ビール王国ドイツのピルスナーと元祖ピルスナーチェコのビールを飲み比べ!
- 更新日:
ピルスナー発祥の地チェコ
世界にはさまざまなビールのスタイルがありますが、日本でよく飲まれている黄金色で爽やかな喉ごしのビールといえば、下面発酵ビール(ラガー)のピルスナーが一般的です。
ピルスナー誕生のきっかけは、19世紀にまでさかのぼります。ビールが生まれた当初は、上面発酵ビールが主流でしたが、19世紀後半、発酵は酵母の活動によるもので腐敗は雑菌が繁殖して起きることが、細菌学者ルイ・パスツールの研究で判明。「低温殺菌法」(60~80度の熱を15~30分間加えることで雑菌を死滅させるもの。パスツールが発見)により、ビールを細菌から守り、安定した品質のビールを長持ちさせることができるようになりました。
この研究によりチェコに持ち込まれた下面発酵酵母によって、1842年、チェコのピルゼンでピルスナーの原型であるボヘミアン・ピルスナーが誕生。
美しい黄金色とシャープで雑味のないクリアな味わいのピルスナーは、瞬く間に世界に広まったのです。
これぞピルスナー!「ピルスナーウルケル」
StockStudio/ Shutterstock.com
ピルスナースタイルを語る上で元祖といえるのが「ピルスナーウルケル」です。
ピルスナーウルケルは、1842年にチェコ、ピルゼンの醸造所に招かれたドイツ人醸造家ヨーゼフ・グロルによって作られたピルスナーの元祖。ウルケルは、ドイツ語で「源泉、元」という意味です。ピルゼンの軟水と淡色麦芽が味わいの原点。黄金色の美しい色合い、上品なホップの苦味と爽やかな香り、シャープな味わいは世界中の人を魅了してやみません。
ビール王国ドイツのピルスナーをチェック
LunaseeStudios/ Shutterstock.com
ドイツ人によってチェコで作られたピルスナーを逆輸入して作られたのが「ジャーマンピルスナー」。ドイツ全土で作られている人気のスタイルです。ドイツ北部ではホップの苦味が強くドライ、南部ではホップの苦味が抑えめでモルトの味わいが強い傾向にあります。
数あるドイツのピルスナーの中でもよく知られている銘柄に「ビットブルガー」のプレミアムピルスがあります。ビットブルガーは、ドイツ西部の名水の里として知られるビットブルグにある醸造所。プレミアムピルスは、上品な甘味と、キレのよいホップの苦味がもたらす爽やかさが特徴です。
日本人にもなじみの深いピルスナー。まずはチェコとドイツのピルスナーから飲み比べて見てください。