【ビールde バトンリレー】Tokyo Aleworks Taproom(板橋)店長 五月女裕貴さん
2021年の3月に終了したビール専門の姉妹サイト「ビアパレット」の好評連載記事をたのしいお酒.jpで紹介します。今回は、STYLE BREW WORKS植松さんからご紹介頂いたTokyo Aleworks Taproom Itabashi 店長 五月女さんを取材しました。取材日:2020年3月
- 更新日:
目次
ビールを愛する、Tokyo Aleworks Taproom Itabashi 五月女さん
ビールを愛する、Tokyo Aleworks Taproom Itabashi 店長 五月女さん
「これが本当にビールなのか」とびっくりした
高校卒業後、専門学校に通っている時に、カラオケ店でアルバイトを始めました。カラオケ店の1階には、アイリッシュパブが併設されており、初めてお酒と関わるようになりました。お酒を飲む家庭ではなかったので、お酒はもちろん、ビールに関する知識も全くありませんでした。
ビールのイメージと言えば、黄金色で、炭酸がしゅわっとしていているという印象でした。アイリッシュパブでギネスビールを初めて見た時に、「これはほんとにビールなんですか」と聞いたくらいでした。
ビールにも様々な種類があると知った瞬間で、そこからビールについてもっと知りたくなり、ビールを勉強し始めました。
IPAにハマるきかっけとなった「インドの青鬼」
アイリッシュパブでビールを知ってから、世界のビール、特にチェコやベルギーのビールに興味を持ち始めました。
成人になった時に、様々なビールを飲んで行く中で、スーパーに置いてあったヤッホーブルーイングの「インドの青鬼」を初めて飲みました。
最初は、苦くて飲み切ることができませんでした。しかし2ヶ月ほど経過すると、もう一回飲んでみたいなと思うようになり、飲んでいくうちにハマっていきました。
「インドの青鬼」をきっかけにIPAにハマっていき、「ショッキングなビール」に心を動かされていきました。
第二次ブームは苦くないビールも
IPAにはまりながらも、ブリティッシュ系のモルトがふんだんに使われている、あまり苦くないビールも好きになりました。
映画やドラマでよく見る、ビールを片手に新聞を読んでいるような、まったりとした空間でビールを楽しむのが好きになりました。
作り手の想いをそのまま伝えたい
ロゴには、板橋・東京・羽田空港の街並みが描かれており、板橋から世界に飛び立つ意味が込められています。
「Tokyo Aleworks」のディテールとして、造り手の想いや完成された味を高品質でお客様に提供するというのが、大前提だと思っています。そのため、酸化の兆候がみえたり、少しでもよくないフレーバーを感じたら、お客様に提供する事はしません。
Tokyo Aleworks Taproom Itabashiで味わえるすべてが自社で造ったビールです。
お店では、22タップ繋げることができますが、そのすべてが「Tokyo Aleworks」で造られたビール類です。
そのうちの1つか2つは樽出しハイボールを提供しています。よく大手メーカーの樽出しハイボールというのはありますが、当店では、シングルモルトウイスキー等のハイボールを樽に自家詰めして販売しているので、とても珍しいと思います。
ビールばっかりを飲み続けるのではなく、ハイボールを1回挟んでまたビールを楽しむお客さんも多いです。
お客様には、直感で楽しんでほしい
お店に来店されるお客様に対して気を付けていることは、ビールの味を語りすぎないようにすることです。
クラフトビールは、造り手のこだわりがたくさん詰まったビールです。しかし、クラフトビールを初めて飲む人達にとって、こだわりが高い壁になってしまうのは嫌ですね。
もちろん、お客様の中には、ビールについて聞いてくださる方もいますが、できるだけ簡潔にお話しするようにしています。
お客様が直感で選んで、一言目に「美味しい!」と思わず言ってしまう究極のビールを提供していきたいです。
私は、クラフトビールでも気取って飲む飲み物ではないと思っているので、たわいもない会話をしながら楽しんでもらいたいなと思っています。
基本的なビールを美味しく
「Tokyo Aleworks」のブランドコンセプトは、「BACK TO BASICS」です。様々なビアスタイルが誕生している中で、昔からのビアスタイルのビールをちゃんと美味しく作る事をコンセプトとして掲げています。
ビアギークじゃなくても、誰が飲んでもおいしいビールを提供していきたいなと思っています。
店内には「Tokyo Aleworks」のブランドコンセプト「BACK TO BASICS」の文字
東京を代表するようなお店に
「Tokyo Aleworks」の名前にあるように、東京を代表できるようなブルワリーとパブになりたいと思っています。パブとして、ビールを高品質で提供し、お客様に気持ちよく過ごしていただきたいなと思っています。
将来的には、海外にお店を出店したり、「Tokyo Aleworks」のビールを輸出していきたいなと思っています。
そのためにも、今ご来店いただいているお客様が楽しんでいただける環境というのは、いち早く作っていかなければいけないなと思っています。
コミュニケーションを大事にしていきたい
私がお店に立つ時に大切にしている事は、お客様とのコミュニケーションです。ただコミュニケーションをするのではなく、人と人とを繋ぐコミュニケーションができるように心掛けています。
店舗の運営では、店長として、スタッフと一緒にどのようにお店を回していけばいいのかは、とても悩みました。自分の考えを伝えていく兼ね合いというのは、難しいなと思っています。
