「オーヘントッシャン」とは? ローランドモルトの名門が育む都会的なシングルモルトウイスキー

「オーヘントッシャン」とは? ローランドモルトの名門が育む都会的なシングルモルトウイスキー
出典 : サントリー株式会社「オーヘントッシャン」公式サイト

「オーヘントッシャン」はスコットランドのローランド地方で造られているシングルモルトウイスキーで、「都会的なウイスキー」と評されています。今回は「オーヘントッシャン」の特徴や蒸溜所の歩み、製法、種類、おすすめの飲み方などについて紹介します。

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「オーヘントッシャン」の概要や味わい、種類、おすすめの飲み方などを紹介します。

「オーヘントッシャン」とはどんなウイスキー?

オーヘントッシャンはスコッチウイスキー

出典:サントリー株式会社「オーヘントッシャン」公式サイト

「オーヘントッシャン」の、ぜひ知っておきたい基礎知識を紹介します。

「オーヘントッシャン」はスコットランド産のシングルモルトウイスキー

「オーヘントッシャン」は、ローランド地方にあるスコットランド随一の大都市、グラスゴー近郊で生産されているシングルモルトウイスキーです。

「オーヘントッシャン」はゲール語で「野原の片隅」の意味。スコットランド中部に位置するローランド地方はなだらかな丘陵が広がる低地帯ですが、オーヘントッシャン蒸溜所は、グラスゴーから北西に16キロほど離れた場所の丘の中腹あたりに佇みます。近くには、クライド湾に注ぐクライド川が流れ、海上輸送にも適した場所にあります。

「オーヘントッシャン」の香りや味わいの特徴

「オーヘントッシャン」は、大都市のすぐそばで生産されていることから、都会的でスタイリッシュなシングルモルトウイスキーとして知られています。「アーバンモルト」や「都会派ウイスキー」と呼ばれることもあります。

比較的穏やかな気候のローランド地方で育まれるローランドモルトは、全体的にソフトでスムーズ、かつライトな傾向にありますが、この地域を代表する銘柄のひとつ「オーヘントッシャン」も、やはりライトな味わいが特徴です。香りはさわやかで、軽やかなボディなので、ウイスキー初心者でも飲みやすいと感じるでしょう。

近年は、すっきりしていてライトなウイスキーが好まれる風潮があるため、ロンドンやニューヨークなどの若者の間で人気が高まっています。

ローランドモルトの名門、オーヘントッシャン蒸溜所の歩み

オーヘントッシャン蒸溜所の歩み

出典:サントリー株式会社「オーヘントッシャン」公式サイト

オーヘントッシャン蒸溜所の設立については、確かなことはわかっていません。1820年ごろにアイルランドからの移民が建設したという説や、スコットランド・グリーノック出身の技術者によって設立されたという説などがあります。

蒸溜所が「オーヘントッシャン」と呼ばれるようになったのは、1834年に買収されてからのことで、それ以前はダントチャー蒸溜所という名称でした。

オーヘントッシャン蒸溜所は、所有者が何度も変わり、第二次世界大戦中にはドイツ空軍による爆撃で建物が破壊されるなど、波乱に満ちた歴史を歩んできました。それでも伝統製法を守りながら稼働を続け、現在はサントリーの傘下で、ローランドモルトらしいウイスキーを世に送り出しています。

「オーヘントッシャン」の都会的な風味とそれを生み出す伝統製法

オーヘントッシャンの伝統を支える蒸溜機

出典:サントリー株式会社「オーヘントッシャン」公式サイト

「オーヘントッシャン」は、前述のとおり、軽やかでライトな味わいが魅力です。その味わいを生むのが、ローランド伝統の3回蒸溜。アイリッシュウイスキーの影響を色濃く受けているローランドモルトは、スコッチウイスキーでは通常2回蒸溜のところ、3回蒸溜で造られてきた歴史があります。オーヘントッシャン蒸溜所には、その伝統が今も受け継がれています。

ウイスキーは蒸溜を重ねるほど、不純物が取り除かれ、アルコール純度が高まります。製造に時間はかかりますが、そうするからこそ、都会的ですっきりとしたライトな風味のウイスキーに仕上がるのです。その価値を理解しているオーヘントッシャン蒸溜所では、伝統製法の3回蒸溜にこだわり続けています。

