日本酒をロックでたのしむ新たなスタイルに注目!

日本酒をロックでたのしむ新たなスタイルに注目!
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日本酒をロックで飲んだことはありますか? アルコール度数が高めの日本酒をさっぱり爽快に飲めることから、新たな飲み方として注目されています。近年はロック用の日本酒も登場し、ファンも増加中! 今回は、そんな日本酒ロックのたのしみ方を紹介します。

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日本酒はロックで飲んでもおいしい

日本酒はロックで飲んでもおいしい

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日本酒ってロックで飲んでもいいの?

日本酒をロックで飲むというと、「せっかくの味わいを薄めてしまいそう」と、イメージする人も多いのではないでしょうか。一般的に日本酒はストレートで飲むもので、燗をつけたり冷やしたりと温度を変えることはあっても、氷を入れて飲むことは少ないもの。しかし、奈良時代に完成した歴史書「日本書紀」には、酒に天然氷を入れていたとする記述が残っています。日本酒のロックは、じつは古来の飲み方でもあるのです。

日本酒をロックにすると、さっぱりと飲みやすくなる

日本酒のロックは、立ち上る香りと、移ろいゆく味わいの変化をゆっくりたのしめる飲み方です。お酒が氷で冷やされて、爽快なのどごしとまろやかな味わいもたのしめます。すっきりとした飲み口でさらりと飲めるので、とくに夏場などにはピッタリ。また、氷が溶けてゆるやかにアルコール度数が下がっていくので、お酒にあまり強くない人でも飲みやすくなります。

日本酒をロックでおいしく飲むコツ

ロックの日本酒をおいしく飲むためのポイントは、大きめの氷を使うこと。コンビニなどで購入できる市販の氷は、純度が高くて溶けにくいので、時間をかけてゆっくりと日本酒になじんでいきます。

日本酒は前もってよく冷やしておくのがポイントです。必要以上に氷が溶けて、日本酒を薄めてしまうことを防げます。また、グラスに注ぐ量は、氷が溶けないうちに飲みきれるくらいの量がオススメです。

ロックに向くのはこんな日本酒

ロックに向くのはこんな日本酒

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ロックにオススメの日本酒:原酒

日本酒をロックで飲むなら、まずは原酒から試してみましょう。

原酒は加水せずに出荷されるお酒なので、お酒本来の風味をたのしめるのが魅力です。ただ、アルコール度数が調整されていないため、一般的な日本酒がアルコール度数15度程度なのに対し、原酒は18度前後と高め。

風味も強めで、銘柄によってはやや飲みにくいと感じることもあるため、ロックにするのもオススメです。アルコール度数が下がり、香りや味わいがまろやかになって飲みやすくなります。

ロックにオススメの日本酒:生酒

日本酒をロックでたのしむなら、「生酒」もよいでしょう。生酒は、火入れ作業を1度も行わずに出荷されるお酒で、品質が変わりやすい反面、できたてのフレッシュさとみずみずしい果実のような味わいをたのしめるのが魅力です。

生酒をロックで飲むと、フルーティーさが際立ち、爽やかな香りと味わいを堪能できます。

生酒は鮮度が命なので、開栓したらなるべく早く飲みきるのがセオリー。生酒の爽快さが活きる冷酒で飲むだけでなく、ロックで変化をつけてフレッシュなうちに飲みきりましょう。

ロックにオススメの日本酒:にごり酒

「にごり酒」もロックで飲みたい日本酒のひとつです。にごり酒は白濁したお酒で、にごり酒特有のシュワシュワとした発泡感、米由来の甘味と芳醇な香り、どっしりと濃厚な口当たりが特徴です。

