【ビールdeバトンリレー】クラフトビールと窯焼きピザMacKenDy ヘッドブルワー 野原健之介さん

【ビールdeバトンリレー】クラフトビールと窯焼きピザMacKenDy ヘッドブルワー 野原健之介さん

2021年の3月に終了したビール専門の姉妹サイト「ビアパレット」の好評連載記事をたのしいお酒.jpで紹介します。今回は酒販店「へいわ」佐藤彰祐さんからご紹介頂いたMacKenDyのヘッドブルワー野原さんを取材しました。更新日:2019年12月

  • 更新日:

偶然手に取った「ジャパン・ビア・タイムズ」を読んでビールの世界に

「クラフトビールと窯焼きピザ MacKenDy」ヘッドブルワーの野原さん

「クラフトビールと窯焼きピザ MacKenDy」ヘッドブルワーの野原さん

元々お酒が好きで、よく飲食店に飲みに行っていました。4年前に、スノーボードショップの会社で働いている時に、初めてクラフトビールが置いてあるビアバーに行きました。

そこに置いてあったのが、クラフトビールのフリーペーパー雑誌「ジャパン・ビア・タイムズ」でした。“クラフトビールって何だろう”と思いながら興味本位で手に取りました。

その号では、ブルワー特集が組まれており、読み進めていくうちに、「この仕事かっこいい。ブルワーの仕事をしたい」と一瞬で虜になりました。その後会社を退職し、某クラフトビールメーカーに入社しました。

昔からいつか独立し、自分のお店を出したいということは考えていたのですが、まさかビール醸造をするということは全く考えていませんでした。

「ジャパン・ビア・タイムズ」を読んでいなかったら、ビールの世界には入っていませんでした。

普段は醸造に専念している野原さんに特別にサーブしていただきました

普段は醸造に専念している野原さんに特別にサーブしていただきました

ビールは楽しくおいしく飲んでほしい

よく冷やしたビールを美味しく、楽しく

ビールは、他のお酒と違い、ガンガン飲んで楽しむ飲み物であると、私は思っています。冷えたビールをグビグビ飲んでほしいと思っているので、MacKenDyのビールは、良く冷やしたビールを提供しています。

来店するお客様には、こだわりのオリジナルビールやゲストビールを美味しく、楽しく飲んでほしいと思っています。

ピザ目的のお客様向けに、飲みやすいさっぱりしたビールも

MacKenDyは、ピザのお店でもあるので、ピザを食べることを目的に来店され、クラフトビールを飲むのが初めての方やクラフトビールが苦手な方もいらっしゃいます。その方々にクラフトビールのおいしさを伝えるのも私の仕事であると思っています。

そういう方々が、「このクラフトビールなら飲める」というクラフトビールを造っていきたいなと思っています。ですので、大手ビールメーカーのビールに近い、あまり考えずに美味しく飲めるさっぱりと飲みやすいビールも造っています。

MacKenDy一番人気のマルゲリータピザとオリジナルビールのStout

MacKenDy一番人気のマルゲリータピザとオリジナルビールのStout

面白いビール「ギャグビール」も造っています

IPAやダブルIPA、ペールエールなど、正統派のビールも造っていますが、お客様に楽しんでいただきたくて、「ギャグビール」というものを真面目に造っています。

ホップを大量に投入して、普段のビールの10倍程苦くし、IBUが600もある苦いビールを造りました。苦すぎてあまり飲む人がいないのではと思っていましたが、予想に反し、多くのお客様から好評をいただいています。

大きな決断をしてビール業界に入ることができてよかった

ビール業界で働くと決めて、クラフトビールメーカーで働くことができたのは、本当に良かったなと思っています。

クラフトビールメーカーで醸造を学んだ3年間

今まで真剣にやっていた、スノーボード業界からビール業界に入り込んだのは、人生の中で、とても大きな出来事でした。某クラフトビールメーカーで醸造を学んだ3年間は、きついこともありましたが、醸造に関して一気に学ぶことができたのはとても勉強になりました。

この業界に入ってからは、自分でビアバーを開きたいという目標が常にあったので、初めてMacKenDyでビールを造った時は、思い描いていたものができて感慨深かったですね。

初めて醸造したファーストバッチのビールは、バーレーワインを造りました。バーレーワインは熟成させて面白いビールでもあるので、初回醸造分は全部販売せずに、今は60Lほど、冷蔵庫で眠らせています。

周年パーティーなどで、ファーストバッチのビールを飲むことができるのは、楽しいだろうなと思っていたので、ファーストバッチは、バーレーワインを造りたいと思い、それを決断しました。

ずっと茅ヶ崎周辺でお店を開きたいと思っていました

この業界に入る前から、茅ヶ崎周辺でお店を開きたいなと、思っていました。茅ヶ崎周辺の中でも、辻堂を訪れたときに、街の雰囲気や様々なお店のたたずまいが好きになり、自分のお店を開くなら辻堂で開きたいなと決めました。

辻堂でお店を開きたいと思っている方は沢山いるので、物件はなかなか見つけることはできなかったです。醸造所を作りたかったので、ある程度の場所が必要でした。

不動産屋さんにも行きましたが、なかなか見つけることができず、自分でも歩いて探しました。偶然のタイミングで出会った今のお店の場所は、とても好立地だなと思っています。

