フルボディのワインの魅力を味わい尽くす!

フルボディのワインの魅力を味わい尽くす!
出典 : Rostislav_Sedlacek /Shutterstock.com

「フルボディのワイン」と聞いて、どんなワインを想像しますか?フルボディのワインとは、果実味・渋味が強いブドウが使われたり、長期熟成されたりした、味に重厚感があるワインのこと。ここでは、そんなフルボディのワインの魅力を紹介します。

  • 更新日:

「フルボディのワイン」とはどんなワインのこと?

「フルボディのワイン」とはどんなワインのこと?

S_Phot /Shutterstock.com

フルボディの「ボディ」とは、ワインの深みを表現したもの

「ボディ」とは、直訳すれば「身体」「肉体」「胴体」などを意味しますが、ワインを表現する際に使われる場合は、香りや味わいなどの「強さ」や「深さ」、「複雑さ」を意味します。
一般的には赤ワインに用いられる表現で、深みのある順に「フルボディ」「ミディアムボディ」「ライトボディ」と表現されます。
元来、ワインの味わいは「男性的な」「女性的な」など性別による表現が用いられていましたが、ワインの味わいの複雑さを表すのに適していて、利便性のよいことから、次第に「ボディ」という表現が広がってきたそうです。

フルボディとミディアムボディ、ライトボディの違いを知ろう

「フルボディのワイン」とは、ごく簡単に言えば、香りや味わいが濃厚なワインのこと。ワイン自体も深く濃い色合いです。
タンニンがたっぷり含まれた黒ブドウで造られたワインを指すことが多く、渋味も強め。また、樽やステンレスなどで長期熟成されたものが多く、芳醇な香りと重厚感のある味わいがたのしめます。
これに対し、「ライトボディのワイン」は、色合いもやや透明感があり、香りもさわやかです。渋味が少なく、色味と同様に口当たりも軽いので、ワイン初心者にも飲みやすいワインと言えます。
「ミディアムボディのワイン」は、そう呼ばれる通り、フルボディとライトボディの中間的な味わいです。

フルボディのワインはアルコール度数も高め

一般的に、ワインの濃度はアルコール度数に比例する場合が多いと言われています。見た目にも色味の濃いほうが、薄いものよりアルコール度数が高めと予測できます。
また、フルボディのワインはライトボディのワインよりもアルコール度数が高いため、ワイン初心者にはライトボディのワインのほうが飲みやすく、好まれる傾向があります。

フルボディのワインの魅力を知ろう!

フルボディのワインの魅力を知ろう!

patrickds / Shutterstock.com

フルボディのワインが愛好家に支持される理由

フルボディのワインは、ワイン愛好家に好まれる傾向がありますが、その理由はどこにあるのでしょうか?
「フルボディ」と表現される、濃厚でふくよかな味わいが魅力なのはもちろんですが、それだけではないでしょう。デキャンタージュしたり、スワリング(グラスを回す)したり、あるいは熟成させたりすることで生じる味わいの変化は、ワインの醍醐味のひとつ。
フルボディのワインは、そうした変化がとくに大きいものが多いため、ワイン通を喜ばせてくれるようです。

フルボディのワインはポリフェノールたっぷり!

「フルボディ」と表現される赤ワインには、渋味が豊富で果実味の強い黒ブドウを使い、果皮や種を取り除かずに造られたワインです。ワインの渋味成分であるタンニンは、おもに種や皮に含まれ、とくに皮の色が濃いブドウほどタンニンが豊富です。
タンニンとは、植物に含まれるポリフェノールの一種で、近年、その健康への効果が注目されています。果皮や種ごと造られるフルボディの赤ワインには、ポリフェノールがたっぷりと含まれていて、それもまた魅力と感じる人がいるようです。

「フルボディ」とされるワインの産地と品種

「フルボディ」とされるワインの産地と品種

Teri Virbickis / Shutterstock.com

フルボディのワインが造られるのはどんな地域?

フルボディのワインを造るためには、しっかりと完熟したブドウが必要です。そんなブドウの栽培に適した地域の条件は、日照時間が長く、温暖で降雨量が少ないこと。フルボディのワインの産地として知られる地域のほとんどは、これらの条件に見合った気候風土を備えています。

フルボディのワインの代表的な産地

フルボディのワインの産地として知られているのは、紀元前からワインを造っている伝統国、いわゆる“旧世界”では、フランスのボルドー地方やコート・デュ・ローヌ地方、ロワール地方など。いずれも日照時間が長く、温暖な傾向の地域です。
また、“新世界(ニューワールド)”と呼ばれるアメリカ、チリ、オーストラリアなどで、フルボディのワインが豊富なのも、こうした条件を備えた土地が多いからです。
逆に、ドイツなど高緯度で日照時間が短く、寒冷な地域では、フルボディのワインはあまり見られません。

