秋田のビール【秋田あくらビール】醸造の工夫や共同開発に意欲!自然と人間の調和を目指す小規模ブルワリー

秋田のビール【秋田あくらビール】醸造の工夫や共同開発に意欲!自然と人間の調和を目指す小規模ブルワリー
出典 : 秋田あくらビールホームページ

「秋田あくらビール」とは、秋田市内の醸造所「あくら」や直営の飲食店、小売店を総称したビールブランド。小規模ながらも、大学と共同で特許を取得するなど、アグレッシブなビール造りで注目されています。今回は「秋田あくらビール」の歴史や特徴、おすすめ商品などを紹介します。

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「秋田あくらビール」は、古い日本酒蔵で醸造するクラフトビールです。その特徴やこだわりを紹介します。

「秋田あくらビール」は秋田市の中心部にあるマイクロブルワリー

「秋田あくらビール」は秋田市の中心部にあるマイクロブルワリー

画像提供:秋田あくらビール/秋田ノーザンハピネッツ株式会社

「秋田あくらビール」は、秋田県秋田市の中心部にある小規模ブルワリーで造られるこだわりのクラフトビール。まずは、「自然と人間の調和」という理念のもと、進化を遂げてきた「秋田あくらビール」のプロフィールを紹介します。

「秋田あくらビール」は飲食店と小売店併設の小さなビール醸造所

「秋田あくらビール」は、かつての造り酒屋の敷地内で造られています。以前は、日本酒が造られていましたが、長い間使われていなかったことから、1994年のビールの小規模醸造解禁をきっかけにビール事業を始めることになったタイミングで蔵を改築。佇まいを残したまま、醸造所と直営レストランに生まれ変わりました。

「秋田あくらビール」は、1997年に秋田県で2番目に古い醸造所として、ビールの醸造をスタートしました。当初はドイツのビアスタイルをお手本としていましたが、近年は、世界各国の原料を吟味しながら、型にはまらないスタイルを追求しているといいます。

「あくら」の名前は、この「蔵」に由来しています。
まず、「秋田あくらビール」は、全国的にも珍しい、蔵を利用した醸造所であるということ。公式ロゴにも「a蔵」とあるように、「ひとつの蔵」という意味を持たせて、とても大事にしています。なぜなら、日本酒もビールも、おいしいお酒は蔵から生まれるものだからです。

造り酒屋をリノベーションして使用

出典:秋田あくらビールホームページ

「秋田あくらビール」を手掛けるのはプロバスケットボールチームの運営会社!?

「秋田あくらビール」は、2022年7月に、男子プロバスケットボール、Bリーグ1部(B1)の「秋田ノーザンハピネッツ」に、ビール醸造と飲食店運営の事業を譲渡しました。後継者問題などを抱えながらも後世にビール事業を残したい「秋田あくらビール」と、2026年に創設予定の「新B1」リーグ参入に意欲的な秋田ノーザンハピネッツ、それぞれの思いが一致したようです。

歴史ある「秋田あくらビール」のクオリティとイメージを守りながら、秋田ノーザンハピネッツの営業力によって、その魅力はより一層、世間に浸透していくでしょう。

この事業譲渡により、将来的にはバスケの試合が行われるアリーナでの販売も視野に入ったそう。おいしいクラフトビールを片手に試合観戦ができるという、バスケ好きにとってもビール好きにとっても、最高のシチュエーションが実現する日も、そう遠くはないかもしれません。

「秋田あくらビール」のビール造りに対するこだわりとは?

秋田あくらビールの醸造所

出典:秋田あくらビールホームページ

「秋田あくらビール」は、原材料はもちろん、製法に関しても、特許を取得するほどの研究を重ねて進化してきました。そのこだわりと、おいしさの秘密に迫ります。

すべてのビールに横手産IBUKIホップを使用

「秋田あくらビール」が原材料として使っているのは、秋田県の横手市で生産されているホップです。秋田県横手市は、国内有数のホップ生産地として知られています。

「秋田あくらビール」は、横手のホップ農家と企業と行政による横手産ホップの継承を目指した「よこてホッププロジェクト」の協力を得て、すべてのビールに横手産IBUKIホップを使用しています。

