「ポートエレン」は、一度は味わってみたい幻のウイスキー

「ポートエレン」は、一度は味わってみたい幻のウイスキー
出典 : Dmitrijs Kaminskis / Shutterstock.com

「ポートエレン」は、その造り手であるアイラ島のポートエレン蒸溜所が1983年に閉鎖されたことから“幻のウイスキー”とも呼ばれています。保存されていた原酒をもとに、いくつかの会社から商品がリリースされていますが、その数は限られているため、とても高価なボトルもあります。

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「ポートエレン」はなぜ“幻のウイスキー”と呼ばれるのか?

「ポートエレン」はなぜ“幻のウイスキー”と呼ばれるのか?

Rebecca Schochenmaier/ Shutterstock.com

「ポートエレン」は、スコッチウイスキーの6大生産地のなかでも“スコッチの聖地”と呼ばれるアイラ島にある、ポートエレン蒸溜所で造られていたシングルモルトウイスキーです。
「造られていた」と過去形なのは、現在、ポートエレン蒸溜所は操業を停止しているからです。

ポートエレンはアイラ島南部の港の名前でもあり、この地に1825年に創業したポートエレン蒸溜所は、約100年にわたって蒸溜所の名を冠したシングルモルトウイスキー「ポートエレン」を製造。
その品質の高さから、多くのファンの支持を集めましたが、1929年に操業を停止。1967年に一度は操業を再開したものの、1983年には完全に閉鎖されました。

とはいえ、閉鎖するまでに樽詰めされていた原酒が残っていたため、その後もいくつかの会社から「ポートエレン」としてリリースされてきました。
しかし、当然ながら数に限りがあります。また、貯蔵年数が長くなることもあって「ポートエレン」の価値は年々高まり、現在では“幻のウイスキー”とも称されるようになっています。

「ポートエレン」の限定リリースは毎回愛好家の注目の的

「ポートエレン」の限定リリースは毎回愛好家の注目の的

出典:MHD モエ ヘネシー ディアジオサイト

ポートエレン蒸溜所が閉鎖された後、残された原酒を商品化したボトリング会社は、シグナトリー社、ダグラス・マックギボン社、ゴードン&マクファイル社などが挙げられます。
いずれも「ポートエレン」の商品名で販売されたものの、それぞれボトルの形やラベルも異なり、ほとんどが品切れとなっています。

現在、ポートエレン蒸溜所が残した原酒を所有するのは、「ジョニーウォーカー」「ギネス」など、数多くの酒類銘柄を擁する英国のディアジオ社。その日本法人であるMHD モエ ヘネシー ディアジオ社から、ディアジオ社が保有する原酒から数量限定でボトリングした「ポートエレン」が「ディアジオ スペシャルリリース」として数度にわたって発売されています。
限定品だけに高額ですが、多くの愛好家が待ち望んでいるため、毎回、早期に完売になります。

ちなみに、最近のリリースは、シングルモルトスコッチの名品を集めた限定コレクション「ディアジオ スペシャルリリース」として、2018年5月に発売された「ポートエレン37年」です。1979年に蒸溜・樽詰めされ、37年にわたり熟成されただけあって、700ミリリットル入りのボトルで2,988本の限定販売。価格はなんと46万円でした。

「ポートエレン」蒸溜所、2020年に再開か?

「ポートエレン」蒸溜所、2020年に再開か?

Anneka/ Shutterstock.com

「ポートエレン」は、ポートエレン蒸溜所の閉鎖から長い月日が経った現在でも、華やかな香味とピート(泥炭)由来のスモーキーさやヨード香など、アイラモルトらしさを感じさせる独特の味わいで根強い人気があります。

こうした人気を背景に、スコットランドの貴重な輸出資源であり、観光資源でもあるスコッチの名品を甦らせようと、ポートエレン蒸溜所を復活させるという発表が2017年にありました。
その仕掛け人は、やはり原酒の所有者であるディアジオ社。同社は今後、法的問題をクリアし、蒸溜設備の整備や試運転などを行い、再び蒸溜所として稼働するのは2020年を予定しているとのこと。

アイラ島の港町ポートエレンが、再びスコッチの産地として脚光を浴びる日が、現実のものになろうとしています。ポートエレン蒸溜所が再開されたとき、伝統のアイラモルトに新時代の血潮が注がれ、どのような魅力が生まれるのか、興味は尽きません。

ポートエレンは、蒸溜所が閉鎖されてから40年近くが経ち、希少価値の高まりによって文字通り“幻”となりつつあったウイスキー。2年後に迫ったその復活を、世界中のウイスキーファンが待ち望んでいます。

輸入元:MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社
公式サイトはこちら
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