フルボディのワインに用いられる代表的なブドウ品種

フルボディのワインによく使われるブドウ品種の代表格が、「カベルネ・ソーヴィニヨン」という高級品種です。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、カシスやブルーベリーのような強い芳醇な香りと、しっかりとした果実味が魅力で、タンニンをたっぷり含んだ黒ブドウです。その産地としてはフランスのボルドー地方が有名ですが、近年では世界中で栽培されています。

フルボディのワインは他にも多様なブドウ品種が

カベルネ・ソーヴィニヨンと並んで、フルボディのワインの多くに用いられるブドウに「シラー」と「メルロー」があります。
シラーは、フランスのコート・デュ・ローヌ地方を中心に栽培される品種で、ワイルドでスパイシーな味わいが特徴。熟成させると、カラメルのような香りと、甘くエレガントな味わいが際立ちます。
メルローはボルドー地方をはじめ、世界中で広く栽培されている品種で、プラムやブラックチェリーのような香りと、酸味の少ない穏やかな味わいが特徴です。
これらの他にも、「カルメネール」「マルベック」などさまざまな品種のブドウがあり、いくつかの品種をブレンドして造られるワインも多くあります。

フルボディのワインは赤ワインだけでなく白ワインも!

フルボディのワインは赤ワインだけでなく白ワインも!

5PH / Shutterstock.com

「ボディ」は赤ワインだけに使われる表現ではない

ワインの味わいを表現する「ボディ」という言葉は、ワインの世界では比較的、近年になって登場したものです。
それまで用いられてきた「甘い/辛い」「男性的/女性的」といった表現に比べて、香りや味の深さ、さらには奥深さ、繊細さといった、複雑な魅力を表現できることから、次第に定着していったと考えられます。
もともとは赤ワインに使われていましたが、その便利さから、白ワインにも用いられるようになり、最近ではビールや日本酒の表現にも使われます。

フルボディの白ワインとはどんな味わい?

一般的に、白ワインは「辛口」か「甘口」などと表現されることが多いですが、「ボディ」を用いることで、より複雑な味わいを表現できると言えます。
たとえば、芳醇な香りを持ち、しっかりとした果実味のある白ワインは「フルボディの白ワイン」、軽いさわやかな香りで、さっぱりした口当たりの白ワインは「ライトボディの白ワイン」と形容できます。
白ワインのボディは、赤ワインと同様に、色合いや色の濃さでも推測できます。たとえば、濃い黄色がかった色であればフルボディ、淡い緑色がかった色ならライトボディというわけです。
これは、原料となった白ブドウの品種や熟し具合、熟成方法などによってワインの外観が異なるからです。

フルボディのワインをたのしむポイント

フルボディのワインをたのしむポイント

Evgeny Karandaev/Shutterstock.com

フルボディのワインをデキャンタージュすると?

フルボディのワインは、そのままでも、もちろんおいしくいただけますが、デキャンタージュすることで味わいの劇的な変化がたのしめることが多いです。
デキャンタージュとは、一般的には、「デキャンタ」と呼ばれる専用の容器に、ボトルからワインを移し替えること。その際に、ワインをしっかり空気に触れさせることで、渋味を和らげ、香りや味に変化をもたらします。また、ワインボトルの底にある澱(おり)を取り除くことで、ワインの雑味を取り除き、舌触りをよくする効果もあります。
フルボディのワインほど、こうした変化がはっきりとたのしめるので、ぜひ、試してみてください。

フルボディのワインをたのしむマリアージュ

フルボディのワインをたのしむ際は、マリアージュも意識したいものです。マリアージュとは、一般的には、ワインと料理の組み合わせ(ペアリング)のこと。
マリアージュの基本は、ワインと料理の色を合わせる、産地を合わせる、などです。たとえば、赤ワインなら牛肉やラム肉料理など濃い色合いの食材や味付けの料理、白ワインなら白身魚や鶏肉など淡い色の食材や、あっさり系の味わいの料理が好相性と言われます。また、フランス産のワインなら同じくフランス産のチーズやチョコレートなどが好相性というわけです。
フルボディの赤ワインと相性バツグンと言われるのが、ステーキやハンバーグなどの濃厚な肉料理。豊富なタンニンが、お肉をよりおいしくさせ、お肉がワインをさらにおいしくしてくれます。

フルボディのワインの魅力は、香りや味わいの豊醇さと、デキャンタージュやマリアージュによる味わいの変化の大きさなど、ひとことでは語り尽くせません。ワインには多くの種類がありますが、その奥深さを理解するためにも、ぜひ、じょうずにフルボディのワインを味わってみてもらいたいものです。

おすすめ情報

関連情報

ワインの基礎知識