「ラガヴーリン」はスモーキーなアイラモルト! ウイスキーラヴァーに愛される魅力を深掘り

「ラガヴーリン」はスモーキーなアイラモルト! ウイスキーラヴァーに愛される魅力を深掘り
出典 : Russell Ouellette IV / Shutterstock.com

「ラガヴーリン」はスコットランドのアイラ島で造られているシングルモルトウイスキーです。強烈なスモーキーフレーバーが魅力で、世界中のウイスキーラヴァーに愛されています。今回は「ラガヴーリン」の特徴や味わい、製法、おもな種類を紹介します。

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ピーティーかつスモーキーな高品質の味わいで高く評価されている「ラガヴーリン」の魅力をみていきます。

「ラガヴーリン」とは?

ラガヴーリンとは

Vlas Telino studio / Shutterstock.com

まずは「ラガヴーリン」の特徴や名前の由来について紹介します。

「ラガヴーリン」はアイラ島生まれのシングルモルトウイスキー

「ラガヴーリン」は、「ウイスキーの聖地」アイラ島で造られているシングルモルトウイスキーです。アイラモルトらしい強烈な個性を持ち、世界中のファンを魅了しています。

ウイスキージャーナリストの第一人者、故マイケル・ジャクソン氏は、1989年出版の著書『モルト・ウイスキー・コンパニオン』にて「ラガヴーリン」を「アイラの巨人」と称し、その骨太の味わいを絶賛しました。「ラガヴーリン」は今も、「壮大なアイラの巨人」「アイラ島の偉大なる巨人」などと呼ばれ、ウイスキーラヴァーに支持されています。

「ラガヴーリン」の原酒は、「ホワイトホース」をはじめとするブレンデッドウイスキーのキーモルトとしても使われています。蒸溜所の入り口にはかつて、「ホワイトホース」の大きな看板が立てられていました。「ホワイトホース」の生みの親ピーター・マッキー氏は、彼の叔父が所有していたラガヴーリン蒸溜所で修業し、のちに所長を務めた経験もあることから、自身と関係の深い「ラガヴーリン」の原酒を「ホワイトホース」のキーモルトに選んだといわれています。

蒸溜所の前に広がるラガヴーリン湾

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「ラガヴーリン」の意味とは?

ラガヴーリン蒸溜所は、アイラ島南部のポートエレン港から4キロほど東に行った海岸(キルダントン海岸)沿いに建ち、目の前には美しいラガヴーリン湾が広がっています。「ラガヴーリン」はゲール語で、「水車小屋のある湿地」や「湿地のなかの粉挽き小屋」を意味します。

ラガヴーリン蒸溜所は、1816年にアイラ島初の合法的な蒸溜所として創業しました。それより前の1700年代には、周辺に10カ所以上の密造所があったといわれています。

現在、キルダントン海岸沿いには、ラガヴーリン蒸溜所を挟むようにアードベッグ蒸溜所とラフロイグ蒸溜所が建っています。3つの蒸溜所はまとめて「キルダントン3兄弟」と呼ばれ、いずれも強烈なスモーキーフレーバーを持つシングルモルトウイスキーの造り手として高く評価されています。

「ラガヴーリン」はスモーキーフレーバーが魅力のスコッチウイスキー

スモーキーなラガヴーリン

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「ラガヴーリン」の味わいや製法から、その魅力をみていきます。

「ラガヴーリン」の味わいの特徴

「ラガヴーリン」は、スモーキーかつピーティーで個性的、どっしりとしたコクとベルベットのような舌触りが特徴で、アイラモルトのなかでもリッチで重厚な味わいが魅力です。情熱的で豊かな香味を併せ持つことから、「アイラモルトの決定版」と評されています。

熱烈に支持するファンがたくさんいる一方で、「正露丸のような味がする」と苦手に感じる人もいて、好みが分かれます。その点では、上級者向けのウイスキーといえるかもしれません。

とはいえ、スコットランドではもちろん、日本でも人気銘柄のひとつとなっています。

原料モルトはポートエレン製麦所から入手

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「ラガヴーリン」のスモーキーかつピーティーな風味を生むのはピートと仕込み水

