「シングルトン」は複数の蒸溜所で造られているシングルモルトウイスキー

「シングルトン」は複数の蒸溜所で造られているシングルモルトウイスキー
出典 : キリンホールディングス株式会社

「シングルトン」は、スコットランドで造られているシングルモルトウイスキーです。ユニークな点は、複数の蒸溜所が同銘柄をリリースしていること。今回は、独自の生産方法で展開されている「シングルトン」について、蒸溜所の特徴やラインナップなどを紹介します。

  • 更新日:

「シングルトン」は複数の蒸溜所で造られているウイスキー

「シングルトン」は複数の蒸溜所で造られているウイスキー

barmalini/ Shutterstock.com

シングルモルトウイスキー「シングルトン」とは?

「シングルトン」は、世界的酒造メーカーのディアジオ社が手がけるシングルモルトウイスキーです。日本ではディアジオジャパン株式会社が一部の商品を販売しています。

「シングルトン」の大きな特徴は、複数の蒸溜所で同じブランド名の商品が製造されていることで、近年は以下の3つの蒸溜所で造られています。

◇ダフタウン蒸溜所
◇グレンオード蒸溜所
◇グレンダラン蒸溜所


地域によって異なる蒸溜所で造られたシングルモルトウイスキーが販売されているという、独特な販売戦略が採られています。

「シングルトン」はオスロスク蒸溜所で誕生したウイスキー銘柄

「シングルトン」は、もともとはスペイサイドのオスロスク蒸溜所で製造されていた銘柄です。「オスロスク(Auchroisk)」は「赤い流れを渡る浅瀬」という意味のゲール語ですが、ゲール語に馴染みのない人にとっては発音が難しいため、「シングルトン」という名でリリースされました。

オスロスク蒸溜所の近くには「ドリーの井戸」と呼ばれる泉があります。泉の水は花崗岩と砂岩の間から湧き出る良質な軟水で、ウイスキー造りに適していたことから、この地に蒸溜所が設けられたといわれています。

しかし、残念ながら現在はオスロスク蒸溜所で「シングルトン」ブランドの商品は生産されておらず、原酒のほとんどは「J&B」などのブレンデッドウイスキーに使用されています。

スコッチウイスキー「シングルトン」を製造する蒸溜所の特徴

スコッチウイスキー「シングルトン」を製造する蒸溜所の特徴

JASPERIMAGE/ Shutterstock.com

グレンオード蒸溜所

1838年創業のグレンオード蒸溜所は、大麦の主産地であるハイランド地方の、ブラックアイル半島の付け根にある蒸溜所です。製麦所が併設されているのが特徴で、スコットランドの名だたる蒸溜所に麦芽を提供していることで知られています。

グレンオード蒸溜所の原酒は、おもにブレンデッドウイスキーに用いられていましたが、2006年にリリースしたシングルモルトウイスキー「シングルトン グレンオード12年」が高評価を獲得。とくにアジアを中心に「シングルトン」の需要が高まったことを受け、近年はシングルモルトの生産が強化されています。

ダフタウン蒸溜所

1896年創業のダフタウン蒸溜所は、スペイサイドのダフタウン地区にあります。ダフタウン地区は、シングルモルトの先駆者グレンフィディック蒸溜所のお膝元としても有名です。

ダフタウン蒸溜所で造られる原酒のほとんどは、「ベル」などのブレンデッドウイスキーに使われているため、シングルモルトとしてボトリングされることは稀。そのため、オフィシャルボトルとしてたのしめる「シングルトン」は珍しい存在となっています。

ダフタウン蒸溜所の「シングルトン」はおもに欧州向けに製造されていますが、現在日本で販売されているのはダフタウン蒸溜所の「シングルトン」です。

グレンダラン(グレンデュラン)蒸溜所

1898年創業のグレンダラン蒸溜所は、スペイサイドのダフタウン地区にある名門蒸溜所のひとつ。国王エドワード7世(在位1901~1910年)にスペシャルボトリングを献上していたという、由緒ある蒸溜所として知られています。

グレンダラン蒸溜所の原酒は、ブレンデッドウイスキー「オールド・パー」の重要な原酒として使われていることでも有名です。

ほとんどはブレンデッド用として供給されていますが、「シングルトン」では、グレンダラン蒸溜所の貴重なシングルモルトの味わいをたのしめます。

「シングルトン」のラインナップ

「シングルトン」のラインナップ

Jag_cz/ Shutterstock.com

日本で販売されている「シングルトン」のラインナップ

日本では2021年2月現在、ダフタウン蒸溜所で製造された「シングルトン」が販売されています。ヨーロピアンオーク(シェリー樽)とアメリカンオーク(バーボン樽)で熟成させ、バランスがよくなめらかで、親しみやすい味わいに仕上げられています。

【ザ・シングルトン ダフタウン12年】

ナッツの香りや豊かなフルーツの味わい、キャラメルやクッキーのような甘味を感じられる1本。ライトボディですが、長く続く余韻をたのしめます。

【ザ・シングルトン ダフタウン18年】

バニラの香りや、ほんのりトフィー(バターと砂糖を熱して作る伝統菓子)のような味わいをたのしめる18年もの。余韻は非常に長く、ほのかなスパイシーさも感じられます。

日本以外で販売されている「シングルトン」のおもなラインナップ

ほかの国で販売されている商品には以下のようなものがあります。

【ザ・シングルトン グレンオード 18年】

リッチなコクやまろやかさ、フルーティーなアロマ、ドライフルーツやチョコレートのような芳醇な味わい、芳香に満ちた優雅な余韻を長くたのしめる1本。グレンオード12年とともに国際的なコンペで数々の賞を受賞しています。

【ザ・シングルトン グレンダラン 12年】

バニラのような香りやクッキーのような優しい甘味、スムースでなめらかな飲み口をたのしめます。フルーティーさとスパイシーさも併せ持つボトルです。

「シングルトン」は、複数の蒸溜所のシングルモルトをたのしめるブランドです。製造している蒸溜所によって個性が異なるので、機会があれば飲み比べてみてはいかがでしょう。

おすすめ情報

関連情報

ウイスキーの基礎知識

イベント情報

おすすめ情報

Ranking ランキング

おすすめの記事