店の前の道路から醸造所が見ることができるので、「何を造っているのかと思っていました。」と興味をもってお店を訪れてくれる方もいらっしゃいます。

MacKenDyの名前の由来は

MacKenDyは、私を含めて3人でお店をやっています。他の二人は、土屋誠、村上エドワード布之です。

まこと(土屋誠さん)は、小学校からの友人で、自転車で、北海道の宗谷岬から日本最南端の波照間島まで日本縦断も一緒に行った仲です。エディー(村上エドワード布之さん)は、前の会社の同僚ですね。

MacKenDyの名前の由来は、3人の名前の頭文字から取りました。まこと、けん、エディーを繋げると、「マッケンディー」になります。

まこととエディーがお店の担当しており、私は、ビール醸造と経理・事務関係を担当しています。

MacKenDyはスタッフの名前の頭文字が由来です

MacKenDyはスタッフの名前の頭文字が由来です

他では造っていないものを造りたい

新しいクラフトビールにチャレンジ

お客様が、ビールを飲んで「美味しい」と言ってくださることは、とても嬉しいことですね。新しいクラフトビールには、どんどんチャレンジしていきたいなと思っています。まだ造ったことがないビールでも、勉強しながら造っていきたいと思っています。

辻堂でクラフトビールが盛り上がってほしい

辻堂にクラフトビール屋さんが増えていってほしいなと思っています。辻堂がクラフトビールで盛り上がってくれたら、楽しいですよね。

将来的には、クラフトビールの外販やイベント出展をしていきたいと思っています。今は、ほとんどお店の中で販売する分しか賄うことができないので、もっと力をつけて多くの方々に飲んでほしいと思います。そのためにも、長くお店を続けていきたいなと思っています。

休日はスノーボードやサーフィン

休みの日は、スノーボード、スケートボード、サーフィンなどをしています。スノーボードは、5カ月間雪山に住んで、滑っていたこともあり、本気でやっていたこともありました。サーフィンは、茅ケ崎市に住み始めてからやるようになりました。

その他には、飲みに行くことが多いですね。芋焼酎が好きで飲んでいて、辻堂にある「ノンジョルカ」というお店によく行っています。宮崎県出身のオーナーがお店をやっていて、焼き鳥や家庭料理を楽しむことができます。

飲んでほしいビールは、ペールエール、IPA、ギャグビール

私はペールエールが飲みやすくて好きです。造る時も、とんがりすぎないバランスの良いペールエールを造っています。MacKenDyでクラフトビールを飲むなら、ペールエール、IPA、ギャグビールを飲んでほしいです。

左:クアーズレフト/右:ライム&ソルトver.3

左:クアーズレフト/右:ライム&ソルトver.3

お客様の考案レシピのビールが造れます!

来店するお客様に楽しんでもらえるように、任意なのですが、MacKenDyでクラフトビールを飲んだ量を表にしています。月の優勝者には、優勝者の意向を汲んだビールを造ります。

例えばその方が苺のビールが飲みたいと言ったら、醸造しているビールをベースに20Lの苺のビールを造ります。名前も優勝者が付けます。さらに、年間の優勝者には、1から要望を聞いて、レシピを作ります。220Lのビールを造り、年末お客様と一緒に楽しみたいと思っています。

MacKenDyの店内に掲載された「飲酒成績表」

MacKenDyの店内に掲載された「飲酒成績表」

優勝の目安は、月に合計で25Lのオーダーだそうです。(皆様、無理なさらないでくださいね。/ビアパレット編集部)

【野原健之介さんプロフィール】

大学を卒業後、化粧品メーカーで営業として5年働く。退職後、スノーボードをやるため3か月間山で暮らす。27歳の時に自転車での日本縦断。その後スノーボードショップのバイヤーとして働く。

その時に、「ジャパン・ビア・タイムズ」に出会い、ビールの世界に入る。3年間某クラフトビールメーカーで醸造を担当し、退職。2018 年7月に辻堂で「クラフトビールと窯焼きピザ MacKenDy」をオープン。

<取材協力>クラフトビールと窯焼きピザ MacKenDy

MacKenDyの外からでも醸造所が見られます

MacKenDyの外からでも醸造所が見られます

MacKenDyの店内 カウンター席

MacKenDyの店内 カウンター席

お店で造っているクラフトビールと本格ピザを味わって!

JR 辻堂駅から徒歩4分。お店の右奥で造っているクラフトビールを含めて10種類のクラフトビールを楽しむことができます。石窯で焼いている熱々本格ピザも一緒に味わうことができます。

店舗概要

・TEL:0467-84-7407
・所在地:〒253-0021 神奈川県茅ケ崎市浜竹2-1-9 1F
・アクセス:JR東海道本線 辻堂駅西口 徒歩4分
・営業時間:
  月~木:18:00~翌2:00
  金:18:00~翌5:00
  土:
   ランチ 11:30~15:00
   ディナー 18:00~翌5:00
  日:
   ランチ 11:30~15:00
   ディナー18:00~23:00
・定休日:なし

・インスタグラム:https://www.instagram.com/mackendybrewery/
・ブログ:https://ameblo.jp/mackendy
・Facebook:https://www.facebook.com/MacKenDybrewery/

※本記事は「ビアパレット」で掲載していた記事を再編集しています。記事内の情報や商品の価格は取材当時の情報ですので、ご了承ください。

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