「ラガヴーリン」のスモーキーかつピーティーな風味には、この地で採れるピート(泥炭)と仕込み水が大きく関わっています。

ラガヴーリン蒸溜所ではかつて、昔ながらのフロアモルティングを行っていましたが、1975年以降はポートエレン製麦所から原料となるモルトを入手しています。

「ラガヴーリン」に使われるモルトは、ピートを約16時間もかけてじっくりと焚きしめたもので、フェノール値は約34~38ppm。このヘビリーピーテッド麦芽が、「ラガヴーリン」の個性的な味を支えています。

また、ラガヴーリン蒸溜所では、琥珀色をしたソラン湖の湧水を仕込み水としています。周辺の湿地帯にはピート層が広がり、厚いピート層をくぐり抜けてろ過された水はソラン湖に注がれます。この、ピートが溶け込んだ水も、「ラガヴーリン」の風味を生み出すのに欠かせない要素となっています。

そのほか、タマネギのような蒸溜機で時間をたっぷりかけて蒸溜することで、バランスがよく、スモーキーで贅沢な味わいに仕上げられています。

「ラガヴーリン」のおもな種類

ラガヴーリンのラインナップ

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フルボディな味わいの「ラガヴーリン」は、ストレートやトワイスアップ、ロック、ハイボールなどさまざまな飲み方でたのしめるシングルモルトウイスキーです。注目のラインナップを紹介します。

「ラガヴーリン16年」は評価が高い

「ラガヴーリン」のスタンダードボトル。16年以上の長期熟成モルトを使用した、完成度の高いシングルモルトウイスキーです。強烈なスモーキーさとピーティーさを持つドライな味わいで、シェリー樽由来と思われるフルーティーさと豊かな甘さがあり、ヨード香とウッディな潮の風味がバランスよくまとまっています。飲み方は、完成度が高いのでストレートがイチオシです。

「ラガヴーリン16年」はウイスキー評論家からの評価も高く、2017年に開催された「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2017」では「ダブルゴールドメダル」を受賞。「インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション(IWSC)」では、十数回に渡ってゴールドメダルを受賞していて、ほかにも世界的なコンペティションで数々の賞を獲得しています。

シングルモルトウイスキーファンに絶大な人気を誇りますが、原酒不足による品薄状態で、定価も上昇傾向にあります。

ストレートで飲みたいラガヴーリン

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「ラガヴーリン8年」

もともとは200周年を記念して2016年に発売された限定ボトルですが、好評のため2018年から定番商品になりました。
甘く香り高いスモーキーさとピーティーさがあり、16年より熟成年数が短いのでフレッシュさも感じられます。「ラガヴーリン」の特長を余すところなく表現している1本で、どんな飲み方にも合います。

2018年にニューヨークで開催された世界的な酒類コンペティション「アルティメット スピリッツ チャレンジ(USC)2018」で、97点を獲得し、「シングルモルトスコッチウイスキー アイラ部門」の最高賞である「チェアマンズ・トロフィー」を受賞。さらに、価格に対する高品質さを称える「グレート・バリュー」の評価も得ています。

ラガヴーリンの限定商品にも注目

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希少な限定商品にも注目

「ラガヴーリン」にはほかにも、「ラガヴーリン・ダブルマチュアード」シリーズや「ラガヴーリン12年 リミテッドエディション」「ラガヴーリン12年 テキーラカスクフィニッシュ」「ラガヴーリン21年」「ラガヴーリン25年 バイセンテナリー」など、超長期熟成ボトルや限定商品といった多彩なボトルがリリースされています。
ネット上で流通しているものはプレミア価格になっていますが、興味がある人はチェックしてみてください。

アイラ島らしいスモーキーフレーバーが特長の「ラガヴーリン」は、世界的に人気の銘柄で、ウイスキー好きを虜にしています。個性的な味わいで好みは分かれますが、バーなどで出会ったらぜひ一度試してみてくださいね。

販売元:ディアジオ ジャパン株式会社
公式サイトはこちら
製造元:ラガヴーリン蒸溜所
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