横手産ホップ最大の特徴は、華やかな香り。濃厚でピュアなフローラルの香りで、少量でも個性が出せるホップとして、クラフトビール造りの要となっています。

秋田あくらビールはすべてのビールに横手産IBUKIホップを使用

出典:秋田あくらビールホームページ

おいしいビールを造るための特許を複数取得

「秋田あくらビール」は、よりおいしいビールの醸造を目指し、製造方法の研究や酵母の開発にも意欲的に取り組んでいます。

特筆すべきは、特許の取得です。
まずは、醸造の過程でほとんどなくなってしまうホップ由来のポリフェノールを残すことに成功。特許を取得しました。

さらに、華やかな香りが特徴の吟醸酒のような個性を持つビールを造るべく、秋田県立大学生物資源科学部と協力し、吟醸酵母とビール酵母を交配した新酵母「あきた吟醸麦酒酵母」を開発。こちらも特許を取得し、クラフトビールの進化に貢献しています。

「秋田あくらビール」のおすすめクラフトビール

秋田あくらビールのおすすめ商品

出典:秋田あくらビールホームページ

材料と工程にこだわり、新しいビールの開発にも意欲的な「秋田あくらビール」。気になる商品ラインナップを紹介します。

秋田美人のビール

秋田あくらビール「秋田美人のビール」

出典:秋田あくらビールホームページ

横手産のホップ「IBUKI」を100%使用したミュンヒナーヘレススタイル。
特許を取得した醸造法によって、通常は醸造過程で消えてしまうホップのポリフェノールを残したビールが完成。スッキリとしたのどごしで人気を集めています。
インターナショナル・ビアカップ2007年銀賞、2015年銅賞受賞。

あきた吟醸ビール

秋田あくらビール「あきた吟醸ビール」

出典:秋田あくらビールホームページ

秋田県立大学と「秋田あくらビール」が共同開発した特許取得の新酵母を使用。ヴァイツェンをベースにした麦芽配合で、吟醸香を想わせるフルーティーな香りとライトな味わいに仕上げました。
原料には地元の秋田市産「あきたこまち」と横手産ホップ「IBUKI」を使用しています
インターナショナル・ビアカップ金賞ほか受賞歴多数。

あきたこまちIPL

秋田あくらビール「あきたこまちIPL」

出典:秋田あくらビールホームページ

秋田市柴田農園産「あきたこまち」と横手産ホップ「IBUKI」を使用。ホップの香りと苦味を活かしたIPL(インディア・ペールラガー)です。
ワールド・ビア・アワード(ホッピーラガー部門)金賞ほか受賞歴多数。

古代米アンバー

秋田あくらビール「古代米アンバー」

出典:秋田あくらビールホームページ

横手産ホップの「IBUKI」と古代米を使ったライスビール。一般的にはカラメル麦芽を使い、ボディ感のあるスタイルとなるところを、カラメル麦芽を使わずに仕上げることで、見た目の印象よりもスッキリした味わいに仕上げています。
2015年ワールド・ビア・アワード(ワイルドライス部門)金賞ほか、受賞歴多数。

なまはげIPA

秋田あくらビール「なまはげIPA」

出典:秋田あくらビールホームページ

秋田のクラフトビールらしいネーミングのIPA(インディア・ペールエール)。フルーティーな香りと強い苦味が特徴の人気商品です。
ワールドビアカップ2022のインターナショナル インディア・ペールエール部門で金賞受賞ほか受賞歴多数。

「秋田あくらビール」は、定期便(サブスク)のサービスも実施しています。ラインナップで紹介したレギュラービールのほか、通常は流通しない限定ビールを加えたスペシャルセットでお届け。季節限定ビールを味わうチャンスです。

毎月6本か、2カ月ごとに6本か、コースも選ぶことができます。どんなビールが届くのか、サプライズ感をたのしんでみてはいかがでしょう。

「秋田あくらビール」はどこで飲める?

秋田あくらビールで乾杯

出典:秋田あくらビールホームページ

「秋田あくらビール」は、公式オンラインショップほか通販で入手が可能です。
醸造所併設の直営店「ブルワリーショップ」では、ビールの量り売りや有料試飲、ボトルの持ち帰り、ギフト対応など、さまざまなサービスを展開しています。

また、醸造所の2階にある「ビアカフェあくら」でも、醸造仕立てのフレッシュなビールが、ビールに合うおつまみとともに味わえます。

「秋田あくらビール」は、製法や原料に並々ならないこだわりを持つ注目のブルワリー。秋田に旅行の際には、ぜひとも立ち寄りたいスポットとして、覚えておきたいですね。

製造元:秋田ノーザンハピネッツ株式会社 秋田あくらビール
公式サイトはこちら

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