのもこだわり。

2019年に、「アメリカンペールエール」から「ブリュットアイピーエー(Brut IPA)」にビアスタイルをリニューアル。ホップの強い風味を感じさせながらドライで軽やかな苦味をたのしめるようになり、パイナップルのジューシーさも一層際立つビールに生まれ変わりました。

製造元:サンクトガーレン有限会社
公式サイトはこちら

夏季限定! サンクトガーレンのパイナップル風味のビール「パイナップルエール」

フルーツビールは原料に果物を使用しているため、ジュース感覚で飲めるのが魅力です。「ビールの苦味が苦手」という人も、この機会にぜひたのしんでみてください。

ビールだけどビールじゃない?!個性が生きた魅惑のドリンク「フルーツビール」

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