なお、一部3回蒸溜を行っている蒸溜所は少ないながらもいくつかありますが、全量を3回蒸溜で造っているのは、スコットランドではオーヘントッシャン蒸溜所唯一となっています。

オーヘントッシャン蒸溜所では3回蒸溜のほかにも、原料のモルトはピート香が控えめなものを厳選して使用する、発酵は昔ながらの木桶発酵槽で行うなど、随所にこだわりを持ってローランドの代名詞的存在の軽やかなウイスキーを生産しています。

「オーヘントッシャン」の種類

国内で正規品として手に入る「オーヘントッシャン 12年」と、ネットショップやお店などで見かけたらぜひ飲んでみたい、おすすめの「オーヘントッシャン」についてかんたんに紹介していきます。

オーヘントッシャン 12年

オーヘントッシャン 12年

出典:サントリー株式会社「オーヘントッシャン」公式サイト

「オーヘントッシャン 12年」は、バーボン樽で12年以上熟成させた「オーヘントッシャン」のスタンダードボトル。バニラの香りとともに、麦芽やハーブを想わせる繊細なアロマが香ります。

飲み口はスムーズでスパイシー。アーモンドやキャラメルのような甘さも感じられます。ライトで上品な味わいの、まさに洗練された都会派のアーバンモルトです。アルコール度数は40%。

販売元:サントリー株式会社
「オーヘントッシャン」公式サイトはこちら

見かけたらぜひ飲んでみたい「オーヘントッシャン」

「オーヘントッシャン 12年」のほかにも、注目のボトルはたくさんあります。

免税市場向け「オーヘントッシャン ブラッドオーク」は、バーボン樽とワイン樽で熟成させたシングルモルトウイスキー。赤いフルーツやジンジャーをともなうスパイシーさが特長です。ローランドモルトとワイン樽の組み合わせは珍しく、関心を寄せられています。

限定生産「バーテンダーズ モルト シリーズ」第一弾の「オーヘントッシャン バーテンダーズ モルト No1」は、世界的に高く評価されているシングルモルトウイスキー。世界の選抜バーテンダーで構成される「New Malt Order」が創り上げた1本で、複数の原酒が織りなす複雑なアロマが魅力です。「バーテンダーによるバーテンダーのためのシングルモルト」をバーで味わえば、格別な気分をたのしめそうです。

このほか、免税市場向けの「オーヘントッシャン アメリカン オーク リザーブ」や「オーヘントッシャン ダーク オーク」「オーヘントッシャン スプリングウッド」「オーヘントッシャン ハートウッド」、長期熟成の「オーヘントッシャン14年 クーパーズリザーヴ」や、「オーヘントッシャン18年」「オーヘントッシャン21年」など、さまざまな種類があります。

「オーヘントッシャン スリーウッド」や「オーヘントッシャン アメリカンオーク」などのように、終売していて流通分で終わりという商品もあるので、珍しいボトルを見かけたらぜひ飲んでみてくださいね。

「オーヘントッシャン」のおすすめの飲み方

オーヘントッシャンのおすすめの飲み方

Vlas Telino studio / Shutterstock.com

「オーヘントッシャン」は、さまざまな飲み方でたのしめるシングルモルトウイスキーです。

クセが少なくなめらかな味わいなので、飲み慣れた人以外には敬遠されがちなストレートでも、飲みやすいと感じられるはず。

また、ぜひ試してみてほしいのは、ストレートに少しずつ加水する飲み方です。「オーヘントッシャン12年」は、加水するとチョコレートのような甘さが感じられるようになり、少しずつスイートな味わいに変化していきます。

「オーヘントッシャン」はハイボールで飲むのもおすすめです。より軽めの味わいに仕上がるので、初心者でもチャレンジしやすい飲み方のひとつです。

もちろん、ロックや水割りなど好みの飲み方でたのしめますが、ウイスキーベースのカクテルにもよく使われているので、機会があったらいろいろなカクテルレシピを試してみてください。

ローランドモルトを代表する「オーヘントッシャン」は、軽やかでライトな味わいが魅力です。伝統の3回蒸溜で仕上げられた都会派のシングルモルトウイスキーを、ぜひお好きな飲み方で堪能してみてくださいね。

販売元:サントリー株式会社
「オーヘントッシャン」公式サイトはこちら

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