にごり酒をロックで飲むと、爽やかな飲み口になって、まるでサイダーのような大人の味わいをたのしむことができます。暑い季節にグイッと飲みたくなる飲み方です。

原酒、生酒、にごり酒ともに、あらかじめしっかり冷やしておくことがポイントです。

蔵元も推奨!ロックにピッタリの日本酒銘柄

蔵元も推奨!ロックにピッタリの日本酒銘柄

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日本酒ロックを広める動きに多くの蔵元が賛同

日本酒のおいしさを改めて消費者に知ってもらおうと、2011年に京阪神の灘・伏見・伊丹の老舗酒造会社11社によって、「日本酒がうまい!」推進委員会が発足されました。委員会がいち早く力を入れたのが「日本酒ロック」推進キャンペーンです。

2020年7月現在は、白鶴、日本盛、松竹梅、白鹿、大関、月桂冠、菊正宗、黄桜の8社で活動していて、以下のような各蔵自慢のロックに適した銘柄や、日本酒ロックにライムを加えた飲み方、相性のよいおつまみなどの情報を発信しています。

<日本酒ロックにオススメの商品>
◇特撰 白鶴 特別純米酒 山田錦(白鶴)
◇純米大吟醸生酒(日本盛)
◇特撰松竹梅 純米大吟醸(松竹梅)
◇黒松白鹿 純米吟醸 夏の贅沢(白鹿)
◇上撰 辛丹波 生貯蔵(大関)
◇大吟醸 生詰(月桂冠)
◇超特選 生酛 大吟醸(菊正宗)
◇特別純米 生酛山廃 山田錦(黄桜)

日本酒ロック推進キャンペーン

ロックのための日本酒も人気

「日本酒がうまい!」推進委員会が推奨する日本酒以外にも、ロックで飲むことを薦める日本酒や、ロック向けの日本酒が登場しています。ロック用の日本酒は夏季限定のものが多いですが、シーズン中にぜひ味わってみてください。

【清泉川(きよいずみがわ) 純米大吟原酒 天下蒼世(てんかそうせい)】

山形県酒田市のオードヴィ庄内が醸す、純米大吟醸の原酒。深いコクのある旨口のお酒で、旨味のある余韻があとに続きます。ロックで飲むことを推奨している銘柄です。このほか、夏季限定の「清泉川 純米吟醸 辛からロック」という、ロック向けの商品もあります。

製造元:株式会社オードヴィ庄内
公式サイトはこちら

【玉川 純米吟醸 Ice Breaker(アイスブレーカー)】

天保13年(1842年)創業の京都府京丹後市の老舗蔵、木下酒造が醸す無ろ過生原酒。「とにかくロックでうまい」を謳うお酒で、氷の溶け具合によってエンドレスに味わいの変化をたのしめます。ペンギンのラベルも人気です。5~8月の季節限定酒。

製造元:木下酒造有限会社
公式サイトはこちら

【朝日山 辛口ハード】

新潟県長岡市の朝日酒造が醸す辛口の日本酒。普通酒ながら飲みごたえのあるお酒で、透明感のある穏やかな香りと、すっきりとしたのどごしをたのしめます。強い辛口の味わいは、ロックによく合います。8月~2月の季節限定販売。

製造元:朝日酒造株式会社
公式サイトはこちら

【ふなぐち菊水一番しぼり】

気軽にロックの日本酒をたのしむなら、新潟県新発田(しばた)市の菊水酒造が醸す、「ふなぐち菊水一番しぼり」もオススメ。日本で初めて生原酒を缶入りにした商品で、1973年の発売以来、多くの人に愛されています。本格的な味わいながらコンビニでも購入できる手軽さも魅力。フレッシュで果実のような香りと、コクのある深い旨味が織りなす豊かな味わいは、ロックにも向いています。

製造元:菊水酒造
公式サイトはこちら

日本酒のロックは、さらっと飲めて料理との相性もよいので、通年でたのしめます。蔵元やメーカーが「ロックで飲むのがオススメ」と推奨している銘柄はもちろん、さまざまな日本酒をロックでもたのしんでみてください。

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