悩むこともありますが、店長として一つのお店を任せてもらってる事が嬉しいですね。自分のやりたい事に近づいているので、やりがいはすごくあります。
22タップすべてが自社で造っており、日本ではあまり見られないビール類を提供しています。
お客様が家でも楽しめる環境を作りたい
学生の頃から、サービス業を仕事にしたいと思っていました。ビールを好きになってからは、ビールと関わる仕事がしたいと思い、当時ハマっていたIPAを多く取り扱っているデビルクラフトに入社しました。
その後、IT企業に転職しました。ITの世界で学んだことを活かして、POSシステムを利用してお客様が楽しんでいただける環境を作っていきたいなと準備を進めています。
自分がお店にいなくても、お客様が楽しんでくれる環境をや家にいてもサービスできる環境にもしたいなと思っています。
巡り合わせで「Tokyo Aleworks」に入社
飲食店に転職しようと考えていた時に、デビルクラフトで一緒に働いていた「Tokyo Aleworks」総合マネージャーと、道でばったりすれ違い話をしました。その時に「Tokyo Aleworks」のブランドを立ち上げるという話を、タイミングよく聞くことがでました。
総合マネージャーと道ですれ違う事がなければ、「Tyoko Aleworks」に入ることはなかったと思っています。運命を感じましたね。
デビルクラフトでお世話になったお客さんが、Taproom周年のイベントに来てくださったのは、とても嬉しい事でした。そこのお店にいなくても、自分に会い来てくれた事が非常に嬉しいです。
「Japan Great Beer Awards2020」で賞を取りました
オススメは「Japan Great Beer Awards2020」で賞を取ったビールです。ぜひ、お店に来て飲んでほしいですね。
受賞で「自分達のビールが本当においしい」と自信が持てた
「Japan Great Beer Awards2020」で賞を取ったビールのうち、「ESB」や「The Irish Red」は、私が好きなイングリッシュ系やアイリッシュ系のモルティーなビールになっています。
「Junior’s Cream Ale」は、クリーミーラガーといって、日本だとあまり他では造っていないビールだと思っています。
他の審査会だと、個人の舌に頼り切っていることもありますが、「Japan Great Beer Awards2020」は、ビールの教科書通りに作られているかが、審査基準となっています。
「Tokyo Aleworks」のコンセプト「BACK TO BASICS」にあっているので、自分達のビールが本当においしいと自信が持てた瞬間ですね。
個人的なオススメは、アメリカのVictoryの「ホップデビル」というビールが好きです。デビルクラフトに入って初めてテイスティングをしたビールなので、思い出深いビールでもあります。
木の樹脂感のような、まったりとしたボディーで、じわっとくる苦みのビールだったので、自分にあったビールだなと思っています。
フードメニューも豊富!
看板メニューは、チキンウイングスです。手羽のフライにソースを絡めて食べる料理ですが、特徴的なのは、ウイスキーを最後の仕上げにかける事です。ウイスキーとソースの香りで旨味をコーティングしてくれる絶品です。
人気のチキンウイングス
他にも、ピザポットパイがあり、パイのような形をしたシカゴピザです。器にチーズと具材を詰め込んで、ピザ生地を上からひっくり返して、焼くというものです。お客様にご提供するときに、チーズが伸びているのでとても映えるので、皆さんと一緒に食べてほしいです。
二号店のオープンが決定!
有楽町駅付近に新しくお店がオープンすることが決まったので、ぜひそちらのお店にも来てほしいなと思っています!(2020年8月オープン)
休日の過ごし方は?
もともとインドア派なので、家でゲームやYouTubeを見たりする事が多いです。
他には、ロードバイクが好きで、実際に乗ったり観戦したりしています。休日は平日の休みが多いので、河原を走ると人も少なくて、とても気持ちがいいです。
五月女裕貴さんプロフィール
栃木県出身。東京の専門学校に進学中にアイリッシュパブが併設されたカラオケ店でアルバイト始め、ビールに興味を持つ。卒業後は、神田のDevilCraft株式会社に入社。
その後IT企業に転職するが、Tokyo Aleworks が TAPROOM を立ち上げると聞き、Tokyo Aleworksに入社し、店長として現在に至る。
《撮影協力》Tokyo Aleworks ITABASHI TAPROOM
テラス席で楽しむ事もできます
店内には実際に遊べるピンボールマシンも
店舗概要
・TEL:03-3961-1196
・所在地:〒173-0004 東京都板橋区板橋1-8-4 板橋Cask Village 1F
・アクセス:下板橋駅 徒歩5分
・営業時間:
火〜金ランチ:11:30〜14:30
火〜金ディナー:17:30〜23:00
土:11:30〜23:00
日・祝:11:30〜22:00
・公式HP:https://tokyoaleworks.com/
・公式Facebook:https://www.facebook.com/TokyoAleworks
・公式instagram:https://www.instagram.com/tokyoaleworks/
※本記事は「ビアパレット」で掲載していた記事を再編集しています。記事内の情報や商品の価格、営業時間などは取材当時の情報ですので、ご了承ください。