「ドメーヌ」はどんなワイン生産者? 「シャトー」や「ネゴシアン」とどう違う?

「ドメーヌ」はどんなワイン生産者? 「シャトー」や「ネゴシアン」とどう違う?
出典 : Massimo Santi / Shutterstock.com

「ドメーヌ」はワインの生産者を指す言葉ですが、「シャトー」や「ネゴシアン」との違いはよく知らない人もいるのではないでしょうか。ここでは、ドメーヌとシャトー、ネゴシアンの違いや、それぞれの特徴とともに、世界的に知られるドメーヌについて紹介します。

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ドメーヌとシャトーの違い

ドメーヌとシャトーの違い

Massimo Santi/ Shutterstock.com

「ドメーヌ」はブルゴーニュ、「シャトー」はボルドーのワイン生産者

「ドメーヌ」と「シャトー」はいずれもブドウ畑を所有し、ブドウの栽培から醸造、瓶詰めまでを一貫して行うワイン生産者です。「ドメーヌ」はブルゴーニュ、「シャトー」はボルドーのワイン生産者に対して用いられます。

フランス語で「ドメーヌ」は、「所有地」や「区画」という意味です。「ドメーヌ」は家族経営で小規模なところが多く、生産量が少ないうえ、その畑や造り手によって品質や評価にも大きな差があるため、ワインによってはかなり高額で取り引きされるものもあります。

一方、「シャトー」もフランス語で、「城」や「宮殿」という意味を持ちます。言葉のイメージ通り、シャトーは広大な敷地にお城のような醸造所を構え、大規模なワイン造りを行うところが多いという特徴があります。

「ドメーヌ」と「シャトー」はブドウ畑の所有の仕方も異なる

ブルゴーニュの「ドメーヌ」とボルドーの「シャトー」では、ブドウ畑の所有の仕方にも違いがあります。

ボルドーではひとつの畑をひとつの「シャトー」が所有するのに対し、ブルゴーニュではひとつの畑を複数の「ドメーヌ」が分割して所有するのが一般的です。

ブルゴーニュでは、大きな畑の場合、100近い「ドメーヌ」が分割所有していることもあります。それぞれが自分の所有する領域でワイン造りを行っているため、同じ畑の名を冠するワインであっても、「ドメーヌ」の数だけ異なる味わいのワインが存在することになります。

なお、ブルゴーニュでもひとつの畑をひとつの「ドメーヌ」が単独所有している場合もあり、そのような畑は「モノポール」と呼ばれます。

ドメーヌとネゴシアンの違い

ドメーヌとネゴシアンの違い

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「ネゴシアン」はブドウ畑を所有しないワイン生産者

「ネゴシアン」はフランス語で、「交渉人」や「卸売業者」という意味です。ワインにおけるネゴシアンとは自社でブドウ畑を所有せず、ブドウや果汁、ワインなどを買いつけて熟成や瓶詰め、一部は醸造を行い、自社製品として出荷する生産者を指します。

多くの「ネゴシアン」は大規模な生産ラインを所有する大手企業で、量産が可能な体制が整っています。

ブドウ栽培からこだわりのワイン造りを行う「ドメーヌ」のワインの方が個性的で品質がよいという見方もありますが、「ネゴシアン」ならではの長所も見逃せません。

複数の農家からブドウやワインを仕入れる「ネゴシアン」は、安定した品質を保ちやすいといえます。また、原料選びやブレンドなどにおいて優れた見識や技術を持つ「ネゴシアン」も多く存在します。

ドメーヌとネゴシアンを兼ねる生産者も

「ドメーヌ」とネゴシアンはそれぞれのやり方でワイン造りを行っていますが、なかには「ドメーヌ」と「ネゴシアン」両方の顔を持つワイン生産者もいます。

たとえば、ブルゴーニュで活躍する日本人醸造家、仲田晃司氏による「ルー・デュモン」は、「ネゴシアン」としてワイン造りをスタートし、のちに自社畑を所有する「ドメーヌ」としての活動も開始しました。

ほかに、「ドメーヌ・ルロワ」や「フェヴレ」、「ルイ・ジャド」「オリヴェイ・ルフレーヴ」「ルイ・ラトゥール」なども、「ドメーヌ」と「ネゴシアン」の顔を持つ生産者として知られています。

個性豊かなワインを生み出す「ドメーヌ」

個性豊かなワインを生み出す「ドメーヌ」

Andy Dean Photography/ Shutterstock.com

世界的に知られる「ドメーヌ」

ブルゴーニュには3,900(2016年時点)におよぶ「ドメーヌ」がありますが、ここでは、世界的に知られる「ドメーヌ」を3つ紹介します。

【ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(D.R.C)】

ブルゴーニュで最高峰のワインである「ロマネ・コンティ」は、一本100万円を超える価格で取り引きされ、世界でもっとも高額なワインのひとつといわれています。ワイン愛好家でなくとも、その名を聞いたことがある人は多いでしょう。

「ロマネ・コンティ」は、その偉大なワインを生み出すブルゴーニュの特級畑(グラン・クリュ)の名前でもあります。この畑を「モノポール」として単独で所有しているのが、生産者の「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」です。

「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」は1942年から現在まで、ブルゴーニュの名門ド・ヴィレーヌ家とルロワ家による共同経営体制が続いています。素晴らしいテロワールに加え生産者の妥協のないこだわりが、唯一無二の味わいをつないできたといえるでしょう。

【ドメーヌ・ルロワ】

1868年に「ネゴシアン」としてワイン造りをスタートしたルロワ社は、ブルゴーニュでも別格とされる存在です。

自社畑のブドウでワイン造りを行う「ドメーヌ・ルロワ」は、現在のオーナーであるラルー・ビーズ・ルロワ氏(マダム・ルロワ)によって1988年に設立されました。

マダム・ルロワは、かつて「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」の共同経営者でもありました。類まれなテイスティング能力で知られ、現在も「ドメーヌ・ルロワ」とネゴシアン「メゾン・ルロワ」において、「ロマネ・コンティ」と肩を並べる高品質のワインを造り続けています。

【ドメーヌ・ルフレーヴ】

世界最高峰の白ワインの産地といわれるピュリニー・モンラッシェの名門「ドメーヌ・ルフレーヴ」も、世界が認める最高峰のドメーヌです。

「ドメーヌ・ルフレーヴ」は1717年に設立され、現在ではピュリニー・モンラッシェに約25ヘクタールものブドウ畑を所有する大規模なドメーヌとなっています。

すべての畑で有機農法の一種であるビオディナミ農法(バイオダイナミック農法)を実践していて、テロワールを重視した気品ある味わいが魅力です。

ドメーヌは日本にもある

ドメーヌはもともとブルゴーニュのワイン生産者を指す言葉ですが、日本にもブドウの栽培から醸造、瓶詰めまでのワイン造りを一貫して行うドメーヌが存在します。

たとえば、ピノ・ノワールに特化したワイン造りを行う北海道の「Domaine Takahiko(ドメーヌ タカヒコ)」や、重力を利用した醸造方法「グラビティ・フロー・システム」を国内で初めて採用した山梨県の「Domaine Mie Ikeno(ドメーヌ ミエ・イケノ)」などです。

ワイン造りが盛んな北海道や山梨県、長野県、山形県を中心に、個性豊かなドメーヌが独自のワイン造りを行っています。

多くのドメーヌでは、生産者である醸造家が、土地造りやブドウ栽培、醸造、瓶詰めまでの工程に深く関わり、ワイン造りを行っています。ドメーヌによるワインを飲む際は、その特徴やこだわりを知っておくと、より深くたのしむことができそうですね。

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